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ミステリの祭典

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八二一さんの登録情報
平均点:5.81点 書評数:469件

プロフィール| 書評

No.469 7点 ギデオンと放火魔
J・J・マリック
(2026/09/23 22:31登録)
MWA受賞作。八人の死者を出した放火事件。ギデオンは他の事件に取り組みながらも、憎むべき放火犯の犯人像に迫っていく。
緊迫した展開と、ほろ苦いラストが印象的。


No.468 7点 薔薇の女
笠井潔
(2026/09/23 22:28登録)
観念の悪を描く初期三部作の完結編。
ナディアの父モガール警視に乞われ、駆は被害者の共通点を看破するのだが。
酸鼻な頽廃の美と思想闘争の対比は鮮烈だ。


No.467 6点 薔薇は死を夢見る
レジナルド・ヒル
(2026/09/08 20:37登録)
薔薇を愛する青年の身辺で相次ぐ不審な死は果たして殺人か。
パスコートの妻エリーを通じて描かれる「階級」の問題も興味深い。テーマは「間引き」。不気味な閉幕も印象的。


No.466 6点 忘却の河
蔡駿
(2026/09/08 20:33登録)
生まれ変わりをテーマにしたホラーミステリなのに世界中の詩を縦横に引用していく文学センスが際立つ。


No.465 6点 ドラキュラ紀元
キム・ニューマン
(2026/08/22 16:58登録)
ドラキュラが英国を支配した世界を舞台に描かれる、もう一つの切り裂きジャック事件。
過去の名作の人物を大胆に流用し、ディテールの凝り方も楽しいシリーズ第一作。


No.464 5点 ハバナ・ベイ
マーティン・クルーズ・スミス
(2026/08/22 16:56登録)
共産主義国家キューバで、旧友の死の謎を追うレンコ。目映い陽光とレンコの暗く凍てついた心情との対比が見事な正統派警察小説。
知足と諦念の人、レンコの再生譚としても愉しめる。


No.463 8点 シャドー81
ルシアン・ネイハム
(2026/08/04 19:13登録)
ハイジャック小説の白眉であるが、驚くべきはハイジャック犯が機内にいないことである。その着想の大胆さと犯行計画の緻密さと同時代のベトナム戦争への目配りとが効果的に絡み合った冒険小説の名作。


No.462 8点 哲学者の密室
笠井潔
(2026/08/04 19:10登録)
旧家の屋敷で発生した「三重密室」での殺人は、戦中のナチ収容所での三重密室の変奏か。
ミステリの構造を用い、ナチズムと大量死の問題に迫る大作。


No.461 6点 医者よ自分を癒せ
イーデン・フィルポッツ
(2026/07/15 19:16登録)
傲慢で冷酷、自惚れと自己弁護に満ちたエゴイストの姿を余すところなく描いている。そんな人間の犯罪の成功と人生の失敗、あるいは人生の成功と犯罪の失敗。
ミステリとしては、結末まで犯罪の前提が崩壊するあたりのアイロニーが読みどころ。


No.460 5点 赫い月照
谺健二
(2026/07/15 19:11登録)
神戸で起きた、いわゆる酒鬼薔薇聖斗事件に真っ向から勝負に挑んだ作品。
古典的な本格ミステリ然とした不可能犯罪とシリアルキラーによるサイコ殺人、それに異様な迫力の作中作が渾然一体となっている。


No.459 6点 忌まわしい匣
牧野修
(2026/06/27 17:35登録)
幸せな妊婦が突如現れた謎の男に忌まわしい話を聞かされるという設定や多彩なホラー趣向もさることながら、何よりもその戦略的な構成に脱帽。


No.458 7点 ホッグ連続殺人
ウィリアム・L・デアンドリア
(2026/06/27 17:32登録)
連続して死者が出るたびに、HOGと称する殺人者から警察を嘲笑う手紙が届く。
盲点を突くギミック、巧妙なミスディレクション、謎作りや伏線、そして最後の一行まで謎解きになっているなど、ミステリとして凝りに凝っている。


No.457 9点 妖異金瓶梅
山田風太郎
(2026/06/09 18:01登録)
第一話「赤い靴」で、その恐るべき犯行動機に戦慄し、第二話以降ではあまりにも大胆な犯人の設定に驚愕する。そして第三話では怒涛の展開に涙した。


No.456 6点 コルト拳銃の謎
フランク・グルーバー
(2026/06/09 17:58登録)
一文無しで真冬のシカゴに来たフレッチャーとクラッグは、西部の侠盗遺愛の拳銃を巡る殺人に巻き込まれる。
複雑なプロットと意外な動機、西部史秘話がミックスされた作品。


No.455 6点 ブラッド
倉阪鬼一郎
(2026/05/24 20:13登録)
とにかくやたらと人が死ぬ。普通なら事態を収拾させる立場の登場人物までもが、たやすく殺人者に変貌してしまう。
ストーリーなどあってもない同然だが、あらゆる駒がなぎ倒された後の空漠たる読後感は、他の小説ではなかなか味わえないものがある。自力で築き上げた世界を力任せに突き崩すようなカタストロフィが感じられる。


No.454 7点 コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝
林譲治
(2026/05/24 20:07登録)
ワープ事故のため、三千年の時間差を経て人類が同じ星に植民してしまったらというアイデアを、ミステリ的な発端から文明論へと巧みに広げながら語っていく。
「司政官」にさらに現代的な視点を組み入れたような読み味になっている。


No.453 6点 秋期限定栗きんとん事件
米澤穂信
(2026/05/04 20:21登録)
事件の真相解明が、高校生たちの人間関係における一種の政治力学の解明ともなっているのが面白い。


No.452 7点 ブラッド・ブラザー
ジャック・カーリイ
(2026/05/04 20:19登録)
魅力的な謎に加え事件の犯人ではないかと疑惑を持たれる兄を持ちながら、事件を捜査する主人公の苦悩や恋などを巧みな文章で彩り惹きつけられる。
シリーズものの設定を最大限に活かして、驚きを演出している。


No.451 7点 夜よ鼠たちのために
連城三紀彦
(2026/04/15 20:54登録)
6編とも短い作品でありながら、誘拐ものあり、私立探偵ものあり、復讐譚ありと趣向に富んでいる。そればかりか、いずれもラストの捻りが尋常ではない。


No.450 7点 妻は忘れない
矢樹純
(2026/04/15 20:51登録)
夫婦や家庭など身近な世界を舞台に、不穏な話かと思ったら、ほっとする結果だったり、その逆だったりと意表を突かれる物語が並んでいる。

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