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ミステリの祭典

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幻竜苑事件
狩野俊介シリーズ

作家 太田忠司
出版日1992年01月
平均点6.20点
書評数5人

No.5 6点 makomako
(2013/08/03 07:58登録)
 この作品もちゃんと本格嗜好にできているのですが、探偵がれいによって子供と猫なので(大人も端には出るが)かなり軽い感じとなってしまう。読みやすいしお話としてもそれなりなのだが、表装や挿絵がさらに漫画チックな雰囲気を盛り上げており、1作目の月光亭が結構よかったのにちょっと買うのをためらったことを思い出します(ずいぶん昔のことですが)。
 今回再読してみましたが、やっぱりそれなりに面白く一気に読破してしまいました。
 子供でも楽しめるというところはよいのですが、子供にはやや難しく大人には気恥ずかしいという若干中途半端な感じは否めません。
 本格物の入り口として読むにはなかなかよいのですが。

No.4 6点
(2013/06/20 09:58登録)
狩野俊介シリーズ第2作。
犯人は直感で当てられるレベルだが、最終トリックを見破ることはできなかった。安直なトリックでも、組み立て方次第では効果ありというところか。さりげない伏線が良かった。
俊介の養子縁組のエピソードがあり、そんな話で読者を惹きつけるところなんかもうまいと思う。
ところで、このシリーズの登場人物はみなクセがなさすぎる。いつもならそれを嘆くところだけど、子どもを含めた広範囲な読者を楽しませるには、この程度のキャラクタが実にいい。しかも今作は、前作「月光亭事件」よりもさらにジュブナイル化したような感じもする。それもいい方向に作用している。

総評すれば、全体として小粒感は否めないが、大人も子どもも安心して読めるし、本格ミステリーとしてまずまずの風格もある。非常にまとまり感のある優等生的作品だった。

No.3 7点 E
(2010/06/17 00:02登録)
今回も○○トリックだったんですね。
老舗旅館舞台で骨肉の争いが繰り広げられている感じです。
最後は結構騙されました。良くある手だったのに;

No.2 6点 vivi
(2009/05/21 02:09登録)
少年が主人公だし、
若い読者を想定しているのか、伏線も非常に親切です。
でも、人物設定や人間関係などはかなりシビアですよね。

最初、あからさまに○○でしょ!と思わせておいて、
実はそうではなくて、××トリックだったんだ~という、
そのひねり方が面白かったです。
新味に欠けるようで、うまい描き方ですよね☆

No.1 6点 シュウ
(2008/11/13 23:30登録)
前作に比べるとちょっと小粒な印象でした。かなりありがちな事件だと思わせておいて最後に意外なオチになるのは上手いんですが。
正直事件よりも野上探偵の俊介養子計画の行方の方が気になって仕方ありませんでした。

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