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ミステリの祭典

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viviさんの登録情報
平均点:6.50点 書評数:327件

プロフィール| 書評

No.227 6点 予知夢
東野圭吾
(2008/09/01 17:48登録)
ガリレオ第2弾ですけど、第1弾よりは肩の力抜けてた感じです。
(抜けすぎ?と思う作品もあったけど)
でも、怪奇現象に論理的説明がつくといっても、
あんまり専門的なものを持ってこられても素人は分からないので、
このくらいの軽い感じがいいかな~とも思います。

「容疑者X」を読みたいということで、
その下準備のつもりでガリレオシリーズを読んで来たのですが、
下準備にしては、楽しめました♪


No.226 6点 スカイ・クロラ
森博嗣
(2008/08/30 20:25登録)
映画化ということで、映画は見ないけど原作読みたい気に。
で。ミステリではないと思うので、点数は高くないけれど、
楽しめました☆

心情を吐露している主人公が、「人間」くさくないので、
作品世界が、めちゃくちゃ透明です。
何かが指の間からすべり落ちていくのにも気づかないくらい。

物事に価値をつけたり、理屈をつけたり、理由をつけたりすることを、
全て否定してみると、こんな作品が出来るのでしょうね。
小さな子供の頃は、皆そうだったんだよな~・・・


No.225 5点 殺人!ザ・東京ドーム
岡嶋二人
(2008/08/25 18:58登録)
野球好きからすると、非常に複雑な心境の物語でした。
でも、正体不明の無差別殺人者が出るという状況で、
果たしてこんなにも観客が入るものだろうか・・・??
私だったら、行きません(苦笑)

主人公のキャラクターには何ら共感できませんし、
その殺人を利用しようとする輩もどうでもいいのですけど、
すべての事情が、最後にどの点に終結するのかに興味を引かれて、
一気に読みきってしまいましたが・・・
まあ、あんまり読み返そうとは思わない作品です。


No.224 6点 寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁
島田荘司
(2008/08/06 18:29登録)
トラベルミステリが苦手な私。
(主に時刻表トリックが嫌いだからかな・・・)
だから、島田氏の作品だから何かあるだろうと思わなければ、
絶対手に取らないであろうというジャンルの作品でした。
しかも警察小説(これもあんまり好きじゃない)ですし。

いきなり「顔のない女」という本格っぽいモチーフで、
え? 双子? 入れ替わり?
など、考えることができたのは楽しかったと思います。

トリック全体としては、地味な方だとは思いますが、
このシリーズを今後も読んでいこうという気にはなりました。


No.223 7点 星降り山荘の殺人
倉知淳
(2008/08/01 18:41登録)
お恥ずかしながら、やられました(^^;
やっぱりメタ作品って鬼門だよな~・・・

でも、ユーモアのある語り口と濃いキャラの登場人物。
愛すべき作品でした。
何の先入観も持たずに読んだからでしょう。
普通の本格かと思ってましたからね(笑)

もうちょっとロジックがしっかりしていたら嬉しかったけど、
考えてみればメイントリックがあれだから、
枝葉末節なんですよね、事件の謎解きも。


No.222 7点 我らが隣人の犯罪
宮部みゆき
(2008/07/28 18:40登録)
謎解きを楽しむというスタイルのミステリではありませんが、
ミステリというものが持っている「謎を追う楽しみ」を堪能できます。
皆さんのご推奨の『サボテンの花』は、ちょっとベタではあるけど、
なかなかにいい物語でした♪
それから『気分は自殺志願』も楽しかったな~(^^)


No.221 8点 妃は船を沈める
有栖川有栖
(2008/07/28 18:36登録)
中編をくっつけて長編にしたものとは聞いていましたが、
幕間を接着剤にして、並べただけでした(^^;
でも、かえってこのまとまりの方がいい気もします。
何故なら、ロジック炸裂の作品だから。

特に後半の章は、『スイス時計の謎』を念頭に置いたようなロジック。
容疑者が決まってからの謎解きだから、カタストロフは薄いけど、
なかなかの力作で楽しめました♪


No.220 6点 開けっぱなしの密室
岡嶋二人
(2008/07/20 18:50登録)
思わずニヤリとする作品ばかりで、
この手の短編集にしては、好作品ばかりだと思います。

トリックやプロットのひねりとしては甘いところもあるけれど、
登場人物の書き分けやシニカルな視点がたまりません。
「サイドシートに赤いリボン」が、そういう点では好きです。


No.219 6点 ブレイブ・ストーリー
宮部みゆき
(2008/07/20 18:44登録)
長かった~というのが、まず最初の感想。
これは新聞連載の際に少し読んでいたのですが、
それが中途半端な終わり方をしていたので、
一度ちゃんと読みたかったのです。
終盤のボリュームを増したことで、メッセージはすっきりと伝わったかな。

個人的なとらえ方を述べさせてもらえば、
この作品は「理由」で救われなかった人達の希望の姿だと思うので、
ファンタジーという体裁にしては、ドロドロしているのは当然だと思いました。


No.218 6点 上海香炉の謎
太田忠司
(2008/07/15 21:40登録)
太田氏の国名シリーズ。
探偵役の兄妹にも好感が持てました。

ド~ンと大きなトリックというのは無いのですが、
明らかになる手がかりを元に、
推理を組み立てていく過程は論理的で好みでした♪

若干伏線が弱いのかな~と思う部分はあるけれど、
ミステリを読んだ!という気分が味わえるのでOKかな(^^)


No.217 5点 失踪症候群
貫井徳郎
(2008/07/13 18:57登録)
岡嶋二人氏の「眠れぬ夜の~」をリスペクトしたものですが、
岡嶋作品があくまでもエンターテイメントに徹していたのに対し、
この作品は人間の心情を描くことに重きを置いていた分、
ちょっと重い印象になりました。

それから、トリックらしきものがないというのが、ちょっと残念。
岡嶋作品には、にやりとする部分があっただけに・・・
でも、比べて云々いうことではありませんよね(^^;

読んでる間は、非常に集中できました。


No.216 6点 月光亭事件
太田忠司
(2008/07/10 15:45登録)
12歳の天才少年探偵という設定に、不安と期待と。
でも、読み終わってみたら口元に笑みが残っている感じでした。
そう、何とも懐かしい雰囲気の「探偵小説」でしたね。
現代社会では「殺人事件を解決する探偵」など存在し得ないなんて、
そんな野暮なことを言う人は読まないほうがいいです。
「探偵」のいる世界を楽しみたい方はぜひ♪
トリックなどは簡単だったので、物足りないところもありますけど。


No.215 6点 空飛ぶ馬
北村薫
(2008/06/23 21:13登録)
日常に潜むミステリって、あんまりイメージできなかったけど、
これを読むと、ああ、そういうことも「謎」になるんだ、と感心。

どちらかといえば、サスペンスに溢れる事件が、
やっぱりミステリにはあって欲しいと思うけど、
「謎」を解く論理は、こういう作品でも楽しめるんだな~と思いました。

砂糖合戦が、やっぱり面白かったです♪
北村氏は、女性の心理を書くのが上手だな~・・・


No.214 6点 倒錯のオブジェ 天井男の奇想 
折原一
(2008/06/23 21:09登録)
とにかく折原ミステリの技巧をすべて詰め込んだような作品。
読み終わって、ちょっと呆然とするくらいの。

気持ちがもやもや~っとなりそうな読後感ですので、
精神的に余裕のないときには読まないほうがいいかもしれません(^^;

折原作品を幾つか読んでいれば、プロットも読みきれるけれど、
その後に残る作品世界の余韻が、今回は重かったです・・・


No.213 5点 館という名の楽園で
歌野晶午
(2008/06/17 15:04登録)
う~ん、やっぱり400円文庫かな(^^;
このくらいの軽い感じが、この文庫シリーズの注文なのでしょう。
この分量で「館」に取り組んだ歌野氏には拍手。

ちょっとネタバレですが・・・

私も動くのかと思ってしまいましたw
これを読んで歌野作品に興味を持ったら「動く家の殺人」を読むべきかも。

「小説」としても、オーソドックスというかレトロな終わり方で、
安心して読める作品だとは思います。


No.212 5点 探偵ガリレオ
東野圭吾
(2008/06/17 14:54登録)
もうちょっと違うものを期待して読んだので、
その期待の分、点数も低めです。

これはWHOにしろ、HOWにしろ、
読者の推理が及ぶ作品ではありませんでしたね。
もしかして、工学&物理学的知識があれば可能なのかな?
物語の最初のところで、
「あ、これがトリックに絡んでくるんだろうな~」
という前振りがあるのですが、そんなものでは推理できるはずもなく。

「そんな方法があるの!?」という驚きが、
このシリーズの目玉なのかもしれないと思った次第です。
かのサイエンス・プロデューサーを思い浮かべてしまった(^^;


No.211 7点 消える「水晶特急」
島田荘司
(2008/06/14 01:45登録)
大掛かりなトリック自体は見当がつきましたけど、
そのトリックで最後まで引っ張っていく文章が素晴らしいです。
弓芙子の孤独感に胸が痛くなりましたし、
最後の幻想的な場面の美しくも無機質な語り口は、
憎いほどに島田ワールドを作り出していました。

女性への偏向したイメージには、ちょっとカチンときますけど(笑)


No.210 6点 七日間の身代金
岡嶋二人
(2008/06/07 03:17登録)
誘拐ものかと思いきや、
途中から密室ものへと変化していき、
さいごの謎解きの場面までが結構ロジカルな展開だったのがいいです。
犯人は最初から分かっていても、
その犯行をどのように解き明かしていくかが主眼なのでOK。

探偵役の二人は、クリスティの『二人で探偵を』の、
トミーとタッペンスみたいなコンビで、
素人っぽくて好感が持てますね(^^)


No.209 4点 仮面劇
折原一
(2008/05/27 18:41登録)
これは、何だかイマイチでしたね(^^;
折原もののパターンで身構えながら読んでいたので、
途中までの展開は予想範囲。

それが後半意外な展開を見せてきて「おお!?」と思ったけど、
結末があっさり普通だったので、肩透かしでした。
これも、この作者の作品を読むときに、
変にひねくれて読む癖がついちゃったからでしょうか・・・


No.208 6点 壁抜け男の謎
有栖川有栖
(2008/05/27 02:27登録)
全編が質のよいミステリというわけでもないので減点。
ただ、犯人当てはロジカルで面白く読みました。

先達へのオマージュ作品などは、
文体も含めて、作者の新しい面を堪能。
遊び心満載の作品群でした♪

トリック云々は別にして、一番読めて嬉しかったのは、
「猛虎館の惨劇」でしたけど(笑)

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