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ミステリの祭典

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Another
Anotherシリーズ

作家 綾辻行人
出版日2009年10月
平均点6.79点
書評数38人

No.18 7点 ムラ
(2012/03/13 10:14登録)
(ネタバレあり)

いつものトリック今回はないのかなと油断したがしてやられた。いつもの技巧なのに悔しい。館シリーズよりは伏線散りばめられてないけどそれでも十分あるね。
文体としてはいつものより幻想的なシチュを減らしてるせいか、軽い印象。ホラーっぽい内容だからもっとてんこ盛りにしていいと思うのに。
この作品におけるルールを説明しながら物語が進んでいったので最後まで楽しんで読めた。最後はなんとなく殺人鬼っぽい。
…どうでもいいけど、三組飛ばして1、2、4組ってするのは駄目なん?あと警察こんな死んでるのになぜ噂を知らない。あとお前ら、一番の対抗策は三組になった時点で転校することだ。赤沢は対抗策に必死になるくらいなら逃げろ。それが一番楽だろ!
と、いろいろ突っ込めばたくさんあるが結果として騙されたり面白かったのでこの点数。

No.17 7点 simo10
(2012/02/02 22:10登録)
--ネタばれ含みます--

文庫化されたので購読してみました。ジャンルとしては学園ホラーもの。ある程度読み進んでから、これは「最後の記憶」と同様の、超常現象が成立することを前提とした作品だなと分かりました。なので数ある突っ込みどころも割り切って受け入れることができ、楽しく読めました。
色々と超常現象のルールがありますが良くできていると思います。増えたもう一人が死者であるというのが良い(?)ですね。恐怖というより悲哀を感じてしまいます。
ホラー部分で一番のインパクトやっぱ久保寺先生かな。
一応ミステリ部分もあり、「死者は誰?」というちょっと変則的なフーダニットです。「誰」の正体に関しては、ちゃんと伏線も与えられており、綾辻氏らしい仕掛けもあります。ページ数の多さが全く気にならない読み易さもさすがです。
面白かったのですがラストの解決方法は減点要素です。不可抗力ならともかく、あれはないでしょう。ホラーだからといったらそれまでですが、読後の気分はかなり悪いです。

(図らずも麻耶氏の「隻眼の少女」に続いての義眼萌え系美少女の登場にちょっと辟易。義眼で真実を見る等も被ってるし、これは後発の麻耶氏が意図的にパクったんですかね?)

No.16 7点 シーマスター
(2012/01/17 20:22登録)
前半は暗黒館が思い出される「思わせぶりなダラダラ展開」に少々辟易したし、作者が思いついたトリックやロジックを生かすためのルールが支配する非現実設定・・・という西澤や山口の作品でよく見られるパターンもあまり好きではないが、メイントリックには綾辻作品の醍醐味とも言える驚きを味わえたし、終わってみれば結構物語に浸れたなーという余韻も味わえたのでトータルとしては丸。

しかし・・・・・こんな学校、これだけの死亡実績、いくら黙ってても忽ち全国的にスポットライトを浴びちゃうってw
それに当事者になったら絶対逃げ出すってw
学校側は何を考えてんだかw

ところでこの作品、アニメでテレビ放映中らしいが・・・・・・?????

No.15 6点 koo±
(2011/09/08 11:24登録)
小説としては秀逸で構成も巧み。キャラも魅力的でストーリーも面白いのだが、肝心のゾクリとする恐怖感が希薄なのが悔やまれる。

No.14 5点 好兵衛
(2011/06/09 04:24登録)
厚っつ!!と思いましたが。
とても読みやすくスラスラよめました。
おや?綾辻氏にしては読みやすい?という不安を感じつつ。
読んだ後は、

綾辻氏ここにきて、これだけ?

というような空腹感がありました。
ホラーを絡めて、展開的にもハラハラするところはあるのですが
ミステリというより、ミステリーでした。

===ここからネタバレ====
綾辻氏を何冊か読んでいると、一番の謎部分は分かってしまいます。
一番の謎にしては、斬新さも、
驚きもあまりありません。
ホラーと絡めているので犯人にいたる論理もありません。
なので、ミステリとしては一番の謎一点ばりの作品に見えてしまうので、この評価です。
綾辻氏なので、期待した分、すこし厳しめ。

No.13 7点 3880403
(2011/05/12 14:55登録)
分厚いが読み易かったので一気に読めた。
作品はとても面白いがホラーなのでこの評価。

No.12 6点 touko
(2011/04/02 15:46登録)
アニメ化・実写映画化もするそうですが、綾辻を知らない層にもウケそうなラノベテイストの本格ミステリ。
ラノベとミステリ、双方のお約束をうまく使って、そこそこ出来もよく、売れそうな作品になっているのはさすが。

ヒロインがまんま綾波レイなのは、個人的にはしらけたけど、ファンなら嬉しいのかな?

No.11 7点 HORNET
(2011/01/08 17:09登録)
綾辻行人の満を持しての長編ということで,とても期待して読んだ。登場人物も多すぎず,展開もテンポよく起伏があり,飽かずに読み通せた。が,ホラーテイストが強い作品だったので,現実的でロジカルな内容を期待していた思いは少し裏切られた感じがした。

※ 後日追記(ネタバレあり)
 この作品がアニメ化するらしいが、綾辻氏お得意のこのトリックを、どうやってバラさずに映像化するのだ???そういう意味で興味があるが・・・。

No.10 5点 VOLKS
(2010/11/12 02:40登録)
長編なのに苦なく読めるあたりは『さすが綾辻氏の作品』といった感じだが、読みながら何度も「これミステリーランドか?」と思いたくなる学園もので、ホラー要素も強く、個人的にはあまり肌に合わなかった。

No.9 8点 ウィン
(2010/09/26 12:52登録)
ホラーとミステリの融合のお手本といってもいいような作品。
600ページ超とかなり長い作品なのだが、一気に読ませる文章であり、全然苦にならない。
ただし、多少は中だるみを感じる部分もないことはなかった。

この作品のジャンルはホラーなのだが、もちろん綾辻氏は作品にミステリ的な仕掛けを施している。
ただ、そこに本格ミステリ的なものを期待してはいけなかった。
作品全体のテーマとなる現象に対してどういう答えが示されるのかと思っていたのだが、そこはあくまでホラーとしての扱いであった。
要は、ミステリは別な部分にある、ということである。
読み終わって、「ああ、こうきたか」と思わされた。
真相を知ると、様々な設定や描写などなど、全ての部分を改めて見直すこととなり、さすが綾辻行人だな……と感心しきってしまった。
「館シリーズ」ほどのインパクトはなかったが、十分に読む価値はあるだろう。
装丁も素晴らしい……。

No.8 9点 北浦透
(2010/08/28 09:18登録)
21世紀を10年過ぎても、綾辻行人の《作品》は輝きを増すばかりといおうか。
大人の鑑賞に堪えうるミステリ、ホラー。
深夜、ドキドキしながら読んだ。
伏線に支えられた緻密なミステリも、《面白く》なければ読まれない。綾辻行人だからこそ、《面白く》なければいけない。
そんな高いハードルを超えるには、1000枚もの長さが必要だったということだろう。
傑作!!

No.7 6点 測量ボ-イ
(2010/05/30 18:05登録)
本格推理+ホラ-趣向の作品。でも僕にとっては後者の印象
が強かったですね。
頁数の割には短期間で読めましたが、怪奇現象に対する解決
(というか説明)がない部分が多いのが不満点でした。
でもホラ-で割り切っている人はそういう不安点を持たない
のでしょうね。


(ここからネタばれ)
本格推理として評価すると、この作品はある主要登場人物の
1人2役を看破できるか?という事につきるでしょう(僕は
見抜けませんでしたが)。
その点の伏線の張り方や見せ方はさすがと思わせましたが、
この点だけの謎解きに、いかんせん頁数多すぎは否めません。

No.6 6点 kanamori
(2010/04/03 00:05登録)
(以下ネタバレ)
「十角館の殺人」のネタバレもしています。

離島を学校に変えただけで、基本的に「十角館の殺人」で使ったミステリの趣向と同じですよね、これは。
ある人物を表記するのに、姓、名、ニックネーム、職制などを使い、その表記の使い分けを章毎に行って叙述トリックに利用する。
しかし、その人物を読者の容疑者候補から外す手段としては、個人的には姑息に思えてしまいます。
ホラーの部分については楽しめましたが。

No.5 6点 abc1
(2010/03/30 18:08登録)
長い。特に前半が長すぎる。犯人(というか死者?)の隠し方はありがちであまり評価はできない。本格ミステリ大賞候補になっているが、本格ミステリとは思えない。
しかしホラーとしての緩急のつけかたは流石。
このサイトはミステリーとしての評価をするサイトなのでこの点数。

No.4 7点 あるびれお
(2010/02/12 23:55登録)
久しぶりの綾辻作品。
なるほど、確かに「十角館」を思い出しました。
以下、未読の方は読まないでください。

増えたのは誰なのか?理詰めで考えて3年3組側からの解答にはたどり着いていたのですが、もう一方とリンクさせることができなかった。
まさに、綾辻さん得意のパターンなのに。言い訳をするなら、あまりにサクサク読めてしまって、そのままエンディングまで行ってしまったという感じでした。

No.3 6点 江守森江
(2010/01/09 21:46登録)
無駄にボリュームがあるが抜群なリーダビリティで補いサラッと読了出来る。
その一方で、ホラーとしてスカスカなスポンジ的読書になってしまう。
そんな事は、本格ミステリの書評には何ら関係ない(純然たるホラーは私的ミステリーマップの範疇に存在しない)
ホラー設定な特殊ルール下でのミステリで、パート1での何が?何故?、パート2での対策?までは推理より想像の世界で、解答の提示もアッサリしている。
よって唯一本格ミステリとしては「死者は誰か?」に尽きる。
※注意
ここからネタバレになります!
学校の「内外」2つの世界の境界線をズラした犯人隠蔽の技法は作者の真骨頂と云えるデキで、一部ファンの絶賛も納得。
しかし、作者の作品傾向を知って読めば、あからさまな伏線や「姓と名」をキッチリ明記しない人物の存在から察せてしまう。
また、伏線の回収は見事だが、ホラー色を纏わせた為に論理的に解決に至る訳ではない。
よって本格ミステリとしては水準レベルやや上の評価とした。
※余談
作品は成立しなくなるが、現実世界でこれだけ死亡事件が頻発したら2クラスしか作らないとか、3組は欠番にするとか、中学校その物を統廃合するとかの抜本的な対応がなされるだろう!
※更に余談
超絶技巧を工夫してアニメ化出来るならメイの声を是非とも林原めぐみさんにやって貰いたい!!

No.2 7点 白い風
(2009/12/26 00:14登録)
綾辻さんらしい、ホラーとミステリのミックスされた作品でしたね。
「殺人鬼」ほどエグくはなかったし、<もう一人は誰なのか?>と一種犯人当てのようなミステリ要素もあったので私は楽しめました。
ただ、700ページ近いのは減点だね。
200ページくらいは割愛できそう、と思う。
キャラでは義眼の少女”見崎鳴”が印象的だったね。

No.1 7点 マニア
(2009/12/25 20:51登録)
お久しぶりです(笑)しばらくミステリから離れていました・・・

地方の学園を舞台にした学園ホラー&ミステリ。でも、ホラー分がかなり高いかな。真相も含めて全体的には、良くも悪くも綾辻らしい内容。それでも、ラストは手に汗握る展開で、緊迫!驚愕!!の連続。綾辻ワールドが好きな自分にとってはとても楽しめた。

ただ、呪われた3年3組を舞台にするなら、メインの登場人物だけではなく、もう少し生徒一人ひとりを詳しく描写してほしかった。

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