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ミステリの祭典

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モンケさんの登録情報
平均点:6.43点 書評数:7件

プロフィール| 書評

No.7 9点 不連続殺人事件
坂口安吾
(2019/10/15 07:25登録)
埴谷雄高だか大岡昇平だかが「推理小説だとちゃんと構成された小説書けるんだなあ、坂口安吾」って訝しがっていたが、この作品でもちゃんと「坂口安吾」してますよ。出だしの人物紹介の怪描写からして坂口安吾作品を読んだことの無い方には「なにこれ?」となると思います。
テーマは「不連続」ですが犯人と意図は「連続性」を維持しているので、物語の破綻はないと思います。ただ坂口安吾には、小説中でもっともっと遊んで欲しかったと思います。登場人物ことごとく奇人変人なのは良いのですが、展開においても「これぞ奇書」と言うぐらい思う存分に暴れてほしかった。


No.6 7点 りら荘事件
鮎川哲也
(2019/10/15 07:02登録)
学生男女七人(プラスα)の屋敷内連続殺人ものですが、途中から犯人が変わってしまうパターンだともうお手上げですね、犯人当て。サロメとかリリスって日本女性とは思えないネーミングセンスが楽しいです。鮎(ずっと鰊だと誤記憶してた)のトリックは面白かったですが、一つ二つ、密室トリックか大技トリックがほしかったですねえ。


No.5 5点 鉄鼠の檻
京極夏彦
(2019/09/28 08:55登録)
この作品に、借り物でよいので大技トリックが一つと、宝探し暗号解読ネタが一つあれば、仏教版「薔薇の名前」になってたのに残念ですねえ。


No.4 7点 屍鬼
小野不由美
(2019/09/07 17:09登録)
壮大なSFホラーミステリーといったところでしょうか。交通と照明の発達した現代を舞台にしてしまうと閉ざされた部落という緊張感が弱められてしまうので、未だ電灯が普及し切る以前の頃を舞台にした方が、もっと雰囲気が出せたように思います。


No.3 2点 リヴィエラを撃て
高村薫
(2019/09/07 16:41登録)
ひょっとしたらミステリーとしても面白いのかと期待しましたが、期待しただけ失望しました。壮大に大風呂敷を広げた劇画ですな。SF設定にでもなって方が楽しめたと思います。


No.2 10点 モルグ街の殺人
エドガー・アラン・ポー
(2019/08/13 00:21登録)
他に点数の付けようがないです。
※ラーメンの鬼と言われた故・佐野実が「大勝軒」山岸一雄のラーメンは何点か?と訊かれて、
「ばかやろう!相手は神様だぞ。神様に点数付けられるか!」と答えてましたが、それに近いです。


No.1 5点 砂の器
松本清張
(2019/03/30 23:29登録)
野村芳太郎監督映画の名場面、癩病の父親とその子の巡礼シーンが情緒的に描かれているのかと思ったのに、原作では変な音響殺人トリックが出てきたりで少し期待外れだった。
(そういえば同じ清張の「鬼畜」ってのもこの監督が映画化してて、名画座で併映してるの見た。「砂の器」の警官が「鬼畜」では犯人で、「砂の器」の癩病患者が「鬼畜」では医者だった。「砂の器」の犯人は江戸の大奉行で、刑事コンビは、その後、天界の教祖と県知事に大出世した。)

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