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ミステリの祭典

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ディスコ探偵水曜日

作家 舞城王太郎
出版日2008年07月
平均点6.67点
書評数3人

No.3 3点 文生
(2023/01/15 14:59登録)
怪しげな蘊蓄とぶっ飛んだ推理が詰め込まれた平成版『黒死館殺人事件』というべき奇書。しかし、そもそも『黒死館殺人事件』に全くついていくことができなかった身としてはこちらも同様に楽しめず。
同じ舞城作品でも、切ない青春ストーリーにバカミス要素がほど良く散りばめられていた『世界は密室でできている。』はそのブレンド具合が絶妙で感動すら覚えたのですが、本作は濃厚すぎて味のくどさばかり気になり、面白さを感じることができませんでした。

No.2 9点 モグラの対義語はモゲラ
(2022/05/22 02:12登録)
読んだのは単行本版。デカい。厚い。
本当に面白かったんだけれどもここまで他人に薦めづらいのも珍しい。まだコズミックの方が薦めやすい。
でも推理合戦パートは本当に楽しめたし、人によっては酷い真実なのかもしれないが、それまでさんざん荒唐無稽な展開があったからか、主人公の推理もおかしいとは感じなかった。今思えばあの推理について「はぁ!?」とも言わず完全に受け入れていた時点で、相当魅入られていたなこの作品に。
下巻も続々と明かされる真実が面白かったし、セカイ系的な決着も好きだ。やりすぎだと思うけども、まあのっけからしてタイムスリップとか陰部から指が出てきたりとか自由過ぎたわけだしこれくらいやらなきゃこの厚さは楽しめんよなあ。
舞城の作品は5、6冊ぐらい読んでるが、多分これが一番面白かったと思う。

No.1 8点 風桜青紫
(2016/01/17 22:14登録)
森や流水がルーツになっているゆえか、メフィスト系の作家は話を大袈裟にするのが好きらしく、ときには設定が行きすぎて白けてしまうことも少なくない。しかしまあ、ここまで大袈裟にすることに全力投球してしまえば傑作。舞城作品の主役の総出演や、あまりにもスケールが大きい舞台背景もそうだが、ここまで惜しみなくアイデアを乱れうちしてくるとは。これを超える舞城作品は果たしてでるのかな……(笑)。

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