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ミステリの祭典

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虫暮部さんの登録情報
平均点:6.20点 書評数:2259件

プロフィール| 書評

No.119 6点 眼球堂の殺人~The Book~
周木律
(2013/10/16 06:41登録)
 トリックについては類似する先行作品を幾つか知っている(しかも本書と同じ講談社ノベルス)が、組み合わせ方や演出のおかげでその点が気になる程ではなかった。問題は動機が全く腑に落ちないということ。登場人物たちがあまり"天才”っぽくないし。
 あと、この作品が特に悪いわけではないが、奇妙な建物に様々な人が集められて殺されてゆく、という類の話は、導入部がどうしてもワン・パターンになりがちだなあ、と思った。


No.118 6点 セシューズ・ハイ
天祢涼
(2013/10/07 12:49登録)
 謎を設定するスキマを上手く見付けているなあ。ミステリ度はあまり高くないけれど、それに見合った語り口でバランスを取れていると思う。


No.117 4点 神様が殺してくれる
森博嗣
(2013/10/07 12:49登録)
 事件の様相はそれなりに興味深かったが、真相、つまりは犯人の行動理由が全く腑に落ちない。或る登場人物に “異常な行動、不思議な行動なんて、犯罪現場にはいくらでもある” という台詞があって、それはそうかもしれないけれど、ミステリ小説の体裁を持っている以上、それでなんでもアリではいけないだろう。 失敗作だと思うな。


No.116 5点 眼鏡屋は消えた
山田彩人
(2013/09/27 11:15登録)
 一人称の文体がなんだか上滑りしている気がする。これをリーダビリティとかユーモアだとか呼ぶのには同意出来ない。
 また、解決編が長過ぎ、一気に収斂してゆくカタルシスに欠ける。
 真相はそれなりに評価出来るネタだと思うから、もう少し演出が巧みならばなぁ。


No.115 6点 キョウカンカク
天祢涼
(2013/09/24 13:29登録)
 『キョウカンカク 美しき夜に』と改題改稿のうえ文庫化。
 ネタバレになってしまうが、面白かったけれど、“上手に唆し行動させる”  という真相は如何なものかと思う。それが可能だったら何でもアリじゃん。
 “ホワイダニットの新たな金字塔”  という謳い文句も読者に与える予断という点で褒められたものではない。


No.114 6点 今はもうない
森博嗣
(2013/09/19 22:11登録)
 そもそもあてずっぽう3回で名前を当てるなんて無理なのであって、そんな賭けを自ら提案するのは、勝算がある、つまり実は名前を知っていながらしらばっくれているのである。
 ということに、聡明な西之園嬢が思い至らないとは考えられない(というか誰だってそう疑うだろ)。
 相手のイカサマを踏まえて勝負を受けたのなら、その時点でプロポーズにイエスと答えたのと同義である。
 と思って読み返したのだけれど、彼女けっこう素で反応していますね。これは作者のミスでは。それともあからさまな不正をどういう論理で納得させるのか楽しみ、という意味か?


No.113 6点 マツリカ・マジョルカ
相沢沙呼
(2013/09/11 15:32登録)
 良くも悪くも CLAMP の絵柄をイメージしてしまった。
 姉に関する事柄は伏線が判り易く張ってあり、すぐ気が付いた。伏線というより文章のニュアンスで読み取れたというべきか。
 語り手の独白が少しくどいし、ミステリ色は薄いが、青春モノとして楽しめた。


No.112 5点 空を飛ぶための三つの動機
汀こるもの
(2013/09/11 15:32登録)
 プロットは面白いと思うが、書き方のせいで随分と判り辛くなっていると思う。
 ニックネームで呼び合っているから、つい叙述トリックを期待してしまった。


No.111 6点 四月の橋
小島正樹
(2013/09/11 15:31登録)
 諸々の事柄の噛み合わせ方が若干わざとらしい気はするが、結末のシーンにはカタルシスが感じられた。


No.110 7点 容疑者Xの献身
東野圭吾
(2013/09/03 10:47登録)
 確かにトリックには驚かされたが、あれをやるには最初の死体を隠しきれることが条件。でもそれならそれ以上の余計な細工は不必要だったんじゃないかとも思う。素行の悪い大人がひとり行方知れず、で済んだのでは?
愛する人を助けるために始めた偽装工作なのに、いつのまにかそこから逸脱して、如何に警察を欺くか知恵を絞る楽しみに没入してしまい、思い付いたトリックを実行せずにはいられなかった話、に見える(それはそれでキャラクターとしての整合性はあるか)。


No.109 8点 切り裂きジャックの告白
中山七里
(2013/09/03 10:44登録)
 真相を読むとなんか酷い話である。
 捜査の中枢付近に位置する刑事と真犯人が、事件以前からああいうポジションで顔見知りだ、という偶然はちょっと微妙だ。刑事の公私に関する葛藤もテーマの一部なのだろうけれど。


No.108 6点 人間競馬 悪魔のギャンブル
山田正紀
(2013/08/19 10:07登録)
 同作者のかつてのアクション系SFを思わせる、良い意味でのB級作。『ミステリ・オペラ』系の濃厚作品ばかりでは、愛読者も疲れてしまうからね。とはいえ、人物造形の妙は流石。


No.107 6点 パダム・パダム Eの悲劇’80
古野まほろ
(2013/08/19 10:06登録)
独特の濃度を持ち、正統と異端を併せた変なミステリ。真相よりも“幕引き”の策にびっくり。


No.106 5点 ビブリア古書堂の事件手帖4
三上延
(2013/07/29 05:00登録)
暗号ものはあまり好きではない。愛人にメッセージを遺したって、第三者の手を借りないと解けないなら、結局は相互理解が成り立っていないということでは……。


No.105 5点 ユーディット ⅩⅢ (ドライツェーン)
平谷美樹 
(2013/07/22 10:29登録)
ヒルデガードの“闘う、強い女”なキャラクター設定が唐突に感じた。思想や信仰といった裏打ちがこれといって描写されていないのに、お金持ちのお嬢様が銃を取って撃ち合うのは、小説の登場人物としては説得力に欠ける気がする。


No.104 5点 新・垂里冴子のお見合いと推理
山口雅也
(2013/07/15 06:28登録)
うーむ。ダイイング・メッセージものは、誰が書いても頓知クイズみたいになってしまうことだなあ。


No.103 7点 いつまでもショパン
中山七里
(2013/07/15 06:27登録)
ドアノブに毒を塗っておくというのは、殺す相手を選択出来ないという点でリスキーなのでは。あと、ラストで “戦場の奇跡のファンタジー” みたいになってしまったのは余計だと思う。


No.102 7点 猫柳十一弦の失敗
北山猛邦
(2013/07/09 20:48登録)
 事件を未然に防ぐための名推理、というのは面白いアプローチだし、それに全て成功するというのも或る意味“意外な結末”だったりする。
 語り手のクンクンがあまりに無色透明というか、これといったキャラクター性が感じられないのは“探偵助手”という設定ゆえかもしれないが、そこが少し物足りないなあ。


No.101 6点 最悪のはじまりは、
塔山郁
(2013/07/03 09:56登録)
『ターニング・ポイント』と改題して文庫化。最終章で聡が天野の元妻と対面するシーンは印象的だった。ふと思ったけど、あれは『カイジ』(福本伸行)に出て来る或るエピソードに対するアンチテーゼ?
 私はパチンコ未経験なのだが、今後もやるまい。という気持にさせられる筆力だと思う。が、自分の好みとは少し違う気もする。 


No.100 8点 暦物語
西尾維新
(2013/07/01 13:03登録)
<物語>シリーズ自体は、ジャンルでいうなら青春オカルト・ファンタジーといったものに該当するのだろうが、『暦物語』は怪異譚の体裁をとった日常の謎的な連作短編集なのである。概ねきちんとミステリ的なオチが用意されている。
 全体的に小粒なネタが多く、風呂敷をどんどん広げて行く西尾維新のいつもの作風とは少しベクトルが違うけれど、粒は揃っている。与太話でぐいぐい引っ張っていつの間にか核心を通り過ぎる文章力は相変わらず。「こよみサンド」が特に面白かった。

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