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ミステリの祭典

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由良小三郎さんの登録情報
平均点:6.62点 書評数:199件

プロフィール| 書評

No.99 9点 茨姫はたたかう
近藤史恵
(2002/05/27 18:19登録)
体だけでなく心も直す整体師を主人公にした物語です。女性の生き方みたいなものがテーマで、こういうのが好きだというと気持ちわるがられそうですが・・・。女性たちへのお説教の部分がいいことゆうてるんですよね。


No.98 8点 散りしかたみに
近藤史恵
(2002/05/27 17:52登録)
たんたんと語られる物語のなかで、すでに起きてしまった運命の悲劇と、もう一つの悲劇が表に現れる。「舞台にひらひらと舞う一枚の花びらに気がつかなければよかったのだろうか」というような文学の薫りの高い物語です。


No.97 8点 クリスマス・イヴ
岡嶋二人
(2002/05/25 15:00登録)
 ジャンル的には守備範囲外ですが(『殺人鬼』も読み終えられなかった本のリストにはいっています。)、どんなものだかみてみました。なかなかスゴクテ、気分としては楽しめたとはいえませんが、低い点数つけるわけにはいかないかというところです。


No.96 7点 震源
真保裕一
(2002/05/25 09:03登録)
『ホワイトアウト』をぼくは名作だと思っているのですが、その前にかかれて、ホワイトアウトの名作である部分と共通の要素がかなり含まれている小説という位置付けです。ある意味で過去のジャンルになったような気がする非情な国際スパイ小説(謀略小説)の部分がどうかなというところが難です。


No.95 7点 もつれっぱなし
井上夢人
(2002/05/23 18:13登録)
完全に地の文がなく会話のやりとりだけでかかれた短編集です。それぞれの短編のできは普通のオチのあるショート・ショートという感じがします。この試みに対して思ったのは地の文での作者のまとめの一言とか、あたりの情景描写というのはやっぱり小説に余韻を与える意味であったほうがいいんだと言う辺で、技はみとめますが、遊びの部分です。


No.94 7点 人形は眠れない
我孫子武丸
(2002/05/21 22:20登録)
腹話術人形が、若い腹話術師と別の人格をもって名探偵になるというシリーズの三作目で、ユーモア志向が比較的少ない作品です。シリーズ・キャラクタのファンのために書かれているところが多い作品で、ファンになっているので楽しめました。まあ彼らがうまくいってくれてよかったというところです。


No.93 10点 火車
宮部みゆき
(2002/05/21 21:50登録)
僕の好きなタイプの物語は、魅力的な主人公が少しずつ謎に迫っていく感じの強い物語です。そういった種類のミステリのなかでもこれが一番好きです。


No.92 8点 眩暈
島田荘司
(2002/05/19 11:12登録)
ひさしぶりに島田荘司さんの長めの作品が読了できました。かなり無理な設定を課して、強引につじつまあわせるところが島田作品の魅力でしょうか。


No.91 8点 星降り山荘の殺人
倉知淳
(2002/05/14 20:36登録)
こういうのは好きです。誇張されてややありがちな人物設定ですが、好感のもてるキャラクタも多いからです。トリックのあたりとかも難ありですが、トリック重視でない僕は好きです。


No.90 5点 彼女は存在しない
浦賀和宏
(2002/05/14 20:23登録)
平凡な印象です。ホラーかな?後半むりやりホラーみたいだけれど、どちらかというと全般に文章が明るいんで違和感ありました。
このへんの作品から、浦賀さん読み始めるのは、不正解なのでしょうか。


No.89 8点 七つの棺
折原一
(2002/05/10 19:57登録)
初めに書評ではありませんが、乱歩賞応募作「倒錯のロンド」が折原さんのデビュー作だと思っていました(そのパターンの作家多いですよね)乱歩賞応募時点では、この本のもとの「五つの棺」などで作家デビューしていたようです。そうすると余裕で「倒錯のロンド」はウケねらいで落選しにいったのかという事でしょうか。
この作品は密室もののパロディの短編集らしいのですが(「脇本陣殺人事件」は横溝正史さんですか)、つまり「この手も以前の作品にあるトリックなんですがとか、馬鹿なトリックなんですが」と言い訳しながらの作品集のようです。
最初の「密室の王者」はさすがにくだらないのですが、他は、真面目なミステリファンにはすすめられませんが、僕にはおもしろかったです。
これまた作品と関係ないのですが、文庫の解説の密室に関する文章は力作で勉強になりました。


No.88 6点 今夜はパラシュート博物館へ
森博嗣
(2002/05/06 20:23登録)
国枝桃子女史の旦那がでてくるだけの短編とか、ファン向けです。国枝女史の旦那が主人公の話は、ひそかに期待しているところがあるのですが(いわゆる庶民の探偵小説)、やや期待はずれでした。
3つの短編に萌絵さんが出てきますが、ちょっと性格がやな金持ちの令嬢風になってるような気がします。


No.87 8点 メドゥサ、鏡をごらん
井上夢人
(2002/05/06 20:00登録)
ジャンルとしては、ホラー小説です。
文章がうまいんで、新しい怖がらせ方をさせてくれたような気がします。
冷静になると、説明されなかった奇妙な出来事がいくつか残されたんで、作品の完璧さという面では、少しどうかなと思いましたが、メインのストーリは新しいと思いました。


No.86 2点 N・Aの扉
飛鳥部勝則
(2002/05/03 13:23登録)
これは駄目だとおもいました。破綻しています。
地元の新進作家の本をだそうとしたのでしょうが、未完成、幼稚です。


No.85 8点 覆面作家は二人いる
北村薫
(2002/04/29 09:50登録)
新妻千秋の設定というのは、リアリティ的にいうと、かなり無茶してる訳ですが、うまいと思います。
豪邸から、出る姿を見られることに、すごいコンプレックスをもってるあたりがすごく好きです。


No.84 7点 プレゼント
若竹七海
(2002/04/29 09:31登録)
主人公の違う連作短編が交互に配置されて、最後に2人が登場する短編が置かれるという構成ですが、効果はいまいちです。2人が出会ったというだけの感じです。
それぞれの主人公の魅力や、個々の短編にはいいものがあります。フリータ晶のほうの作品が好きです。


No.83 8点 風が吹いたら桶屋がもうかる
井上夢人
(2002/04/27 09:36登録)
超能力初心者のところへ持ち込まれるいろいろな謎を、名探偵をきどるミステリマニアが推理するという趣向で、この推理が論理的には、すじが通っていても、結局は真相はちがっていたというのがお約束になっている短編集です。
お約束のおかげで、雰囲気にユーモアがただよって、おもしろい短編集です。


No.82 6点 無間人形 新宿鮫IV
大沢在昌
(2002/04/24 22:49登録)
直木賞受賞作品なんですが、採点がつかないのは、このシリーズの中で印象の薄い作品だからだと思います。やや設定に無理があるのかとも思いました。


No.81 7点 涙はふくな、凍るまで
大沢在昌
(2002/04/24 22:30登録)
「涙はふくな、凍るまで」   朝日文庫 1997

新宿鮫シリーズ以外の大沢作品で、僕に比較的よみやすかったのは「不運の坂田シリーズ」です。やや軽すぎるかもしれませんが、ポテトチップス会社のサラリーマンが活躍する軽いハードボイルドで、いいと思っています。
 


No.80 6点 羽衣伝説の記憶
島田荘司
(2002/04/22 23:11登録)
この小説の吉敷竹史が、他の作品での颯爽とした名刑事と同じ人物と認めるかどうかが評価の対象となるのではないでしょうか。あまりにセンチメンタルで、困ったなというのが僕の感想です。

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