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ミステリの祭典

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ぴあんさんの登録情報
平均点:6.94点 書評数:18件

プロフィール| 書評

No.18 9点 綺想宮殺人事件
芦辺拓
(2010/10/20 10:06登録)
「そういう」作品だから、評価が割れるのは納得。
ゴテゴテにまぶされた砂糖に辟易して、途中で挫折する方が多そうだなとは思うけれど、それを差し引いても奇作の傑作。いわゆるミステリという枠組と構成要素、屋台骨から装飾までを自ら完膚なきまでに踏みつけてみせる纏め上げ方は、読みながらニヤニヤが止まらなかった。「最後の探偵小説」の称にふさわしいと実感。


No.17 6点 暗闇坂の人喰いの木
島田荘司
(2010/06/28 08:28登録)
初読は5年以上前。雰囲気は好きだったし(レオナはあまり好きになれないけど)この作品はそれなりに面白く読めた。でも、他の御手洗シリーズのインパクトが強いせいもあって記憶から薄れがちに・・・


No.16 4点 コズミック
清涼院流水
(2010/06/28 08:23登録)
ミステリのカテゴリに入れるものなのかが疑問。登場人物の描かれ方もどこか異次元的で、どちらかと言うとライトノベルを読んでいるような印象。楽しめたかと問われれば「ごめんなさい」です


No.15 6点 告白
湊かなえ
(2010/06/28 07:38登録)
これがミステリかと言われると正直悩むが、小説としては良かった。細かい点をつつくといろいろツッコミどころはあるものの、テンポの良さと先を読ませる構成はさすがと思う。まるでアリジゴクのような負のスパイラルに、いつのまにかズルズルと引きずり込まれて、救いようのない底なしの終着。
一番のポイントはタイトルの妙だと思っている。全章、全文がある意味どれも告白で成り立っているのだから。


No.14 9点 絡新婦の理
京極夏彦
(2008/06/25 23:18登録)
京極作品では一番好き。それぞれの人物が絡新婦の紡ぐ糸に絡め取られて翻弄され、あらゆる事象が中心へと収束していくような感覚に、読者はただ為すすべなく流されていくよう。映像が目に浮かぶような色鮮やかな筆致も健在。


No.13 9点 異邦の騎士
島田荘司
(2008/06/25 23:05登録)
ひとつの小説としての完成度の高さは素晴らしいと思う。初読時は御手洗に入れ込んでいたこともあり、素直にぼろぼろ泣きましたが、今読んだらそうでもないかも・・・。御手洗がカッコよすぎるし(笑)
それにしても、他の方々もおっしゃっているとおり、紹介文がネタバレだ!


No.12 7点 魍魎の匣
京極夏彦
(2008/06/25 22:54登録)
これだけの雰囲気、世界観を演出する手腕に脱帽。続きが読みたくて止まらなかった。京極モノでは2番目に好きな作品。
ラスト、眩暈がしました。上手いなあ。・・・長いけど。


No.11 5点 姑獲鳥の夏
京極夏彦
(2008/06/25 22:51登録)
初読時は・・・え?トリック・・・これ?っていう思いが強かったですが、なんだかんだ言ってその後に続く作品群をまんまと読み漁ることになったので、強烈な各キャラクターたちを理解する上での入門書みたいなものなのかも。


No.10 5点 絶叫城殺人事件
有栖川有栖
(2008/06/25 22:41登録)
アリス&火村ものにしては、いつもと趣の違う作品集。全体的に重苦しい人間の心が投影されているような印象を受けた。トリック云々よりも雰囲気を楽しめればお勧め。


No.9 9点 虚無への供物
中井英夫
(2008/06/25 22:33登録)
贅沢の極み。
何本か長編が書けそうな位のネタを惜しげもなく使い、せっせと積み重ねてきたミステリという世界観を、最後の最後でドカンと叩き壊してみせる。アンチの頂点に立つにふさわしい作品では。なんかもう、お腹いっぱいですって感じ。


No.8 8点 11枚のとらんぷ
泡坂妻夫
(2008/06/25 22:25登録)
奇術の話は興味深くて楽しめた。作者の伏線の妙にはいつも脱帽だが、この作品も読了後に思わず最初から読み直したくなる秀逸。まあ、ちょっと苦しいのもあったけど。


No.7 8点 奇術探偵 曾我佳城全集
泡坂妻夫
(2008/06/25 22:17登録)
とても好きな作家さんです。どの短編にも共通して言えることですが、“伏線の妙”これに尽きる。楽しめたけど、でも最後は・・・ねぇ?(笑)


No.6 8点 殺戮にいたる病
我孫子武丸
(2008/06/25 22:14登録)
前評判(いろんな意味で笑)から、なかなか手を出さなかったのだがやっぱり読みたくて読んでみた。身構えていたせいか思っていたほどグロくはなかったし、先を読ませる力はさすが。ラストはもちろん唖然。・・・やっぱりバレを読まずに自分で読んでよかったー。


No.5 7点 斜め屋敷の犯罪
島田荘司
(2008/05/12 16:50登録)
このバカミスっぷりこそ本格。こういう作品は、純粋に楽しんだもん勝ちですね^^
ただ、作品内の英子の描写からだと彼女のイメージがうまくつかめなかった。なんか…女装した男のような印象しか残らなくて(笑)


No.4 9点 占星術殺人事件
島田荘司
(2008/05/12 16:43登録)
御手洗ワールドに引き込まれる契機になった偉大な作品。初読は10年も前だが、今読んでも十分楽しめる。まあ、石岡くんのドタバタは確かに冗長だけれど(笑)なにより一番悔やまれるのは、某漫画でメイントリックを知っていたこと…それでも9点。


No.3 5点 チーム・バチスタの栄光
海堂尊
(2008/05/12 16:33登録)
フーダニットに特化した読みやすいサスペンスと思えば楽しめた。探偵役も、シリーズキャラとしての素質は十分かもしれないですね。ハウダニットは無理(笑)知識がないと分からないのでは?


No.2 6点 慟哭
貫井徳郎
(2008/05/12 16:27登録)
トリックは確かに分かりやすすぎます。ああ、これとこれはきっと時系列が違うな、ってことは○○=犯人のパターンかな、と思ってたらずばりそのまんまでした。でも、転落の過程と狂気に至る描写はしっかりできていて、無理なくまとめあげている手腕はさすが。まあ、あれだけヒントや伏線がばら撒いてあるってことは作者も別にバレてもいいと思ってるんじゃないかと。そこよりも“自分の描きたい部分”(人間の心の闇や隙のようなもの)に力を入れたという印象。


No.1 5点 空飛ぶ馬
北村薫
(2008/05/12 16:20登録)
探偵役の円紫さんの人柄にほっとするような柔らかいタッチと世界。評価が割れる一番の原因は、「ミステリ」というカテゴリに入れるからでは?本格モノとしてだけ見たら謎や論理は小粒だし力技だったりするのは仕方ないのかなと。
それよりも、落語の演目や演劇の中の女性たち、それに「私」とその友達、ゆきちゃんの母親、「砂糖合戦」「赤頭巾」「空飛ぶ馬」の女性たち…といった人間の善悪の見事な対比を美しい描写で纏め上げ、収束させている文章構成、作品構成そのものが素晴らしい、と感じました。ミステリ要素はオマケってことでいいんじゃないか?だからと言って作品の価値が下がるかといったらそんなことはないのだから。
…でも、シリーズの続きを読もうという気にはならなかったです(好みの問題です、スイマセン)

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