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ミステリの祭典

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viviさんの登録情報
平均点:6.50点 書評数:327件

プロフィール| 書評

No.287 4点 彼岸花
長坂秀佳
(2009/06/30 00:51登録)
このサイトに入ってるのか~という感じですが、
ホラーと言うよりも、ちょっとパロディというかギャグな雰囲気で、
怖さはないですね(^^;

たぶん、にぎやか過ぎるせいだと思います。
背筋が冷たくなるようなホラーを読みたい方には、物足りないでしょうね。


No.286 6点 幽体離脱殺人事件
島田荘司
(2009/06/24 01:10登録)
題名のセンスが・・・(^^;
何か、そういうオカルトっぽいブームにでも乗ったのかな?

途中のサスペンスの部分は、
次にどうなるんだ!?というスリルに溢れていて、
ページを繰るのももどかしく、一気に読めました。
大体の「すじ」というか「たくらみ」は、
わりと分かりやすい伏線によって見えてくるけど、
あの解決では、吉敷の活躍が際立ちませんね。
終章とエピローグは蛇足だったかも・・・

個人的には、相変わらずの女性への不信感(?)が悲しかったです。


No.285 6点 諏訪湖マジック
二階堂黎人
(2009/06/24 01:01登録)
水乃サトルシリーズの長編ですが、
しっかりと書き込まれたアリバイもので、
時刻表&警察小説が苦手な私は、前半苦労しましたけど、
サトルvs容疑者の構図になってからは楽しく読めました♪

江守さんのおっしゃるように、
二階堂氏の頭の中には高木氏の『人形はなぜ殺される』があったはず。
(章のタイトルのつけ方なんかからも分かりますが)
1つのバリエーションとしては面白かったですが、
やっぱりオリジナルは偉大ですね~。


No.284 6点 夜叉沼事件
太田忠司
(2009/05/30 01:16登録)
そんなに意外なトリックも使っていないし、
ありがちな展開ではあるけれど、
こうやってミステリは生み出されていくんだ・・・と
感心してしまいました。

俊介たち愛すべきキャラクターの役割のようなものが決まった作品で、
シリーズの土台固めの作品といっても良いかも(^^)

かなり暗い話ではありますが、
何故か読後感は悪くないというのは、太田氏の文章によるところも大きいですね。


No.283 6点 幻竜苑事件
太田忠司
(2009/05/21 02:09登録)
少年が主人公だし、
若い読者を想定しているのか、伏線も非常に親切です。
でも、人物設定や人間関係などはかなりシビアですよね。

最初、あからさまに○○でしょ!と思わせておいて、
実はそうではなくて、××トリックだったんだ~という、
そのひねり方が面白かったです。
新味に欠けるようで、うまい描き方ですよね☆


No.282 6点 小樽「古代文字」の殺人
吉村達也
(2009/05/21 02:03登録)
これも一見して「あり得ないでしょ!」という事件。
こういう不可能犯罪設定が、
このシリーズの特徴と言えるかもしれませんね。

ゆるそうでいて、法医学知識など専門的なところもあり、
このシリーズは読んでいて飽きませんね。
探偵・氷室のキャラが変わりすぎですけど(笑)

それにしても・・・登場人物の一人には、心底腹を立てました。


No.281 7点 綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー
アンソロジー(国内編集者)
(2009/05/21 01:56登録)
綾辻&有栖川両氏の対談プラス古今東西の短編を収録。
テーマに添った作品を紹介する前に二人で前ふり解説をし、
作品のあとに、ネタバレ解禁の対談が続きます。

普段、ネタバレ厳禁という制約もあって、
ミステリに関する対談というものは、
奥歯にものがはさまったようなものになりがちですが、
これは伏線まで解説してくれるから嬉しいですね♪

また取り上げられた作品たちも、ちょっと個性的なもので、
こういう企画でなければ出会えなかった作品もありました☆


No.280 7点 パーカー・パイン登場
アガサ・クリスティー
(2009/05/10 00:38登録)
これ、クリスティの作品の中でもかなり好きです♪
というのも、一番最初に読んだクリスティだったから。
一番初めがパーカー・パインっていうのも変ですけど(笑)

ここでの、人間をいくつかのパターンに分類していく考え方は、
クリスティの人間観なのじゃないかと思います。
ミス・マープルも、それのバリエーションですよね☆

パーカー・パインやそのスタッフ設定も面白くて、
連作短編としては、かなり読ませる作品だと思います。


No.279 6点 有栖川有栖の密室大図鑑
事典・ガイド
(2009/05/07 02:19登録)
有栖川氏が取り上げた、古今東西の印象的な密室について、
磯田和一氏のイラストを添えて解説しています。
このイラストが、なかなかの見物です。
読んだことがある作品は、自分の中である程度絵ができているので、
なんか、私の想像と違う~!と思ったり、
自分が読んだときはイメージが湧きにくかったものを、
見事に絵にしてくれていたり、
そういうのが、楽しいのです。

また、それぞれの作品についての有栖川氏の文章も、
いいさじ加減でネタばれ無しですから、
ガイドブックとしては申し分ないかもしれませんね。


No.278 6点 密室入門!
事典・ガイド
(2009/05/07 02:10登録)
密室の定義や分類をしながら、
密室と建築について語り合っているという対談集。
ミステリ初心者にも分かるように、
脚注などはかなり親切なものになっています。
建築の面での安井氏の話にはなるほど~と思うこともあり、
密室好きなら読んでも楽しいかもしれませんね。

古今東西、色々な密室ミステリに言及しているので、
参考にしたり、評価を楽しんだりすることもできます。


No.277 6点 BRAIN VALLEY
瀬名秀明
(2009/05/07 02:02登録)
長い、かなり長い作品です。
研究所で行われる数々の「脳」に関する実験。
なかなかに興味深い内容で、勉強にもなったかな?

しかしながら。
視点が入れ替わりながら展開する物語の形式。
ハラハラするサスペンスも味わいながら読み進んでいき、
この先どうなってしまうのかという興味でいっぱいになったとき、
とつぜん、ファンタジーになってしまいました(^^;
えええっ~!? そこでそんなふうにぶっ壊すんですか!?
あの前置きが何だったのか、途方に暮れるけど、
パラサイト・イブでも似たようなラストだったからな~・・・


No.276 6点 そして二人だけになった
森博嗣
(2009/05/07 01:53登録)
読後に眩暈のような感覚を持ちますね。
終盤、雪崩れのように提示される解答の数々。
それは、あえてベタに繰り返されたどんでん返しではないと思うのです。
どれもが真実。どれを選ぶのか。
そう、逆に問われているようなラストだと思います。

まあ、結末のすっきり感は別にして、
途中は大変ハラハラして、面白かったな~。


No.275 8点 ひらけ!勝鬨橋
島田荘司
(2009/05/07 01:48登録)
好きです、この作品。
トリックもロジックも何も無いんですけど、
物語が前にぐんぐん進んでいく感じが。
読後感も爽快だし、
たとえセンチメンタルに過ぎる&予定調和と言われても、
こういうのもたまにはいいですよ。

エンターテインメントだな~。
映像が目に浮かぶようです。


No.274 6点 放課後
東野圭吾
(2009/04/25 02:09登録)
ネタバレ気味です。

読み終わって、一晩頭を冷やして見たけれど、
やっぱり色々と不満があります。
動機は、もう別にいいです。
でも、それを補う伏線が、やっぱり弱いですよね。
密室トリックも、彼女はいつ自分のを置きに部室に行ったんだ?って感じだし、
何度読んでも、それらしき記述は無い。
衝撃のラストにいたる伏線は逆に分かりすぎるほどはっきりしすぎて、
主人公が愚鈍に見えます(^^;

しかし、まあ、デビュー作だし、ね。
乱歩賞って言うのが、ホント?って感じですけど。


No.273 6点 淋しい狩人
宮部みゆき
(2009/04/24 03:24登録)
古本屋を舞台にした連作短編とは言いながら、
事件の発生から解決まで、
同じパターンでかかれてはおらず、バラエティに富んでいます。
平凡な普通の人々の中で起こる事件だから、
華麗さや派手さとは無縁ですけど、
平凡だから幸せとは言えない、闇を含んだ作品集ですね。


No.272 4点 嘘でもいいから誘拐事件
島田荘司
(2009/04/07 02:47登録)
島田氏のユーモアミステリということですけど、
ユーモア系に必要なキャラの魅力がイマイチな気がしました。
事件そのものや、展開にも無理がありますし、
期待して読むほどのものではないかな~という感じです。


No.271 5点 伯林水晶の謎
太田忠司
(2009/04/02 01:07登録)
ぴりっと大きいトリックが無いのが寂しい感じですが、
話自体は歴史的事件を絡めたりして意欲的だったのではないでしょうか。
犯人が分かった後の脱力感が大きくて、
ちょっと高得点はつけられない感じですけど・・・

霞田志郎が犯罪と関わることへの覚悟のようなものが伝わってきて、
キャラ面では、納得して読みました。


No.270 6点 今夜は眠れない
宮部みゆき
(2009/03/19 01:33登録)
軽く読める(短いし)作品なのですが、
描かれる世界は風刺的で、結構好きです。

日常だと思っていたことが、あるきっかけで崩れる。
そのときに力になるのは、冷静な判断力、自制力。
少年が主人公になっているということもあって、
ブレイブ・ストーリー的な成長譚としても楽しめました☆


No.269 7点 倫敦時計の謎
太田忠司
(2009/03/16 20:11登録)
霞田志郎のシリーズ2作目です。
軽いけど真面目という文章は結構好みなので、
千鶴のキャラもあいまって、お気に入りシリーズになろうとしています。

しかも今回の事件は冒頭からかなり派手な設定で、
かなり引き込まれるし、スピード感もちょうどいい感じですね。
若干、「出来すぎ」な感じもありますけど、楽しめるミステリです♪


No.268 7点 冷たい校舎の時は止まる
辻村深月
(2009/03/05 00:59登録)
ミステリとしての仕掛けや内容は弱くても、
最後まで読者を引っ張っていくプロットはすごいです。
先が読めない展開、サスペンス・・・
久しぶりに一気に読まされた作品でした。

ヒロの話が書いてある章は、
それだけで1つの小説になるかと思うほど丁寧で、
ミステリの流れとしては、まどろっこしい思いもしたのですが、
そこに重要な伏線が張ってあったとは・・・

ミステリという観点を離れても、いい小説だったと思います☆

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