皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
蟷螂の斧さん |
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平均点: 6.09点 | 書評数: 1667件 |
No.1367 | 7点 | 夜の闇の中へ- コーネル・ウールリッチ | 2021/03/09 17:54 |
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裏表紙より~『あなたが果たせなかったことを、わたしが成し遂げてみせる…拳銃自殺に失敗し、誤って見知らぬ女性を死なせてしまったマデリンは、その女性、スタアの身代りとなって生きようと誓う。マデリンはスタアの過去をさぐり始め、彼女が生前に、自分の人生を破壊した人々への復讐を決意していたことを知る―サスペンスの詩人が遺した未完原稿を、実力派作家ブロックが補綴。若い娘の憎悪と情熱、愛と復讐を描く幻の遺作長篇。』~
ラストはローレンス・ブロック氏が補綴。よって、その部分はウールリッチ氏らしくないのかも。あと真相にはビックリ。著者がこの手のものを使うとは思っていなかったので・・・ |
No.1366 | 6点 | わたしが死んだ夜(創元文庫版)- ウィリアム・アイリッシュ | 2021/03/08 20:22 |
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①高架殺人 5点 マリファナを吸い犯行。犯人は笑いが止まらなくなったようだ。動作は遅いが頭の切れる刑事が登場
②わたしが死んだ夜 7点 正当防衛で殺人。妻の悪知恵に乗ってしまった男の悲哀 ③リンゴひとつ 4点 リンゴが転々と。コメディなんだろうな? ④コカイン 5点 コカインを飲まされて殺人の濡れ衣?ポケットから10セントがなくなっていた。10セントで行ける範囲を捜す ⑤夜があばく 7点 妻が夜に家を抜け出した。近くで消防車のサイレンが・・・。不気味 ⑥葬式 6点 追われた凶悪犯は棺桶の中に隠れたが・・・オチはユーモア系 ⑦日暮れに処刑の太鼓が鳴る 7点 無実を証明するタイムリミットもの。刑事がかっこいい ⑧死ぬには惜しい日 8点 結末は分かるのだが・・・それでも衝撃。一番著者らしい作品かも ⑨妻が消える日 7点 妻は夫と喧嘩し実家へ帰ったはずが、行方不明に・・・タイムリミットものはさすがにうまい! |
No.1365 | 6点 | シルエット- ウィリアム・アイリッシュ | 2021/03/06 21:07 |
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①毒食わば皿まで 8点 男は未払いの給与を取りに行った。ひょんなことから金庫の番号を知ってしまった
②窓の明り 6点 香水、タバコ、ベッドなどの状況から恋人が浮気したのは間違いないが ③青ひげの七人目の妻 7点 妹の夫は殺人犯?。刑事である兄の苦悩 ④死の治療椅子 5点 歯医者で患者が青酸で死亡。いったい何が起こったのか? ⑤殺しのにおいがする 6点 同室の相棒が殺人犯?。状況証拠はそろっている ⑥秘密 7点 夫は殺人犯と知っての結婚。夫がまた殺人を?「いつもとかわらぬ夜だった。月が出ていた。星も出ていた。」アイリッシュ節炸裂 ⑦パリの一夜 5点 一夜の冒険譚。ドタバタ風 ⑧シルエット 7点 窓に映ったシルエットは殺人のようだ。マープル風 ⑨生ける者の墓 5点 恋人が墓に生き埋めされたという青年。背後には? |
No.1364 | 7点 | 死の第三ラウンド- ウィリアム・アイリッシュ | 2021/03/05 18:16 |
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①消えた花嫁 7点 この作品から傑作「幻の女」が生まれた?
②墓とダイヤモンド 6点 墓の中に遺体とともにダイヤを入れるという。墓あらしの結末は当然地獄へ? ③殺人物語 8点 作中作の嚆矢?完全犯罪を狙う作家。オチは笑える ④死の第三ラウンド 7点 八百長ボクシングで大穴にかけた私。当たったが、それは殺人事件であった ⑤検視 7点 大金が入る可能性があるにもかかわらず、現夫は前夫の墓を暴くことに大反対。見え見えなのだが・・・。墓穴を掘ってしまった ⑥チャーリーは今夜もいない 5点 息子が殺人犯?と悩む警察官の父親 オチは分かりやすい ⑦街では殺人という 8点 「偶然」は陪審員に信じてもらえないと弁護士の考えたことは?それもご都合主義と言えるのだが、弁護士の常識を破るという発想が面白い |
No.1363 | 7点 | 晩餐後の物語- ウィリアム・アイリッシュ | 2021/03/03 20:50 |
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①晩餐後の物語 9点 エレベーター内で息子を殺された父親は乗員を招待する。これぞ短篇の切れ味。この筋、昔読んだ記憶。パロディだったのかなあ?
②遺贈 8点 犯罪者?の男をギャングが襲うブラックユーモア系。単純明快で爆笑もの ③階下で待ってて 6点 彼女が訪問した部屋から消えてしまう。オチはそれほどでもないがサスペンス感の盛り上げ方は著者らしい ④金髪ごろし 7点 サイコ系の落ちは好きなんですが、若い二人組のエピソードはいま一つ効果的ではなかったような ⑤射的の名手 6点 ちょっぴり本格っぽい展開。小悪党の悪知恵が楽しい ⑥三文作家 6点 作家の苦労話。オチはユーモア系 ⑦盛装した死体 6点 アリバイの時間工作はショボイが、他の工作から足がつくところがミソ ⑧ヨシワラ殺人事件 4点 外人が日本を描くとこうなっちゃうのだね |
No.1362 | 6点 | 死せる案山子の冒険- エラリイ・クイーン | 2020/09/05 12:06 |
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ラジオのシナリオということで、表題作以外は会話のみの作品。当時は、まだナレーションはなかったのだろうか。表題作は登場人物による朗読はあるのだが・・・。
①<生き残りクラブ>の冒険 8点 ○○が犯人というプロットが楽しめた。ただし日本人に謎は解けない? ②死を招くマーチの冒険 3点 ダイイングメッセージもの。時間があるのなら単に名前を書けばいい(苦笑) ③ダイヤを二倍にする男の冒険 6点 普通は飲込みを考えるもX線検査までしているとなれば、残りの答えは一つしかない(笑)密室物の応用パターンか。 ④黒衣の女の冒険 5点 「真相を見抜いたと思った―が、それが間違っていた」ミスリードは○○説なのだが、別にそれが真相でもよかったような。 ⑤忘れられた男たちの冒険 5点 可もなく不可もないといった感じの作品。犯人が何故いつまでも証拠品を持っていたかという謎は残る。 ⑥死せる案山子の冒険 6点 雰囲気はいい。これを読んで自分はロジック物がそれほど好みではないことが分かった。 ⑦姿を消した少女の冒険 8点 誘拐もの。現在では、すぐわかってしまうトリックですが、嚆矢と思われ敬意を表して。 |
No.1361 | 5点 | 007/わたしを愛したスパイ- イアン・フレミング | 2020/09/03 08:42 |
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007としては異色のラブロマンスもの。主人公の女性は過去の男二人について、彼らはわたしのハートを求めたのではなかったと回想しています。ではボンドはどうなのだろう?。彼女を愛したのか?。女性の一人称なので、ボンドの心のうちはわかりません。よって題名の「わたしを愛したスパイ」はやはり「わたしが愛したスパイ」の方がスッキリするのではないかと思ったり。解説の新津きよみさんとは反対の意見となりますが・・・(笑)。他作品では、映画とは違い、ボンドが結婚した?とか結婚しようとかボンドの内面がかなり描かれています。本作品はラブロマンスものとしては、その辺が物足りなかったですね。 |
No.1360 | 5点 | 黒い画集3- 松本清張 | 2020/08/31 18:04 |
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本書は、新潮文庫版「黒い画集」では未掲載の2作品が掲載されています。
①凶器 6点 別途評価済み 後書きでは、クリスティ女史にも同様な作品があるとのことで調べてみましたが、それは単なる凶器の使用でトリックではなかったようです。 ②濁った陽 6点 1960年の中編作品。汚職事件に絡むアリバイ崩しです。出だしは「点と線」を彷彿させます。トリックは既視感のあるもので、後発は何点かの作品は覚えていますが、先発があるかどうかあやふやです。 ③草 4点 病院院長と婦長が駆け落ち?。あるいは無理心中?。○○を狙ったのでしょうが大失敗。慣れないことはやらない方がよかったような(笑)。 |
No.1359 | 6点 | 疑惑- 折原一 | 2020/08/29 15:49 |
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著者の得意な叙述は一作品のみで、ブラックユーモア系が多かったですね。
①偶然 8点 振り込め詐欺の電話を受けっとった老女のお話。結末は思わず吹き出してしまった。バカウケ。 ②放火魔 6点 息子が放火魔らしい。母のとった行動は思いもよらないもの? ③危険な乗客 6点 殺人者が同席する確率は?二人の女性客のねちっこい会話が楽しめた。オチもいい。 ④交換殺人計画 5点 失敗?するも、結果的には成功なの??? ⑤津村泰造の優雅な生活 6点 優雅な生活とはとても言えない(笑)。善人と悪人、嘘と真実の反転が面白い。 ⑥黙の家 7点 誰も訪れることのないような美術館での出来事。著者らしくない?ホラー・テイストな作品で、シュールな感じが何とも言えない。 |
No.1358 | 7点 | 失踪者- 下村敦史 | 2020/08/27 19:03 |
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あらすじ~『2016年、ペルーはブランカ山群。山岳カメラマンの真山は単身シウラ・グランデ峰を登っていた。10年前、クレバスに置き去りにしてしまった親友・樋口を迎えにきたのだ。クレバスの底に降り立ち、樋口を見つけ出した真山だったが、遺体の顔を覆う氷雪を落として驚愕する。樋口の顔は明らかに10年前より老いていたのだ。』~
「生還者」に続く山岳ミステリーです。本作はカットバック方式が採用されていますが、成功したとは言い難いです。理由は、同じ登場人物による同じような山岳場面が多いため、各年代の区別が曖昧となってしまい頭に入ってこないということです(苦笑)。ミステリーとして、また感動ドラマとしては成功していると思います。8点献上してもいいくらいですが、前記の点がマイナスポイントと言わざるを得ないですね。トリックはよくあるものですが、数少ない山岳ミステリーでの使用だったので、かなり新鮮に感じることが出来ました。 |
No.1357 | 6点 | 傷痕のある男- キース・ピータースン | 2020/08/24 08:37 |
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裏表紙より~『若きジャーナリスト、マイケルは雪に覆われたボスの別荘に招かれた。クリスマス・イブの夜、マイケルが、「傷痕のある男」の怪談をした時、青い目の少女スザンナは異常とも思えるほど怯えた。ニューヨークにもどり、数カ月が過ぎたある霧の深い夜、マイケルは車の中からあの「男」を見掛けた。あれは作り話だ、そんな男が実際に存在するわけがない。が、スザンナも同じ時、その男―何度も悪夢に現われては彼女を苦しめていた「傷痕のある男」―を見ていたのだ。夢の恐怖が現実となった時、二人は何者かに襲われた―。』~
あらすじはホラー系サスペンスのように思われますが、著者の別名義アンドリュー・クラヴァン「真夜中の死線」と同様なデッド・リミテッド型サスペンスの要素が強い小説です。また、ラブロマンスが重要な要素の一つでハラハラドキドキ感がたまらない(笑)。プロットは優れていると思いますが、少し複雑にしたため、ラストのインパクトがやや薄れてしまった点が惜しいところです。でも読みごたえはありました。 |
No.1356 | 6点 | 生還者- 下村敦史 | 2020/08/20 14:40 |
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どんでん返しは山岳ミステリーらしいもので楽しめました。
【以下、ネタバレ全開です】 生還した2名の言い分が正反対であることは、どちらかが嘘をついていると通常は考えるはず。ところが結果的に、この前提が崩れてしまった。つまり両名とも嘘をついていたのだ。これはどうなんだろう?。地の文での嘘ではないのでアンフェアではないのかもしれないが、どうも気持ち的にすっきりしない(笑)。生還した高瀬の思考回路がどうも理解できません。加賀谷の話だけを信じて、彼を英雄に祭り上げてしまったことですね。実際の悪意(殺人計画)は東一人のみで他の人物については描かれていない。よって悪意があったかどうか不明。そして主人公の兄はまったく殺人計画には関与していなかった。ところが高瀬の嘘で東以外の4人は悪役となってしまっている。ラストで、真相本が発行され、高瀬と加賀谷についてはフォローはされていますが、悪役となった4人のフォローはなされていません。彼らが浮かばれません。その点が残念です。 |
No.1355 | 7点 | 裁きの街- キース・ピータースン | 2020/08/16 20:08 |
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裏表紙より~『ウェルズのもとに、情報提供を申し出る一本の電話が入った。出向いた彼を待っていたのは、悪徳警官として知られるワッツ警部補が、以前組織の制裁殺人に手を貸したことがあるという情報。勇んで取材を開始したウェルズだったが、その矢先、謎の暴漢に襲われ、逆に相手を殺す仕儀となってしまう……。サスペンス溢れる第四弾。』~
シリーズ最終編。正当防衛とは言え、人を殺めてしまった記者ウェルズの苦悩。それを楽しむかのような悪徳警官ワッツ。殺人罪で逮捕状を取り、追い詰めるワッツ。逃げるウェルズ。楽しめました。脇を固める登場人物も魅力的でした。なお、女性記者ランシングのファンクラブがあるらしい。解説は日本ランシング・ファンクラブ飯田橋支部の茶木則雄氏で怪説です(笑)。 |
No.1354 | 7点 | 張込み- 松本清張 | 2020/08/15 14:00 |
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唇の厚い男が二編に登場しています(笑)。⑦⑧について、背景・テーマは社会派的ではありますが、短篇のため深く掘り下げられてはいなかったですね。
①張込み 7点 刑事のやさしさと女の性 ②顔 7点 人間の記憶なんて・・・皮肉 ③声 7点 当日、雨が降っていたとは・・・アリバイ崩し ④地方紙を買う女 6点 社会派の原点か? 犯罪に至る動機 ⑤鬼畜 6点 TVドラマの方が泣けるようです 心理描写 ⑥一年半待て 8点 女性評論家としては「それは推論でしょ」と言いたくはなる(笑)これぞ短篇の切れ味 どんでん返し ⑦投影 6点 事故死には、やはりこれだけ手数をかけなければならないだろう 物理的トリック ⑧カルネアデスの舟板 6点 法的な緊急避難ではなかった点が残念。男心と秋の空 |
No.1353 | 7点 | 夏の稲妻- キース・ピータースン | 2020/08/09 16:52 |
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裏表紙より~『情報屋のケンドリックから数枚の写真を見せられたのは、八月の暑い盛りのことだった。上院選立候補中の議員がSM行為?ウェルズは慎ましく情報提供の申し出を断ったが、翌日ケンドリックは死体となって発見された。失職の危機に瀕したウェルズは、職業生命を賭けて卑しき街をさ迷うが…。夏の終わりに、彼が到達した真実とは?【MWA最優秀ペイパーバック賞受賞】』~
ハードボイルド系サスペンス。スキャンダル写真の女性は女優志望で、フィアンセを田舎に置いてNYへ出てきていた。彼女を捜す純朴な牧師見習いの青年・・・。ウィットに富んだ会話が心地よい。主人公(新聞記者)と同僚ランシングとの年齢差のある恋?の行方も気になるところ。勧善懲悪小説と思っていたら、意外な方向へ。楽しめました。 |
No.1352 | 6点 | ホロー荘の殺人- アガサ・クリスティー | 2020/08/06 20:59 |
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複雑に絡み合った恋愛関係が読みどころ。一途な女性ミッジを応援!!その結果は満足です(笑)。この人物が犯人で、動機もこうであろうと思いながらの読書でしたが、毎度のことですが、大ハズレ。読むたびに著者はうまいなあと感心するばかりです。なお、結末に至る過程がややあっけなかったかなと思いで6点どまりとしました。 |
No.1351 | 6点 | 告訴せず- 松本清張 | 2020/08/01 13:44 |
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主人公と温泉旅館の女中・お篠との出会いは、「飢餓海峡」(1963年水上勉氏)を彷彿させます。また「赤いダイヤ」(1962年梶山 季之氏)を意識してか?前半はかなり「小豆相場」にページを割いています。株やFXなど相場に興味のある方は楽しめるかも。しかし、その結果、後半のエピソードや解決篇がやや大雑把になってしまった印象を受けました。そういえば、昔、金融機関では偽名預金もOKだったんですね。
【ネタバレ】記憶喪失のエピソードはトリックとしても面白かったので、もう少し騙し合いの場面を見てみたかった(笑)。 |
No.1350 | 6点 | ポオ小説全集2- エドガー・アラン・ポー | 2020/07/29 19:46 |
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ポオ小説全集4冊の再読完了。結構時間がかかりました。やはり全体的には難解なものが多かったという印象です。
①ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語 7点 冒険譚で楽しめましたが終わり方に?マーク ②沈黙 5点 岩に書かれた文字が変わる? 理解力不足でよくわかりません(苦笑)。余談~沼地の睡蓮(スイレン)とありますが蓮(ハス)の誤りだと思います。 ③ジューリアス・ロドマンの日記 5点 本作は中編ですが、プロットが似ている冒険譚(短篇)がありましたね。 ④群集の人 6点 何ということがないストーリーなのですが、不気味。これも難解。 ⑤煙に巻く 6点 ユーモア系 マニアほど騙しやすい? ⑥チビのフランス人は、なぜ手に吊繃帯をしているのか? 6点 コント風 題名の理由が笑えます。 |
No.1349 | 7点 | 幻の彼女- 酒本歩 | 2020/07/24 20:31 |
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「BOOK」データベースより~『ドッグシッターの風太に一通の喪中はがきが届く。以前交際していた美咲の訃報だった。まだ32歳なのにと驚く風太。ほかの別れた恋人、蘭、エミリのことも思い出し連絡を取ろうとするが、消息がつかめない。彼女たちの友人、住んでいた家、通っていた学校…三人はまるで存在しなかったかのように、一切の痕跡が消えてしまっていた。友人の雪枝、裕一郎とともに謎を追う風太。辿り着いた驚愕の真相とは…前代未聞、必涙のラスト!!第11回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。』~
トリックは近未来を見据えた新機軸と言っていいでしょう。重いテーマですけれど、さらっとした文章で読み易いですね。読み終わったあとで、表紙をじっくりと見ると、”ああ成程なあ”と思うのであります(笑)。 |
No.1348 | 6点 | ふたたび嗤う淑女- 中山七里 | 2020/07/23 10:38 |
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「BOOK」データベースより~『類い稀な話術で唆し、餌食となった者の人生を狂わせる―「蒲生美智留」が世間を震撼させた凶悪事件から三年。「野々宮恭子」と名乗る美貌の投資アドバイザーが現れた。国会議員・柳井耕一郎の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は恭子の指南を受け、資金の不正運用に手を染めるが…史上最恐、完全無欠の悪女ミステリー!』~
野々宮恭子が議員の柳井を狙う目的は金銭や復讐ではないのか???。このあたりが不気味ではあった。どんでん返しは、まったく考えてもいないことだったが、第一作よりは小粒。まあ、ある人物の活躍が目立ってはいたのだが・・・(笑) |