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ミステリの祭典

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四月の橋
那珂邦彦シリーズ

作家 小島正樹
出版日2010年09月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 6点 虫暮部
(2013/09/11 15:31登録)
諸々の事柄の噛み合わせ方が若干わざとらしい気はするが、結末のシーンにはカタルシスが感じられた。

No.2 6点 kanamori
(2010/10/28 18:45登録)
これまでのようなトリック重視の作品を期待すると肩透かしと感じるかもしれませんが、シリーズ前作と比べて主人公の川路や先輩女性弁護士など、登場人物の造形が巧くなっています。作者の趣味を押し付けるようなリバーカヤック・ネタも今回は物語と有機的に絡んでおり許容の範囲内でしょう。
真相にミステリとしてのカタルシスを感じませんでしたが、ラストの多摩川のシーンが印象に残る及第作です。

No.1 7点 makomako
(2010/10/03 09:50登録)
「武家屋敷」ではトリックの詰め込みすぎと登場人物の魅力不足が気になったが、本作品ではそういった点が大幅に改善されている。探偵も例の「っす」とは言わなくなったし、先輩弁護師の泉さんはとても魅力的に描かれている。トリックも無理がないため「武家屋敷」のように解法事典を読んでいるようなつまらなさは皆無となった。そのかわり推理小説としては小粒でややひねりが足りない気もする(読者とはかようにわがままで贅沢なものです)。
 相変わらずあまりメジャーとは言いがたいリバーカヤックに対するお話がはじめのほうに長々と語られている。今回は川にちなんだお話であるのだが、カヤックの色々なテクニックのお話は薀蓄というよりはおたく気味である。
 それにしても短期間に人物描写がうまくなったのはすごいではないか。次回を期待しよう。

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