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ミステリの祭典

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奇術探偵 曾我佳城全集
曾我佳城シリーズ

作家 泡坂妻夫
出版日2000年07月
平均点7.85点
書評数13人

No.13 8点 密室とアリバイ
(2023/05/28 18:40登録)
奇術×本格ミステリーといえば泡坂妻夫 良質な短編集

No.12 7点 zuso
(2021/07/16 23:27登録)
本格でしか描けない面白さ、変幻自在のアイデアの多彩さを評価。シリーズの締め括り方も鮮やか。
ただ動機の点で納得しがたい作品がいくつかあった。

No.11 9点 虫暮部
(2020/06/11 12:24登録)
 なにしろ20年に亘って書き継がれたシリーズなので、こうしてまとまると、ミステリ作家としての泡坂妻夫の全盛期と低迷期が一望に収まってしまうのが罪なところ。

 “奇術は楽しんで見るのが一番いいんです。もっと上手な見方は、その場の雰囲気をもっと楽しくするように、奇術師に協力する”
 判っちゃいるけどやめられない、ネタバレしつつ揚げ足取り。
 「消える銃弾」道具まで作って、明らかに計画的犯行。なのにその道具の後始末は御粗末。持ち出して処分出来なくなった突発的事由、なんてのがあれば良かったのでは。
 「花火と銃声」解決編がちょっと説明不足。①壁の中の銃弾を見付けるのに警察は金属探知機を必要とした。事件当時には更にカレンダーが掛けられていた。それを犯人が自力で発見出来たのか? ②事前に被害者から聞き出しておいたなら、弾痕の位置・カレンダー両方について告げるほうが自然な気がする。その場合、佳城は推理で“(カレンダーは犯人が)予想しなかったもの”と述べているが、その蓋然性は高くないと思う。③犯人は前回の殺人について、死体を秘かに処分する、という方法でとりあえず隠蔽に成功している。今回その手は使えなかったのか?
 「だるまさんがころした」「浮気な鍵」で紹介される錠のマジックや“夢のエキスプレス”は、ただ単に“そういう仕掛けがある道具”ということではないのか。凄いのは作った人であって、所有者がそれを持っているおかげでマジシャンとして評価される、と言う価値観は良く判らない。

No.10 9点 青い車
(2019/06/29 19:58登録)
 マジックにも造詣が深い泡坂妻夫ならではの、さまざまな技巧が存分に詰まった大好きなシリーズです。収録作はストレートな本格もあれば奇妙な味もあり、耽美もあればコミカルなタッチもありと、幅広いものとなっています。個人的ベストは『カップと玉』と『消える銃弾』で、特に前者はマジックでお馴染みのアイテムを暗号に絡めるという冴えた発想がお気に入りです(同意する人は少なそうですが)。

No.9 9点 sophia
(2019/05/30 19:41登録)
単行本を読みました。タイトルから想像していたのとは違ってHowよりもWhyが柱になった作品が多い印象です。全22話玉石混交ではあるんですが、奇術という著者ならではのテーマでこれだけの作品を取りそろえたところは評価に値します。白眉は「ビルチューブ」です。他には「シンブルの味」「消える銃弾」「花火と銃声」「真珠夫人」も出来がいい。佳城の推理は冴えていますが、伝説の奇術師の手並みを見せてくれる話がもっと欲しかったところです。ラストはどう評価したものか。伏線となったあるエピソードもねえ。「湖底のまつり」然り、この方の叙述トリックはあざとくてどうも苦手なんですよね。

No.8 8点 あのろん
(2014/03/04 16:29登録)
めくるめく、マジックの世界…。
そこにガチガチの本格がうまく融合された作品だと思います。
ラストはすごく切なくなり、何度も読み返してしまいました。
私は好きです、このラスト。

No.7 7点 TON2
(2012/11/05 21:29登録)
22編からなる短編集です。奇術をキーにして、美貌の天才奇術師曾我佳城がおかしな事件を次々に解決していきます。
この作品を読むと、上手なテーブルマジックや壮大なイリュージョンを見たくなります。
最後は、クイーンの「レーン最後の事件」と似ています。

No.6 7点 こう
(2012/02/10 00:17登録)
 10年以上かけて完結させた作者の労作に敬意を表したいです。ラストは個人的には不満もありますが。1作1作は軽いものが多いですが一気読みする必要のない本だと思いますので個人的には気になりませんでした。この作品も泡坂妻夫にしか書けない作品だと思います。もう新作が読めないのが残念です。

No.5 7点 kanamori
(2010/08/16 20:11登録)
先に出た2冊の連作短編集「天井のとらんぷ」「花火と銃声」の収録作に未発表作品7編を加えた完全版。
比較的軽めのテイストながら、奇術ネタを絡めたミステリが満載で楽しめました。ただ、一気に読むとちょっと飽きが来る感もあるので、少しづつ味わうのが吉だと思います。
あと、読んでる途中、佳城のイメージが二代目引田天功とかぶってしまい困りました(笑)。

No.4 6点 白い風
(2008/09/03 11:15登録)
この作品も泡坂さんらしい奇術(マジック)中心の短編集です。
作品内容もショートショートって感じかな。
短くて完結は悪くないけど、私はミステリとしてはちょっと物足りない気がしましたね。
正直途中ちょっと飽きちゃいました。
皆さんがおっしゃるようにラストは「う~ん」かな。
中には面白いのもありましたが、全体評価としてはちょっと辛めにしました。

No.3 8点 ぴあん
(2008/06/25 22:17登録)
とても好きな作家さんです。どの短編にも共通して言えることですが、“伏線の妙”これに尽きる。楽しめたけど、でも最後は・・・ねぇ?(笑)

No.2 8点 なの
(2007/11/14 17:35登録)
10年掛けた伏線にビックリ。
でもあれは読めてました、すいません。
しかし、ラストはちょっと拍子抜けです。

No.1 9点 ぷねうま
(2007/11/14 10:50登録)
各短編ともクオリティが高く、バリエーションに富んでいて楽しく読める。
長いので一気に読んで疲れてしまったが、最終章で驚愕。した後、「ミダス王の奇跡」を読み直して失禁した。
家で読んでいてよかった。

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