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ミステリの祭典

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ばくうどの悪夢
比嘉姉妹シリーズ

作家 澤村伊智
出版日2022年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 人並由真
(2022/12/09 06:23登録)
(ネタバレなし)
 『ししりばの家』以来5年ぶりの長編版・比嘉姉妹シリーズ。

 あらすじは書きにくい作品なのでパス。

 どうしたって途中の大仕掛けはミエミエなのだが、さらに(中略)。
 テクニカルぶりでは、シリーズ中でも上位の方であろう。
 真琴と琴子のこれまでと違う一面? が見られるのはシリーズのファンには興味深かった(と言いつつ、評者はいまだ『ぼぎわん』を未読であった~汗~)。

 しかし前作『ししりば』は元ネタが、あー、あのSFロボットアニメね、と読んですぐにピンときたが、今回のアイデア元はおそらく『ドラえもん』のあの名作エピソードであろう。いろいろと、読者に向けて作者が「わかるよね?」と、サインを忍ばせている感じもする。

 期待どおりに面白かったが、シリーズの中ではちょっと変化球な感じもしないでもない(まあそれを言ったら『ししりば』も同じか)。
 
 作者のシリーズ外作品『キリカ』に通じる、現実の一部のタイプの人間に向けた悪意と揶揄の盛り合わせはなかなか。今回の作品の軸はそこら辺であろう。

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