Another Anotherシリーズ |
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作家 | 綾辻行人 |
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出版日 | 2009年10月 |
平均点 | 6.79点 |
書評数 | 38人 |
No.38 | 7点 | みりん | |
(2024/08/31 19:19登録) 夏の終わりにとっておきのホラー 【以下鋭い人にはネタバレになると思われる】 あの趣向は伏線の妙・衝撃度・納得感どれもが確実にレベルアップ。ただなあ… 島田荘司の某作を読んだ時と同じ感じの・・・そう、アレよ。呪いの設定は緻密に作り込まれており館シリーズよりも空間的な広がりがあって、 760ページあっても一切飽きさせない力作であることは確実です。一般人(というか私の友達)には「綾辻行人って『Another』の人?」と言われるほど、その後のメディア展開で出世した新たなる代表作。デビューから20年を経て再度脚光を浴びた人ってあまりいない気がする…いや、結構いるんか??もう37年経ったのでそろそろ円熟期、3度目のデビューを期待していますよ。 雰囲気は同じ学園ホラーの『緋色の囁き』の方が好きだったりする。 |
No.37 | 9点 | ひとこと | |
(2023/06/08 22:57登録) これアニメから入りましたが良かったですね〜 |
No.36 | 10点 | 密室とアリバイ | |
(2023/05/03 21:41登録) 好きな作家なのに館シリーズしか読んでなかったが、ホラーもいけるんだ〜そらそうかとなった記憶がある |
No.35 | 6点 | パメル | |
(2020/12/16 09:55登録) 地方都市にある中学校を舞台にしたホラー小説。榊原恒一は、家庭の都合で東京から夜見山市の中学校に転校する。しかし、新学期早々、病気で入院し、そこで謎めいた美少女見崎鳴と出会う。ゴールデンウィーク明けに学校に通い始めるが、三年三組のクラスメイトとその家族の不審な死が相次ぐ。 いきなり不可解な状況に巻き込まれた恒一が、三年三組の呪いにたどり着く前半から、クラスに居るはずの死者の正体が暴かれる後半まで、ミステリの面白さでぐいぐい引っ張っていく。特に死者の正体の隠し方は鮮やか。もちろん、そこから浮かび上がる理不尽な呪いも、すさまじい迫力を持って迫ってくる。 さらに榊原恒一と見崎鳴の関係性も見逃せない。それぞれの鬱屈をを抱えた二人はどちらも魅力的な若者。そんな二人が、ある特殊なな事情で身近になり、次第にお互いを理解していく。周囲に血なまぐさい、死の嵐が吹き荒れているだけに、二人の強まっていく関係が一服の清涼剤になっている。ここも読みどころといえるでしょう。 設定自体がご都合主義ではあるが、ホラー的な演出でより本格ミステリ的な謎が威力を発揮されているし、ファンタジーな世界を現実的な解決で上手くまとめ上げている点は好印象。文庫版で上下巻合わせて759ページという大作でありながら、リーダビリティが高いので分厚さを感じさせない。 |
No.34 | 8点 | じきる | |
(2020/08/23 19:59登録) 氏の作品が好きな人なら、ホラーに寄った作風・ストーリー含めて楽しめるでしょう。 トリックに焼き直し感があるのは御愛嬌。 |
No.33 | 8点 | びーじぇー | |
(2019/08/06 16:17登録) 怪奇幻想味の強い本格ミステリや、ミステリ的趣向を盛り込んだホラー・ショッカーをものしてきた著者が3年がかり、1000枚を要して完成させた本書は、都市伝説を巡る正攻法の学園ホラーに、ミステリ的な仕掛けを幾重にも構造として取り込んだ力作となった。 「What?」「Why?」「How?」「Who?」という、一般的な本格ミステリの発展史とは逆順に配置された四部構成の謎。とりわけその後半は、物語が進むにつれて推理の条件を増やしつつも、しかし、その依って立つ基盤自体もまた曖昧で頼りないがゆえにかえって混迷を深め、推理という行為の恣意性を炙り出す。ホラーであればこその効用といえるだろう。 学校内でだけ密かに語り伝えられ、逃げ場も根本的な解決手段もないまま、経験則から導き出された効果も曖昧な対症療法を重ねるしかない恐怖。そこには、世界への漠然とした不安を抱く少年少女たちの自意識が凝集した、学校という閉塞的な空間の特殊性が浮き彫りになる。子供にとって、学校とは世界から疎外された一方で、世界からの危険に晒される恐怖に満ちたサバイバルの場。そこで人外として暮らす異形の心理を、ある種開放的なものとして描き出し得たのもまた、ホラーであるがゆえ。器と手法が幸福に合致した、著者らしさの横溢するジャンル作。 |
No.32 | 5点 | もち吉 | |
(2019/07/20 13:05登録) メインのトリック等は面白いのだが、序盤から中盤にかけてはかなり退屈に感じてしまった。伏線がちりばめられているにしても、だ。 そもそも氏の文章があまり好きじゃないというのが大きいのかも知れない。 一部中途半端なSF要素が混じっているが、その設定が本当にこの物語に必要あるのか?というと、かなり疑問に感じた。 メイン部分以外の出来、というのは綾辻氏の永遠のテーマだろうな。 |
No.31 | 7点 | バード | |
(2018/10/20 21:16登録) 別の作品で取り上げられていたので、気になりこの機会に読んでみた。 ミステリ要素は思っていたよりは少な目と感じた。後半の展開は強引な感じも受けたが、最後まで根本的には呪いの問題を解決できていない点が安易なエンドでなく好印象である。 また、例のしかけは綾辻さんの得意なやり方という印象。彼の作品を何冊も読んでるとさすがに耐性がついているみたい(笑)。嬉しくもあり、悲しくもある。 |
No.30 | 8点 | 邪魅 | |
(2017/03/25 07:20登録) 綾辻行人氏の作品にはじめて触れたのはこの作品でしたね あまりミステリに詳しくなかったその頃は、ただその雰囲気が好きなだけでしたが、ある程度詳しくなってから読むと本格ミステリとしても良く出来ているなと感心させられました ホラー的解決と、ミステリ的解決を両立させたその手法にはやはり脱帽するしかないでしょう 超常現象を扱ったホラー小説でありながら、全編をしっかり読んで合理的解釈を加えていくなら死者はあの人でしか有り得ない、というのは十分に分かるところ それが素晴らしいとただ感動させられました 叙述トリックも初期の作品を彷彿とさせますしね |
No.29 | 9点 | 青い車 | |
(2016/02/26 21:16登録) トリックだけ取り出せば別に新しくはありません。しかし、ストーリーがとにかく秀逸で、文庫版で上下二冊の長さを一気に読んでしまう面白さです。作者がベテランになったことで得た技術が為せる業でしょう。また、ホラー小説としても楽しめます。恐いのは確かなのですが、あまり過剰にグロ描写に走らないのがいいところで、スプラッタ系が苦手という方にもお勧めしていいと思います。榊原恒一と見崎鳴を中心としたボーイ・ミーツ・ガールの青春小説としても読めるかもしれません。 |
No.28 | 6点 | 風桜青紫 | |
(2015/12/29 04:39登録) 恩田陸みたいな学園ノベルに、ドカンと綾辻的な理不尽虐殺がぶちこまれる有り様がなかなか痛快。トリックは焼直しなんだが、伏線がところどころに張ってあるし、まあ、素直に驚けた。鳴はいろいろとあざといし、サカキは嫌な裏口入学男だけれども、アーヤのいままでの作品に比べて、作者がキャラを突き放してる感がそんなにないので青春ノベルとしても結構楽しめます。もっちーも水野さんも可愛くていい。もっと活躍してほしかった(笑)。アニメ版も見たのだが、こっちは鳴に違和感ないし、サカキが普通にいいやつだし、玲子や桜木さんが普通にヒロイン(?)してて印象に残るし、鮮血もなかなかよく飛び散って迫力があったので、原作より面白く感じた(原作読んでなかったら結末に物申したいところではあるけど)。原作は6点だが、アニメは8点ぐらいつけてもいいかもしれない。 |
No.27 | 6点 | E-BANKER | |
(2015/05/31 09:53登録) 2009年発表。 その年の各種ミステリーランキングでも上位を賑わした、作者お得意のホラー作品。 文庫上下分冊のボリューム。 ~夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが謎は一層深まるばかり。そんななか、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた。この“世界”ではいったい何が起きているのか? いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する!~ 前々から読もう読もうとしていた作品をようやく読了。 読後すぐの感想としては、「さすがのストーリーテリング」という感じ。 ホラー作品とはいえ、序盤から謎また謎の展開。 見崎鳴の存在そのものや、夜見山北中学三年三組に横たわる大きな欺瞞、そして謎の殺人者・・・ ここまで広げた風呂敷をいかに回収していくのか、心配になるほどだった。 一番の問題点はメイントリックともいえる、ある人物○○だろう。 これは・・・気付かないというか、気付けないよなぁー 叙述トリックといえばそれまでなのだが、ここまであざといのは如何か、という気は正直する。 でもまぁ衝撃的といえば衝撃的だった。 (そういえば最初から何か怪しげに書かれていたよなぁ・・・) というわけで、良くいえば、本作はそれまでの本格ミステリーとホラーを融合させたハイブリッド作品という印象。 分量はあるが、読者はそれなりの満足感を得られるのではと思う。 欲を言えば、スピード感やサスペンス度がもう少しあればという感じで、とにかく手馴れた感を半端なく感じた作品。 (これは折原の「沈黙の教室」や「暗闇の教室」と同系統だな) |
No.26 | 8点 | sophia | |
(2015/03/03 18:51登録) この物語は主人公の一人称で描かれたものですが、すごく重要なことが最後の方まで伏せられたまま展開します。そこがこの作品の肝なのですが、私には伏せる必然性が分かりませんでした。読者を騙すためと言ってしまえばそれまでなんですが、叙述トリックとは作者が読者を騙すものであって、作中人物が仕掛けるものではないのでは。公私の区別を付けるというような説明もありましたが、独白にまでそれを及ぼす必要がありませんからね。分量の割にすらすら読め、設定も独特であり面白い作品なのですがこの一点が少しひっかかります。 |
No.25 | 6点 | メルカトル | |
(2014/11/16 22:21登録) 少なくともあとがきにあるような、新たな代表作とは言えないだろう。さらには、本作は本格ミステリではなくホラーだと私は思う。確かにミステリ的な要素もあるにはあるが、体裁としては完全なホラーだ。 全体的にどうもテンポが悪く、特に前半はもたもたしてややイラッとくるシーンもあったりする。それと、文末が・・・でや・・・てで終わる文章が目立ち、据わりが悪い感じがしてならない。読みやすいので忘れられがちかもしれないが、何か氏らしからぬ印象を受けるのである。 唯一ミステリらしさを発揮しているのがメインとなるトリックで、これは綾辻氏らしいと言えるだろう。ただ、伏線があからさま過ぎて見抜かれやすいという意見もあるようだが、私は騙された。まあそれで良かったのだと思っているけれど。 色々難癖をつける感じになってしまったが、ミステリではなく読み物として面白かったとは思う。しかし期待を上回ったかと問われると否と答えざるを得ない。 |
No.24 | 5点 | いいちこ | |
(2014/07/22 18:07登録) 「霧越亭殺人事件」以上に説明されない謎が多すぎて消化不良。 伏線を丁寧に回収しつつ真相解明に向かっていく手際は見事だが、解決・説明されるのは目の前の事件だけ。 特定の学校の、特定のクラスで26年間にわたって断続的に死亡事件が発生し続けてきて、それでも学校が存続し運営されているという、最大の謎に説明が付けられる訳ではない。 「本格+ホラ-」というより、「ホラー(部分的に本格)」と評価すべき。 本格の核は小さく、その割にボリュームが多すぎる印象。 ホラ-と割り切って楽しめる人には、リーダビリティも高く受け入れられると思う。 世評が非常に高い点から鑑みると、自分にはあわないということなんでしょう。 部分的な解決を評価してもこの点数 |
No.23 | 4点 | ボナンザ | |
(2014/04/07 01:52登録) 残念ながらミサキのキャラクター以外に新しいところが感じられませんでした。トリックも過去作に比べると唐突なイメージです。ストーリーも囁きシリーズや最後の記憶とかぶります。 |
No.22 | 7点 | mohicant | |
(2013/08/05 02:47登録) 恩田陸の「六番目の小夜子」を彷彿とさせるものでした。内容としては、こちらの方が伏線も上手く作用しており、面白かった。 |
No.21 | 7点 | アイス・コーヒー | |
(2013/07/07 14:25登録) 夜見北中学校三年三組に転校してきた榊原は眼帯の美少女・見崎鳴に興味を持つが、同時にクラス全体の雰囲気に違和感を覚える。そして、ついに学校では事故死が発生し、クラス全体をめぐる「現象」が明らかになる― 学園ホラーであり、綾辻氏らしい本格推理小説でもある。話の速い展開と奇妙な現象、そしてあのトリックは読んでいて楽しい。誰でもスラスラと読んる作品なので続編が楽しみだ。映画化、アニメ化されているようだが私はどちらも見たことがないので見てみたいと思う。 |
No.20 | 6点 | Q-1 | |
(2013/07/02 21:43登録) 単純にストーリーは面白かったです。 文庫版で上下巻二冊ですが私個人的には速いペースで読了しました。 登場人物をメインキャラですらあまり掘り下げて書かれていないので 惨事が起きても、解決した時も自分の感情に起伏を感じず物足りなさも感じました。 「いないもの」が判明した時の解説もロジカルでなくどこかこじつけっぽく見えます。 |
No.19 | 7点 | isurrender | |
(2013/02/11 02:39登録) ホラーミステリとしてはかなり良い出来なのは間違いない。 やや伏線が目立ちすぎていて、見破られやすいトリックにはなっているが、それでも面白かった。 超自然的自然現象がなぜ起こるのかという部分に対しても理論的な解決がなされるのかと思っていたので、その点でややがっかり。 |