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ミステリの祭典

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絡新婦の理
百鬼夜行シリーズ

作家 京極夏彦
出版日1996年11月
平均点7.79点
書評数63人

No.63 7点 ひとこと
(2023/05/28 20:26登録)
姑獲鳥から絡新婦までをたった2年間で書き上げてるのは人間とは思えない(笑)

No.62 10点 じきる
(2020/08/23 18:41登録)
百鬼夜行シリーズの集大成とも言うべき華やかな大作。作者のストーリーテラーとしての腕が遺憾無く発揮されており、読み終わるのが勿体無く感じてしまう程面白かった。
妖怪と真犯人を一体化させたかのような構造で、物語全体に"理"を張り巡らせるようにしたのも素晴らしい。
満開の桜の中で京極堂と真犯人が対峙するシーンは、シリーズ一の名場面でしょう。

No.61 10点 雪の日
(2020/04/09 14:16登録)
京極堂シリーズの最高傑作

No.60 7点 モンケ
(2019/06/23 23:07登録)
話は面白いと思いますよ。容疑者一族みな素敵だし。でも犯人が分かりやすすぎます。古典的な、意外な真犯人の典型ではないですか。
それは別として、あの一族の屋敷の構造が魅力的です。あの不思議な構造を見取り図にしてほしいと思いました。そしてそれがトリックに絡んでいたらなお良かったと思いました。

No.59 6点 レッドキング
(2018/05/23 14:14登録)
ミステリでない物としてならばとても面白い。
ミステリとしてはそれほどは面白くない。
「白夜行」とかと同じだ。

No.58 6点 羊太郎次郎吉
(2016/10/21 06:55登録)
途中で犯人がすぐ分かった。だって明らかに周囲から浮いてるじゃんあの人。やってることやセリフも白々しいし。

お潤に「男の敵は女」と言わせるのがなんだかな。基本的に男としか付き合わない仕事をしている彼女にそんなこと言わせても「それはあんたが女の多い職場の怖さを知らないからなんじゃない?」としか…。彼女の冷静さや公平さを表現するためにそういうセリフを言わせたのかもしれないけど、このセリフは男にも女にも揉まれる仕事をしている人が言わないと説得力がないよ。

里村は「看護婦さんは不足してるから大事にしないと辞められてしまう」と言っているが、昭和20年代は戦中の医師・看護婦の供給過多のせいでむしろ医師や看護婦が余っていた時代なのでは?朝ドラの「べっぴんさん」でも従軍看護婦や軍医が外地から帰って来たせいで病院をクビになってしまった看護婦さんがいたような気が。

No.57 7点 いいちこ
(2016/02/04 12:05登録)
作者に本格ミステリを執筆する意図がないのは前提として理解しているが、真犯人があまりにもわかりやすく、犯行のフィージビリティがほぼ皆無である点で、本格読みとしては高い評価は付けられない。
本作の要諦は犯行の構造にあり、それを活かすために複雑極まるプロットが組み立てられているのだが、その構造が作品中盤に明らかになってしまうなど、プロットの完成度の点でも疑問。
作品の持つ力作感や1個の読物としての面白さを最大限評価してこの評価

No.56 6点 nukkam
(2015/08/09 00:08登録)
(ネタバレなしです) 1996年発表の百鬼夜行シリーズ第5作で、私の読んだ講談社文庫版は1350ページを超す圧倒的分量でした。とてもポケットに収まるようなサイズではなく、全4巻の分冊文庫版の方をお勧めします。講談社文庫版の巻末解説では良くも悪くも「壊れた」本格派推理小説の清涼院流水の「コズミック」(1996年)や山田正紀の「ミステリ・オペラ」(2001年)と比較して本書を「壊れていない」と評価していますが個人的には本書も結構「壊れて」いると思います。登場人物の一人が何が解らないのかが解らないと苦悩するほどに複雑なプロット、大勢の登場人物(ぜひ登場人物リストを作ることを勧めます)、宗教(何と西洋宗教)に関する膨大な知識、フェミニズム等々、ページ分量の多さも凄いが中身も濃厚です。何よりも中禅寺(京極堂)と悪人たち(自称悪魔までいます)の心理対決場面の壮大なことといったら!これは笠井潔の矢吹駆シリーズの思想対決に匹敵します。読んでて疲れてしまいましたが。

No.55 10点 初老人
(2014/04/16 01:40登録)
誰が何と言おうとこの作品が京極夏彦の到達しえた最高傑作の1つである、という点は否定出来ない。

No.54 5点 ボナンザ
(2014/04/07 22:52登録)
ラストのオチが前作と同じように感じられるのだが・・・。
真犯人もそれほど意外性はない。

No.53 9点 メルカトル
(2013/11/15 22:34登録)
まず何と言っても冒頭の美しさは、日本のミステリ史上髄一と言っても過言ではあるまい。そしてそれはラストシーンに繋がるという、まさに構成の妙を見せている。勿論、ストーリー全体の構成力はさすがなものがあり、これだけの長尺を無理なく描いている腕は確かである。
本作は、いきなり犯人が登場することで『鉄鼠の檻』と共通する部分を持っている。そして、『鉄鼠』は男の世界、『絡新婦』は女の世界というようにまるで対比するような描かれ方をしている。その意味で両者は兄弟或いは姉妹的な関係にあると考えられるのではあるまいか。
いずれにしも本作は、ある意味「百鬼夜行シリーズ」の頂点に立つ作品なのかもしれない。シリーズ最長であることも、何かを示唆してはいないだろうか。
まあそれにしても、よくこれだけ長い小説を書けるものだと感心する。ただ書くだけではなく、複雑な事件や人間関係をキッチリまとめ上げる手腕は大したものだと思う。
確かに犯人は分かりやすいかもしれない、しかしそんな些末なことはこの大作を前にしては、いか程のものでもない。

No.52 8点 HORNET
(2013/06/30 09:33登録)
ここまですごい評価の分かれ方(笑)。その上で高評価をキープしているのもまたすごい。
 ここまでのシリーズ中では一番リーダビリティが高いのでは。宗教に関する薀蓄はあるが、あまり現世離れした舞台でなく、特殊世界という感が薄れている印象や、間断なく次々と起こる殺人により動的な展開が続くことがその要因か。
 人がそう都合よく意図したように動くものか・・・とも思うが、論理よりもからくり重視の作風。そんなふうにつながり、まとめられていくのか、という過程を楽しめる。

No.51 8点 TON2
(2012/11/05 21:19登録)
なんと文庫本で1389ページのサイコロのような本です。全くつながりのないような数多くの出来事を最後には一つに収斂させてしまう、本当にすごい筆力です。
このシリーズの頂点でしょう。
ただ、女子高生売春というのは、自分的には嫌いなカテゴリーなので、減点1.

No.50 8点 mohicant
(2012/10/24 22:29登録)
構成が美しかった。女系社会についての記述は大変勉強になった。この人の小説ではいつも価値観を揺るがされる。

No.49 9点 kohn
(2011/06/27 20:39登録)
いつもの妖しい雰囲気にはやられっぱなしです―――

No.48 10点 kain
(2011/06/27 20:35登録)
京極堂強し

No.47 5点 好兵衛
(2011/04/24 02:18登録)
キャラがどんどん総動員。
それにしても、どのキャラクターも生き生きしている。
あんなに沢山でてくるのになぁ。

今回は女性が多くて、華やかですね。
学園ものも入ってくるし。

謎としては、いつもながら無理がありすぎる。
もう謎はおまけ程度として
京極ワールドを楽しんだ方がいい。

以下評価参考
10~7 妖怪、ぺダントリー好き 京極氏のキャラクター
     話しの語り口、雰囲気が好き。
     京極氏ファン(もうやみつき)。

6~4  おどろおどろしい雰囲気を味わいつつ
     謎、殺人もおまけ程度に欲しい人。

3~1  筋の通ったトリック、オチ。論理的な解釈結末
     をこの作品にもとめてみる方。
     本格を読むつもりで見る方。

京極氏が教科書とか書いたら楽しいだろうに。

No.46 10点 brit
(2011/04/23 02:22登録)
この作品に対する書評は私の拙い文章と、貧しいボキャブラリーでは表現しきれないので割愛させていただくが、これを面白いと思えるかどうかで、京極夏彦という作家を受け入れられるかどうかが決まると言っても過言ではないであろう。

No.45 8点 ムラ
(2011/02/27 18:21登録)
京極堂シリーズの主要キャラが集まっているのもあるけど、話し的にも集大成と言えるだろうか。
鉄鼠よりも無駄が無く展開もよかったのですらすらと読めた。今までよりも話しに引き込む力が強くなっている。純粋に完成度が高い作品に思えた。
日本妖怪だけでなく基督の知識までもあるとは思わなかったので驚き。
探偵榎木津のキャラも相変わらずいい、彼が出るだけで世界がまた変わる。
他のキャラもそれぞれの意思でそれぞれの物語を紡ぐので飽きがこない。
理論を積み上げないでただオチを言われたらご都合な感じはしたかもしれないけど、この分量でこの展開なら満足。
ただし碧の結末だけは逃がさない可能性の方が強いので、これだけは話を進めるために都合を合わせた感が出ちゃったのでそれだけが本当に残念。。
しかし関口先生出番ないと思っただけに最後の最後に出てきて安心した。

No.44 1点 kai
(2009/06/05 16:12登録)
京極夏彦の本はどれも笑えて楽しいなぁと思わされました、

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