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蟷螂の斧さん
平均点: 6.09点 書評数: 1660件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.20 6点 名探偵なんか怖くない- 西村京太郎 2024/05/08 17:22
読み落としかなあ?。理解不足?。残金2億5千万円はどこにあるのだろうか?。最初から○○であったらマンションは買えないし、犯人は盗む気も起こらないはず。この点、矛盾しているような気がするのですが・・・。トリックと真相は面白いので、この評価ですが、どうも腑に落ちない(苦笑)。

No.19 7点 天使の傷痕- 西村京太郎 2023/11/01 12:34
本格+社会派の位置づけでいいと思います。1965年の作品で58年も前の話なのですが、人間の気持ちは当時とそれほど変わっていないのではないか?とやるせない気持ちになってしまいました。

No.18 6点 午後の脅迫者- 西村京太郎 2023/06/14 11:17
①午後の脅迫者 6点 夫の浮気調査を依頼された調査員は、その夫を強請り大金をせしめようとするが・・・探偵社には君みたいに優秀な人間が他にもいるのかね
②密告 8点 ホテルで逢引していた夫が刺殺された。妻が一人で寝ていた夫を刺したと自白。しかし、その前に夫は毒殺されていた・・・夫の愛人のマンションには生活感がなかった
③二一・〇〇時に殺せ 7点 重要証人が21:00に公園に呼び出された。それを察知した刑事が射殺された・・・悪徳弁護士の電話を聞いて
④美談崩れ 6点 「華やかな殺意」で書評済
⑤柴田巡査の奇妙なアルバイト 6点 公園の浮浪者が冬の間、刑務所に入れてくれと頼まれる・・・一生刑務所にという浮浪者
⑥私は職業婦人 4点 隣家の夫人が死体を庭に埋めていると投書があった。庭から3人の死体が出てきた・・・動機は黙秘。裁判では自分が弁護士に
⑦オーストラリアの蝉 6点 若い女性がマンションで殺害された。冬なのに蝉がベッドの下にいた・・・犯人の名が書いてある手帳が破られていた
⑧成功報酬百万円 5点 尾行するだけで成功報酬百万円。探偵員は喜んで引き受けるが・・・尾行していた美人秘書が殺された
⑨マルチ商法 6点 殺人をしてもアリバイを作ってくれるという・・・会員にならないか

No.17 7点 麗しき疑惑―西村京太郎自選集〈2〉 - 西村京太郎 2023/05/28 10:47
①白い殉教者 8点 雪の降ったH公園で女優に似た蝋人形の刺殺体が発見された。蝋人形の位置から7m離れたところに車の轍があった。雪密室の予行練習か・・・石庭(7m離れた場所から足跡を付けずに、どのような方法で蝋人形を置いたのか?なるほどね)
②アンドロメダから来た男 7点 隣家に男が引っ越してきた。男は一番大事なものは何かと問う。すると翌日、その物が消えてしまう。男の商売は物を転送することだという・・・長持ちにあるものを入れて(オチは予想できるも面白い)
③首相暗殺計画 6点 昭和13年、特急「富士」に乗車した近衛首相を暗殺すべく刺客が送り込まれた・・・陸橋での急停車(皮肉な計画くずれ)
④新婚旅行殺人事件 7点 ハネムーンに出かけた新郎の刑事と新婦。車中で時限爆弾が爆発し新婦が死亡。容疑者は青森にいて完璧なアリバイがあった・・・「はつかり」「やまびこ」(十津川警部初登場。作者は時刻表とにらめっこしたんだろうな)

No.16 6点 華やかな殺意―西村京太郎自選集〈1〉- 西村京太郎 2023/05/20 11:20
①病める心 5点 少年(7歳)が自殺。違和感を覚えた記者はその母親を訪ねる・・・事実という幻想
②歪んだ朝 5点 戦後間もない山谷。少女の絞殺死体が発見された。少女は口紅をぬっていた・・・ドヤ街からの夢
③美談崩れ 6点 小学生が交通事故死。それを助けようとした婦人も怪我をして入院・・・過去の交通事故
④優しい脅迫者 8点 日本傑作推理12選(Ⅰ)エラリー・クイーン編所収 見知らぬ男が床屋に現れた。主人が交通事故を起こしたことを種に強請り始めた・・・保険金
⑤南神威島 7点 マイ・ベスト・ミステリーⅣ 日本推理作家協会編で書評済 無医島に青年医師が着任。5人が伝染病に。しかし血清は4人分しかない・・・神のお告げ

No.15 6点 札幌着23時25分- 西村京太郎 2022/06/03 17:27
タイムリミットもので楽しめました。ご都合主義的な点も結構あるような気もしますが、その点は突っ込まずに、エンタメ系サスペンスと捉え、ヤクザと警察の逆転劇を楽しめば良いと思います。

No.14 3点 湘南アイデンティティ- 西村京太郎 2020/06/26 20:30
裏表紙より~『小田原に住み、湘南ライナーで新橋の経済研究所に通勤する武藤の前に現れた美女・小早川恵。彼女は武藤に、週に一度、平塚にある自分のマンションで一夜をともにしてほしい、ただしセックスは抜きで、と持ちかける。恵はこうして、川上、大杉、岸川、仲という湘南に住む五人の三十代エリートに声をかけ、それぞれ月曜日から金曜日まで「一夜同棲契約」を結ぶ。岸川の美人秘書が殺され、捜査に乗り出した十津川警部の元に、恵と男たちの奇妙な関係を記した報告書が届く。一方、恵の魅力に翻弄された岸川は、他の男たちに恵をレイプしようと持ちかける。 』~

折原一氏の小説(天井裏の散歩者、奇術者あたり)を読んでいるような気になりました。彼女の争奪戦です。もちろん叙述ものではありません。ところが十津川警部登場にもかかわらず、肝心の推理も捜査も何にもないのです(苦笑)。謎といえば誰が興信所へ調査を依頼したか程度。これも見え見えで・・・。残念至極。

No.13 6点 D機関情報- 西村京太郎 2020/06/10 20:13
007ではないので女性陣との絡みがない?少しは恋愛感情が起きても良かったかなとも思う(笑)。まあ、若き軍人で真面目一方という性格が、作品的には最後の一行に通じるのかな・・・。著者の一番の思い入れのある作品のようで、そのことは伝わってきました。
 著者自薦の5冊の評価は「D機関情報」6点「殺しの双曲線」5点「寝台特急殺人事件」6点「華麗なる誘拐」7点「消えたタンカー」7点となりました。

No.12 6点 寝台特急(ブルートレイン)殺人事件- 西村京太郎 2019/03/14 15:36
著者の自薦トラベルミステリーは、推理作家協会賞を受賞した「終着駅殺人事件」ではなく、本作「寝台特急殺人事件」となっています。プロットもいいしサスペンスフルで、うなずけるところです。トラベルミステリーは、時刻表とにらめっこのイメージが強く敬遠気味でしたけれど、今のところそのようなことはありません(まだ4冊目ですが・・・)。

No.11 5点 終着駅殺人事件- 西村京太郎 2019/03/11 09:44
トラベル・ミステリー以前の作品から比べると、トリックはかなり落ちると思います。というより、警察の怠慢さが際立ってしまった作品ですね。動機の謎をメインにして、倒叙式にしたら大傑作になったかも。まあ、雰囲気は良かったです。なお、血液型の問題は1980年でもこれが常識だったのかなあ?。

No.10 7点 黙示録殺人事件- 西村京太郎 2019/01/29 20:12
裏表紙より~『“現代の狂気”をダイナミックに描き出した力作推理長編』~

目的達成のためには自殺をも推奨するという狂気(洗脳)が描かれている社会的な要素の強い作品(1980年)。洗脳されてしまうと何を言っても無駄ということがよくわかります。恐ろしいことです。

No.9 5点 盗まれた都市- 西村京太郎 2019/01/27 19:16
設定(洗脳)が数百人の村であれば理解できますが、人口十万都市となるといかがなものか?という気持ち。SFチックな気分で読まざるを得ず、残念でありました。ドイツ、日本以外の国、例えばアメリカを舞台にした方がよかったのかも?。

No.8 6点 ゼロ計画を阻止せよ- 西村京太郎 2019/01/17 20:13
1977年の作品。同年発表に「華麗なる誘拐」があります。同じ誘拐ものですが、本作の方がやや下回るかな?といった印象。といっても、スピード感はあり、大胆な発想など読みごたえは十分ありますね。まあ、左文字探偵の「読み」が当たり過ぎの嫌いもありますが・・・(笑)。

No.7 7点 下り特急「富士」(ラブ・トレイン)殺人事件- 西村京太郎 2018/12/16 13:46
ミッションインポッシブルのような騙し合い。テンポもいい。題名(ラブ・トレイン)も気に入っているのですが、初刊のカッパ・ノベルスだけで、のちの徳間文庫ではカットされています(涙笑)。暗号の謎解きや、大仕掛けな真相は十分楽しめました。

No.6 7点 華麗なる誘拐- 西村京太郎 2018/11/25 15:29
数ある誘拐ものの中で、これほど大胆なものはないのでは?。身代金の受け取り方法の発想も良い。犯人は早々に判明するので、フーダニットを期待する作品ではないと思います。探偵対犯人の頭脳戦を楽しむ作品ですね。

No.5 6点 超特急つばめ号殺人事件- 西村京太郎 2018/11/09 11:51
裏表紙より~《「特急『つばめ』で、恐ろしいことが……」不可解な匿名の手紙が警視庁に届いた。往年の名列車を再現して走る特別列車(イベント・トレイン)での事件の予告、そして招待客の連続殺人! 十津川警部の推理は、43年前この列車内で起こったある事件に行き当たった。大胆な状況設定と意表をつくストーリー展開の、傑作トラベル・ミステリー!》~

昭和15年の記念列車「燕号」に関する手記と昭和58年の特別列車「つばめ号」(現在)が交互に語られます。「燕号」では、ある人物が車内から行方不明となった謎、「つばめ号」では連続殺人犯は誰かの謎で引っ張ります。時刻表トリックは無いので読み易かったですね。戦時下の物語でもあり、今では考えられないような事件(背景)で楽しめました。

No.4 7点 消えたタンカー- 西村京太郎 2017/09/26 19:22
「赤い帆船(クルーザー)」もスケールの大きな話でしたが、本作もそれに劣らないスケールの大きさでした。裏表紙に「インド洋上で原油を満載したマンモスタンカーが炎上沈没した。」とあり、どこが「タンカー消失」なの?などと思いながらの読書。ラスト、成る程と納得。中盤は、殺人鬼と警察との攻防が楽しめました。

No.3 8点 赤い帆船(クルーザー)- 西村京太郎 2017/09/05 13:58
十津川警部のデビュー作とのこと。松本清張氏の「火と汐」が出てきた辺りで、オリジナリティの観点から、かなり心が折れてしまいました。ところがどっこい、○○○○でした。この反転。かなりハイレベルなトリックには感心しました。もう一つのトリックもオリジナリティがあります。チョット危ういところもあるのですが、スケールが大きく、また発想もいい。なお、犯人像はこの人以外考えられないし、もしそれ以外の人物であれば、面白くもなんともない作品になってしまいます。よって倒叙式に近いものだと思います。時刻表トリックが苦手なので、トラベル・ミステリー以前の作品を何点か読んでみたい。

No.2 5点 殺しの双曲線- 西村京太郎 2013/07/07 17:43
クローズド・サークルものでありながら、ハラハラ・ドキドキ感があまり感じられなかったことが、残念な点です。双子の特性をうまく扱った犯罪小説であることは、高く評価できると思います。

No.1 7点 七人の証人- 西村京太郎 2011/09/09 17:32
設定が面白い。証言の矛盾点を解き明かしてゆくストーリー性は、本格推理物と言えるのでは。私の好きな展開で、スラスラと読むことができた。ただし、被告人が酔っていたとはいえ、財布を盗むという心理がどうしても理解できなかった。被告人の証言(弁明・心理等)がないのが残念でした。

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蟷螂の斧さん
ひとこと
ミステリーは、作家中心では読んでおらず、話題作や、ネットでのお勧め作品を読んでいます。(2013.6追加~本サイトを非常に参考とさせてもらっています。現在は、読後、類似なトリック・モチーフの作品を探した...
好きな作家
ミステリー以外で「石川達三」、短編で「阿刀田高」、思想家で「荘子」
採点傾向
平均点: 6.09点   採点数: 1660件
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