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ミステリの祭典

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彼女は存在しない

作家 浦賀和宏
出版日2001年08月
平均点5.38点
書評数16人

No.16 3点 いいちこ
(2024/09/23 17:22登録)
多重人格というガジェットを活用すれば、いかようにでも荒唐無稽なストーリーが創作できるが、それに読者が感嘆する訳ではなく、そもそも地の文がすべて信用できないという重大な副作用を招くだけ。
それでいて、予定調和というか、読者が想像する範囲内の真相。
多重人格を登場させた時点で、とりうる選択肢が限られているとはいえ、正直に言ってもう少しがんばってほしかった。
4点または3点で悩んだ末に、本作に対してやや批判的な立場から、3点の最上位とした

No.15 5点 ミステリ初心者
(2020/06/30 00:31登録)
ネタバレをしています。

 途中、すこし不快な描写がありましたが、文章が読みやすく、すぐに読了しました。

 文章の感じから、叙述トリックであり、物語の展開から大まかな仕掛けを予想しました。外れてほしかったのですが、そのまんまでした(笑)。今日、多くの叙述トリックの作品があるので、もうひとひねり欲しかったところです。アリバイトリックものや論理的な犯人当ての作品は、たとえ推理が当たっても外れても、それにかかわらず良い作品と感じることは多々ありますが、叙述トリックに関しては本の序盤で予想が当たると損をした気分になりますね(笑)。
 愚痴っぽくなってしまいましたが、蒲田の本が新刊と勘違いさせるところのミスリードは見事でした。

No.14 4点 HORNET
(2018/09/02 08:15登録)
 ありがちな多重人格モノ、というのが正直な感想。
 多重人格をネタにしている時点でだいたいの目論見は分かるし、そうじゃない結末だったらスゴいのだが、実際その通りだったのでなんとも。
 解離性障害の種類をとりあげてトリックに絡めている点はなるほどと思えたが、途中の主人公の言動や、携帯のストラップの描写のくだりでだいたいは分かった。

 策を弄しすぎて「ややこしいな」と感じさせてしまうところもある。物語の描写自体は面白く、読ませるところもあるので、著者の他作品も機会があれば読んでみたい。

No.13 6点 パンやん
(2016/06/08 07:12登録)
サクサク読めて中盤からは一気読みで、筆力は認めるものの、ちょいと混乱しやすく、なんともスッキリしない。又、必要とは思えないグロ描写もあり、後味も良くないが、独特の味わいのある語り口ではあるので、他作品も読もうと思った次第。

No.12 5点 メルカトル
(2015/06/10 21:52登録)
面白いか、面白くないかと聞かれれば、どちらとも言えない。やりたいことは分かるが、ストレートに伝わってこない。せいぜい「そうだったのか」程度にしか思えず、あっと驚くような、なるほどと膝を打つような、そんな感じがなかったのは残念な限り。
私も内容の割に長かった気がする。冗長とは言えないかも知れないが、緊迫感に欠け、なんとなくだらだらとした感触が否めない。なんだろう、プロットの問題なのか、文体の問題なのか分からないが、上等な材料を上手く料理できなかったような、というのが本音かな。
中身については触れないのが大人の対応だろう。未読の方には多分わけわからないと思うが、許されたい。

No.11 5点 ayulifeman
(2014/11/29 10:08登録)
途中ちょっと気分の悪くなる描写もありましたが最後まで読みました。最後も、む!?と思わせてもらえたのでまぁ楽しめた。
ただどういうことだったんだろうと読み返すまでには至らず。

No.10 8点 kowai
(2014/05/05 17:28登録)
初めて読んだ浦賀本。今思うと他作品を読んでみたいと思わせる作品でした。。

No.9 5点 シーマスター
(2013/10/26 23:35登録)
一般にミステリーファンには好まれにくいと思われるガジェットを扱った作品だが、本作のアイデア、トリックは悪くないと思う。
終わってみれば、2視点からの交互の進行形式もよく練られていたし、この作者特有の「奇怪さ」も程よく出ていたし。

しかし個人的には内容の割りには長すぎるように感じた。というのは、この人の文章は読みやすいようで読みにくい。いや、各々の文章そのものは平易で現代的なんだけど、話の流れというか紡ぎ方が何かグニャグニャしていて、どうもなかなか読み進まない。これもこの作者の作風なのだろうが、もう少し何とかしてほしいと思いながらナントカ読み通した感じ。

まぁ105円でゲットした本だからさほどの不満はないけど。

No.8 4点 蟷螂の斧
(2012/01/17 08:39登録)
題名と裏表紙の多重人格で答えが解ってしまいますので、ミステリーとはいえません。内容もたびたび題材になっているもので、新鮮さも感じられませんでした。

No.7 6点 テレキャス
(2009/07/15 00:36登録)
導入とラストの混乱と苦悩は良かったけど、作者の狙いは割りと分かりやすかったかな。
クラブミュージックが好きな私には楽しめた作品でした。
個人的にはオービタルよりオーブのほうが好きなんですけどね。

No.6 7点 深夜
(2008/04/13 02:51登録)
この手のテーマは苦手ですが、一気に読ませます。
如何にも何かありそうな構成で、警戒しながら読んでいましたが、ラストで「!?」って感じになりました。ラストでやられた人は読み返したくなるだろう作品。

No.5 3点 T・ランタ
(2005/08/07 11:06登録)
いかにも仕掛けがあります、というような展開に、期待して読み進めたのですが・・・
このオチは何でしょう。サイコスリラー?ホラー?これは少なくとも本格推理ではありませんね、ちゃんとジャンルは明記して欲しいところです。
個人的には○○○○は(ミステリーとしては)アンフェアだと思っています。期待はずれといったところです。

No.4 6点 ユニバ
(2004/02/28 22:14登録)
読み返してみると繋がってる!
て感じで読後はすっきり出来ました。
どちらかというとわかりづらい話だけどね。

No.3 7点 テツロー
(2003/12/19 21:50登録)
 まあまあ、でしょうか。二人の人物の視点が交互に描写されていって、「これは絶対、何か引っ掛けがあるな」と思って、注意しつつ読み進めたのだけれども、結局分かりませんでした。そこら辺上手く書いてあるなと、素直に感心できる作品でした。
 キャラクターのひねくれ具合、ものの考え方や行動原理などで、他の作品同様、やはりちょっと感情移入できない描写はあります。それでもまあ、このストーリーの引っ張り方なら、文句は消えるでしょう。文句言う前に場面が先へと進んでしまうので。そこら辺確かに読ませる話にはなってると思います。

No.2 7点 けるる
(2002/08/23 01:08登録)
まあ、普通ですね。浦賀和宏にしては、浦賀和宏らしさがうまく活かされていない気がしました。基本的に感情移入しづらすぎますしね、この人の作品は。

No.1 5点 由良小三郎
(2002/05/14 20:23登録)
平凡な印象です。ホラーかな?後半むりやりホラーみたいだけれど、どちらかというと全般に文章が明るいんで違和感ありました。
このへんの作品から、浦賀さん読み始めるのは、不正解なのでしょうか。

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