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ミステリの祭典

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江守森江さんの登録情報
平均点:5.00点 書評数:1256件

プロフィール| 書評

No.1196 6点 リングで殺せ
エド・レイシイ
(2011/01/24 00:07登録)
先日ボクシング観戦(後楽園ホール)仲間と海外ミステリー・ドラマ「コールドケース」と「レバレッジ」の格闘技関連エピソードを一緒に観る機会があり、これらの原型と云えるボクシング・ミステリーがあると紹介され、古いポケミスを貸していただいた。
まさにタイトル通りな作品で、復活に賭ける選手の思いを利用した典型的な詐欺を描いたミステリーだった。
健康管理やドーピング等の厳格運用で今では地下(闇)格闘技でしか通用しない感がある基本プロットだが、幾度となく転用される程に素晴らしい。
亀田興毅の世界三階級制覇の偉業に合わせ書評する予定だったが古く文字が読み辛いポケミスが嫌で返却直前まで放置してしまった。
作品自体は文句なしだが、新訳か復刻版が出版されない限り(保存状態が良く)物理的読み辛さが緩和された本で読める可能性はかなり低く、読書に倦怠感を持ったり、視力低下の原因になる点を考慮し1点減点する。
まだ私は老眼ではないが、貸して下さった方は老眼なので、記念に所持しているだけでもう読まないだろうとボヤイていた。


No.1195 4点 悪夢のギャンブルマンション
木下半太
(2011/01/23 21:34登録)
タイトル通りなクローズドサークル型イカサマ賭博サスペンスを全編で押し通せば期待通りの作品だったが途中からイカサマ賭博を放棄してしまい・・・・・・それでもソコソコ面白い。
劇団の主宰者で全てを手掛けるからなのか舞台化ありきな作風と設定に限界を感じる。
でも、大型巨編を描くのが上手そうにも感じないから、これでよいのだろう。
病院での待ち時間の暇つぶしにはなった。
※シンドイから病院に行ったのに、待ち時間の長さで症状が悪化するなんて本末転倒もいいところ!


No.1194 4点 そうだったのか!古事記
睦月影郎
(2011/01/23 20:57登録)
今をときめくエロ時代小説の大家で、隠れたベストセラー作家でもある睦月大先生渾身の一冊?!
タイムスリップで三千年遡る新解釈歴史ミステリー?(ボヤキ:歴史って新解釈するだけでミステリーになってしまう)
古事記の勉強をしようと間違って児童が手にしたら教育上物議を醸す事必至な為に図書館入荷と同時に書庫へまっしぐらな曰く付きな一冊でもある。
スケベ親父な私には下品で最適な笑える歴史本だが、息子が読むにはまだ早い。
人類の存在と歴史はスケベあってのモノだと痛感。
少子化担当大臣の本質なんてエッチ推奨大臣だが「避妊しないでエッチに励む事が唯一の対策です」なんて国会答弁や政党のマニフェストには書けないが、昔ながらの政治家が大臣だったら「沢山の愛人に隠し子も対策の一環だ」と言い放てただろうか!


No.1193 6点 推定無罪
スコット・トゥロー
(2011/01/19 10:23登録)
先日親友がハリソン・フォード主演の映画版VHSテープを持って訪ねて来た(DVDに落としながら一緒に視聴した)
社会派なリーガル・サスペンスと本格ミステリな逆転裁判モノが合体した素晴らしい映画だった(テレ東・昼のロードショーでかなり以前に観ていたと思い出した)
ついでに図書館に出向き原作をおさらいしてきた。
文庫上下巻合わせ約700ページだが翻訳が非常に上手いのでスムーズに読める。
その一方、一人称表記と翻訳の上手さ(下手で読みにくいより遥かにマシだが)が逆作用して深い心理描写と褒めるより鬱々とした重苦しさが過剰に伝わり娯楽性を損ねてもいる(鬱々とした重苦しさを楽しめれば全く問題ない)
後は読書に何を求めるか!の問題になる。
読んで損なしとは思うが「読書は娯楽」を第一義にしていてファジーな姿勢を追求している私には吹替で楽チンな映画版を娯楽として楽しむ方が適していた。


No.1192 2点 KAGEROU
斎藤智裕
(2011/01/18 08:17登録)
私的なミステリーの範疇外なのでポリシー通り2点だが、SFやファンタジーもミステリーに含める「このミス」ならランキング対象になるだろう。
俳優の水嶋ヒロが名を伏せ応募したとか、受賞まで含め全部がデキレース(ヤラセ・八百長)だとか、それも出版不況に打ち勝つプロデュースとして素晴らしいとか、ゴースト・ライターの作品とか、自力で書いたが余りの酷さに編集者が八割方添削したとか、噂がウワサを呼びベストセラー街道をバクシン中。
図書館予約が千件オーバーで読めない(買う気はさらさら無い)と思っていたら息子の友達ルートで回覧していて読めてしまった(もう、次の家に移った)
最低なゴミ扱いではないが、話題に遅れない為に読むだけのレベルで、薄く時間を要さないのが救い。
このデキレース(真相は知らない)で、本来なら受賞し二千万円を手にしたハズの応募者は不運極まりない(結局、賞金を手にした者ナシで幕を閉じた)
ジュヴナイル分野で良い仕事をしているポプラ社だけに(本作で儲けても)以降の信用はガタ落ちで、自分で自分の首を締めたのは残念(←経営が胡散臭い噂で・・・・)
不健康そうな主人公の臓器が移植に適していると思えない時点で作品に乗り切れない。
後は推して知るべし!


No.1191 7点 甦った女
レジナルド・ヒル
(2011/01/18 04:42登録)
AXNミステリー先週のダルジール警視はこのエピソードが放送された。
ドラマ視聴前に図書館で借りておき、即おさらいした。
本作でドラマ制作が原作発表順と違う理由の一端が伺える。
予算の関係でアメリカロケをしない脚本制作に手間取ったのではなかろうか?
よってドラマ版ではダルジールは渡米しない分でスケールが小さい話になった。
原作は、ここまで読んだダルジール警視シリーズでは厚さも手頃なのに加え一番肩の凝らない面白さだった。
基本的にシリーズ作品なのでキャラと相関関係を理解して読む方が断然面白いので本作は何冊か読んだ後の方がいい。
過去の事件を掘り返すパターンにスパイ要素を絡め、最後はタイトルに暗示したオチで決着する。
なんてったってダルジールが恰好いいのが笑える。
嫁と一緒にドラマを観ていて「ダルジールって俺に似てるよな」と突っ込みをいれてしまった(←以前、嫁に似てると突っ込まれた仕返し)
本作では、ダルジール警視を演じるウォーレン・クラークがイケメンとは程遠いながら英国の中年女性に人気がある(らしい?)のがよくわかる。


No.1190 5点 死者の身代金
リチャード・レビンソン&ウィリアム・リンク
(2011/01/18 00:35登録)
先週からAXNミステリーで「刑事コロンボ」デジタル・リマスター版の放送が開始された。
先週の第一エピソードは正月特番の際にノベライズをおさらいして書評した。
今週の第二エピソードからの書評していないエピソードは図書館に赴きノベライズをおさらいして放送後に順次書評する予定(図書館の書庫には殆どの放送エピソードのノベライズが揃っている)
毎度のごとく些細な気づきの積み重ねで早々に犯人の目星をつける(今回は偽装誘拐である事も察する)
しつこく食い下がるが物的証拠が見つけられないのも毎度のパターン。
最後の落としは犯人の性格を読み切り、味方になると犯人が思っている人物の協力を得て騙すお得意のパターン。
第二エピソードにしてコロンボの捜査手法が確立されているのに感心したが、ややゲストスターに頼り気味なのでノベライズでは評価は下がる。
それでも、コロンボは何度観て(読んで)も面白い。
間違っても嫁の居る所で「ウチのカミさんがねぇ〜」なんて発言は出来ない(←私は野々村真並みの恐妻家なのか?)


No.1189 4点 黒い犬の秘密
エラリイ・クイーン
(2011/01/17 05:08登録)
エラリイ・クイーン監修のジュヴナイル・シリーズで、ゴースト・ライターが書いているので名義がエラリイ・クイーンJr.となっている。
銀行強盗を目撃し逃走されるも、ひょんな事から逃走経路を発見して、ジュナ少年が独自に犯人追跡する冒険の物語。
それでもクイーン監修だけあり冒頭から伏線も張られ、一部には大人向けでも通用するネタまで仕込まれていてジュヴナイルとバカには出来ない。
受験勉強に励むべき息子が図書館の児童コーナーから借りてきたので、勉強の息抜きにシリーズを読む事を嫁に内緒で私が許可した(サッと読めて勉強の息抜きには丁度良い←私は息抜きし過ぎて中学受験に失敗したのに懲りてない)
※採点は大人が読んだ場合を基準にしている(ジュヴナイルとしては良質)


No.1188 2点 鳴くかウグイス
不知火京介
(2011/01/17 01:39登録)
とある家庭で長男の中学受験の顛末を描いた作品でミステリーではない(よってポリシー通り2点)が、乱歩賞受賞作家が別分野の作品を書けばどんな作品になるのかミステリー作品と比較検討する意味で(東野圭吾でもミステリーではない作品が登録されているし)当サイトへの登録も意義があると思う。
来年には息子が「都立の中高一貫校」(←親友の母校・両国で芥川龍之介や石田衣良の後輩になるか?最難関の小石川か?そして、先々は目指せ京大ミステリ研なのか?!)を受験するために、我が家でも受験準備に本格的に取り組みだしたので、実に切実であり参考にもなった(子供もしんどいが親はもっとしんどい)
作品自体ミステリー作家らしいオチが用意されているし面白さもある。
受験が終わるまで息子共々ミステリー(私はゴルフとパチンコも)を自重するべく嫁から指示が出され、重苦しい一年が待っているが息子の将来を考えれば致し方ない(両国から京大進学で将来はミステリ作家なんてのは親バカ過ぎる期待か?)
※当サイトに本作を登録した以上、出来る限り早く「マッチメイク」を読み登録意義は果たす所存です。


No.1187 5点 裁かれる判事
スティーヴ・マルティニ
(2011/01/17 01:15登録)
AXNミステリーで2週に渡り前後編でドラマ版が放送された。
ドラマ視聴後におさらいしに図書館に出向いた。
文庫ながら上下巻合わせ800ページは結構ボリュームがある。
二転三転してドンデン返しまであるリーガル・サスペンスらしく先が読めない展開は素晴らしい。
途中では法廷外での冤罪でっち上げなど対警察組織なアクション作品に転じたりするが、些細な証拠の気づきから冤罪を晴らす弁論などは十分本格ミステリでもあり、ビッシリとミステリー要素が詰め込まれた作品ではある。
私がシリーズを最初の作品から読む読者ではなく、ドラマのおさらい読書で作者を初読な為にシリーズとしての面白さに欠けた分で採点は辛くなるが、ジックリと読書する派でシリーズが気に入れば本作なら満点にするかもしれない。
※希望的余談
どうせならシリーズ最初の作品から順次ドラマ化して放送してくれれば良かったのに!


No.1186 4点 おしどり探偵
アガサ・クリスティー
(2011/01/16 11:03登録)
かなり古いドラマ版をAXNミステリーで昨年放送していた。
ミステリーとしては非常に薄味で「名探偵コナン」のアニメ放送での一話完結(30分番組)レベルな内容を1時間番組に引き伸ばした感じだった。
原作の1エピソードの分量を考えれば作者に罪はない。
ドラマ共々、ミステリー部分以外の夫婦のやり取りやコメディ部分を楽しめば良い作品だろう(だって婦人失踪のネタなんて女性陣には失礼だがギャグにしか思えない)
更に、パロディ部分については半分以上のネタにピンと来なかった。
私がクリスティー好きではなく、ポアロを演じるスーシェ(声は熊倉さん)のファンだとキッチリ認識出来るシリーズの一つ(もう一つはマープル)


No.1185 8点 アリアドネの弾丸
海堂尊
(2011/01/14 07:50登録)
もはや海堂作品はミステリーの範疇外だと思っていたら、ナントビックリ!白鳥が名探偵役な本格ミステリだった。
それも、多数の伏線、些細な気付き、ロジカルな推理にCSI的科学捜査まで盛り沢山。
それでいてシリーズ本来の面白さであるキャラ立ち、海堂ワールドのリンク、医療問題に対する主張と論戦も全く損なわれていない。
事件の本筋とは関係ない部分の伏線とシリーズ展開(黒崎教授のエピソードなど)も楽しい。
何人かの登場人物が以降の海堂ワールドへの前宣伝的で投げっぱなしなのと証拠捏造には証拠捏造で立ち向かう白鳥の対応の甘さで最初の事件がスッキリ解決しない点にやや難を抱えるが、文句なしの面白さで満足感もあり御贔屓点も加味して満点(8点)とする。
※補記
あくまでシリーズ作品として存在している事と作者の作品世界がリンクしている為、いきなり本作を読んだら面白さは半減する。
でも作者の主張が勝った作品を何作も読むのは好きでないと苦痛になる。
つまり本作は、追い続けたファン限定なプレゼントだろう。


No.1184 5点 密室入門!
事典・ガイド
(2011/01/14 07:15登録)
2008年が初出の密室に対するミステリ作家と建築士の対談。
対談内で作品紹介しながら古典的トリックはネタバレで分類している(初心者でも知ってる程度なので問題なし)
現実の建築やセキュリティー事情と密室ミステリの関係なども面白く読める。
随所に図説があり、下段の脚注もシッカリしていて入門書らしい。
ワタシではない江守さんのプロデュースに縁を感じて+1点。


No.1183 6点 相棒シーズン7中
碇卯人
(2011/01/13 14:56登録)
亀山薫退場後の杉下右京単独エピソードが5話纏められた。
どんなキャラ(誰)が新相棒になるのか?発表以前のエピソードで、毎回?ゲスト・レギュラー織り交ぜそれらしい人物が相棒モドキを務める。
この当時のエピソードを読み返してみると「名警部・杉下右京」にタイトル変更してドラマ継続の方が良いとさえ思える。
ミステリ的に評価の高いハセベバクシンオー脚本「越境捜査」は面白いが、かなり以前のクイズ番組「マジカル頭脳パワー」のミステリー劇場で同じネタが使われていた。
ドラマのエピソードも内容充実でノベライズも1シーズン3分冊になった。


No.1182 6点 有栖川有栖の密室大図鑑
事典・ガイド
(2011/01/13 00:04登録)
有名密室ミステリ作品の舞台をイラスト図説とネタバレなしの有栖川解説で紹介しているガイド。
ネタバレなしなので原典作品を読まなければトリックは解らずモヤモヤする→原典作品を是が非でも読む→その時には傍らに置き、親切な図説がイメージを喚起する。
こうした循環を考えると凄いガイドだと思えてくるから「あら不思議!」
もっとも紹介作品に今さら読んでも的作品がチラホラあるのは残念。
現実世界では滅多にない密室殺人だが、創作世界ではまだまだ王者として君臨している(読者の側もよく飽きないものだ)
こんな本が出版されるくらいだから密室ミステリには図説添付を義務付ければ良いのに!
※この後2chを覗いたら、国産ミステリに見取り図&登場人物一覧添付を・・・・なんてコメントまで書かれていた。


No.1181 7点 小説 巨人の星
梶原一騎
(2011/01/12 21:33登録)
※但し書き
伊達直人・タイガーマスクの善行に感化されて偉大なる原作者にも再脚光を当てる目的で登録した。
「タイガーマスク」は小説化されておらず、有名小説化作品は「空手バカ一代」と「巨人の星」(←全5巻、箱付美品買取価格が約一万円と結構高価)しか無かった。
それでも「巨人の星」での大リーグボールの論理的解明は正にバカミスで、特に《消える魔球》はボール消失の‘謎’そのものだ。
そんな事より梶原一騎原作の漫画は傑作揃いで「タイガーマスク」「巨人の星」「あしたのジョー」「柔道一直線」「愛と誠」「侍ジャイアンツ」と列挙すれば少なくとも一つは知っている筈(そういえば「あしたのジョー」の実写映画も近日公開される)
実在の有名選手と架空選手の融合など後のあらゆる分野(当然ミステリーも含まれる)の作品に多大な影響を齎した事は間違いない。
※一番書きたかった余談
今週、近所のパチンコ屋が善行に便乗して「タイガーマスク・大爆発祭」を開催している。
久しぶりのパチンコで35000発(14万円)勝ちの善行のおこぼれに預かり非常に嬉しい。
タイアップ企画なのでパチンコ屋もお客が寄付した端玉をゴミバケツに貯蓄→換金して施設に寄付する(ホントか定かでない→系列店が脱税摘発されたのは公然の秘密)
※巨人の星ハウダニット・ミステリ論
実現不可能でも許される漫画世界のフィクションであり、消える魔球登場以前に伏線として魔送球も描かれる。
消える魔球登場から攻略(作品内でのネタバラシ)まで(当時巷で)正体についての推理合戦があった。
攻略途中での推理否定を伏線としている。
実現不可能ながら作品世界では許されるレベルの論理的解説と攻略がなされた。
※採点に関して
原作者の功績を讃える意味と消える魔球のバカミス部分が同等に7点。


No.1180 4点 パラレルワールド・ラブストーリー
東野圭吾
(2011/01/12 14:44登録)
山手線と京浜東北線が平行(パラレルと掛けている)して運行され窓越しに見初める。
親友とひとりの女性を巡り、愛情と友情の間で揺れる。
以上の2つは実体験があり非常にノスタルジックだった。
採点については、主体がSF恋愛小説だが伏線の回収やツイストも含めて一応ミステリーの範疇にはある気がするので範疇外な2点にはしなかった(もっともノスタルジックな反面でさして面白くもない)
※パラレルな余談
この作品の影響なのか?6つもパラレルワールドが存在する変な夢を見た。
違っているのは‘嫁’だけで、パラレルワールドでの嫁はそれぞれ中越典子・中山忍・星野真里・伊東美咲・三浦理恵子・栗山千明の御贔屓な美人《貧乳》女優達だった。
そして現実世界の嫁が嫁本人なのか?日頃から似ていると思っている(女優の)ミムラなのか?夢なので判別できなかったのはご愛敬(←エッチして判別する瞬間、嫁に「朝ご飯よ!」と起こされた)←コレって夢オチ?!


No.1179 4点 さまよう刃
東野圭吾
(2011/01/12 14:00登録)
読書スタイルが、感情移入せずに読むタイプであるため、提起された社会問題に対しての考察がストーリーに勝ってしまい、重いテーマと相俟ってなんら楽しくなかった(私的な読書志向とは対極にあった)
私は「起こした事の責任から何人たりとも逃れられない」との立場で、年齢や精神状態等による法的救済は社会悪ですらあると考えている。
法律の在り方として、被害者側に対する救済が大切だと思うのだが、全く整備されていない。
関連して「少年法の撤廃」と「死刑の存続及び速やかな執行」を支持する。
義務教育課程で自己責任について学問以上に徹底教育すべきだと主張しておく!
この様なテーマだとミステリーの書評にならず脱線してしまう。


No.1178 6点 バカミスの世界 史上空前のミステリガイド
事典・ガイド
(2011/01/12 11:47登録)
「バカミス」は特異な方向性に突出したミステリーに対する褒め言葉で、一部ではゴミと同義語な「奇書」「クズミス」「ダメミス」とは別物。
それでも、所詮「おバカ」なので生真面目な作者なら自分の作品を「バカミス」と褒められても嬉しくないだろう。
先日書評した山風「秘戯書争奪」がベスト100に選ばれていたのに口あんぐり。
泡坂「しあわせの書」は無駄な仕掛けに心血を注ぐ方向の「バカミス」ではパイオニアで、倉阪鬼一郎が‘年一’で発表継承している(倉阪作品は内容がクズミス・レベルなのが残念)
本書を読むと何でもバカミスに思えてくる不思議さもある。
※ここからバカミス余談
海外リーガル・コメディ・ドラマ「ボストン・リーガル」はバカミス・ドラマだ!
ウィリアム・シャトナー万歳!!!
Foxで好評?放送中「破られたマジシャンの掟!」なんか「バカミス」ネタのオンパレードで凄い!(←プールの水面歩行、象の消失など本格ミステリからスリラーまで転用可能ネタ多数:要注意!!!但しマジックのネタバラシ番組なので知りたくない方の視聴は厳禁)


No.1177 4点 そして誰もいなくなった(戯曲版)
アガサ・クリスティー
(2011/01/12 10:27登録)
(戯曲版に関する書評)

息子が「そして誰も〜」を初読する時に図書館蔵書検索でヒットした一番薄い本がコレだった。
知らない出版社だったが当然古いジュニア版だと思い予約して借りさせたら大人向けの脚本で息子から怒られた。
借りたついでに私が眺めた(どこかの劇団からの払い下げ寄贈本だったのでボロボロ)が、結末の違い以外は単なる脚本でしかない。
脚本では省かれる小説での技巧的な心理描写は、役者に小説を読ませた上で演じさせるのが大前提なのだろうから、映画や演劇を鑑賞する方が足りない部分が補われ断然良くなる(大根役者やヘボ演出家は除く)
普通のミステリー読者が楽しむ本ではなく、演劇関係者が勉強のために読む本な気がする。
※2月27日追記
図らずも本作三回目の書評になってしまったが、この書評に関しては戯曲脚本と小説は別物と考え、戯曲版の登録時に書評したモノがサイトの意向で当欄に移動された故です。
採点が4点と低いのも戯曲脚本に対する評価で、本作の平均点を意図的に下げる為の採点ではありませんので念の為。
また、自分の書評順に拘りがあるので削除もしませんので悪しからず。

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