皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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[ 青春ミステリ ] 早朝始発の殺風景 |
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| 青崎有吾 | 出版月: 2019年01月 | 平均: 6.20点 | 書評数: 10件 |
![]() 集英社 2019年01月 |
![]() 集英社 2022年01月 |
| No.10 | 6点 | take5 | 2026/07/19 09:36 |
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| 短編の5編を、書き下ろしの
エピローグで収束させた形式。 全て一幕の2人による心理戦 最後にちょっとした謎が解け 2人の関係も進むという構成。 YAコーナーで見つけた本書、 さらっと読め読後感も事件の 割に清涼感あり、好みでした。 |
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| No.9 | 7点 | ミステリーオタク | 2026/07/11 17:41 |
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| 千葉県の北西部の南東部〜北東部の南西部が舞台となっていると思われる短編集。
海浜幕張以外は全て架空の地名で特にモデルとなっている地域もないものと思われる。 《早朝始発の殺風景》 いきなりの変な名前登場に驚きと失笑。そんな名前の奴いるわけねぇ。 本作は始発電車内での小さな推理合戦。ロジックに漏れやスキップがなかったかは分からないが悪くはない。 《メロンソーダ・ファクトリー》 いつも一緒の帰宅部女子高生3人組。 いつものようにファミレスに寄って安いセットをオーダーするが、この日はクラスから任された学園祭のTシャツのデザイン会議となる。しかしなぜか意見が食い違い、次第にそれが深刻な問題であるかのような様相を呈してくる。 一体何なんだ、この話は、と思って読み進めるとやがて・・・・ なるほど、そういうことだったのか、やられた。 このネタは初めてではないが巧く使われている。気づけなかったことは少し悔しい。 《夢の国には観覧車がない》 このランド、本当にこの場所にできてほしいと一瞬思ったが、メッセでゲームや車などの人気イベントがある日の周囲の凄まじい渋滞を思い出してすぐにその思いは打ち消された。あとその天候でその高さならスカイツリーも富士山も見えるって。 そんなことはともかく本作も前2作に続いて Why? がテーマになっていく。前作では解答提示と同時にあっと驚いたが、本作では提示の少し前に読めた(殆ど読めたことにはならんがね)。 最後は正直少しキモ。 《捨て猫と兄妹喧嘩》 この話の推理過程もよくできているとは思うがメインの手掛かりのシーンの情景描写がやや頭に残りにくかったことやその他の手掛かりも少し説得力が弱く感じられたことなどからカタルシスは幾分低めの印象になった。 《三月四日、午後二時半の密室》 卒業式後の2人の同級生の話だが、ぎこちない会話や行動が延々と続く。一体いつどんなミステリになるのかと思いながら読み進めていくと最後から10ページ位のところでそれは始まる。 しかしこのメインの手掛かりは粗探しっぽいし、読者が事前に気づくことはまずあり得ない。ネタも含めてミステリとしては前作以上にカタルシスが少ないが、本作ではミステリはオマケのようなもので、描きたかったのは対照的と思われていた2人の女子高生そのものだったのだろう。 最終作に相応しい話と言えると思う。 《エピローグ》 まぁ方向性は予想どおり。 とにかく話の内容も文体も軽くて読みやすい(重い内容も少しあったが)。 この作者の本はまだ数冊しか読んでないが、発想の豊かさという点ではミステリ作家の中でもでも多分トップクラスなのではないかなと感じた。 |
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| No.8 | 7点 | レッドキング | 2026/02/18 23:10 |
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| 男女高校生の、いわゆる「日常の謎」五譚を、5定点でカットした短編集。エピローグで第一編を「解決」させた上で、
全編をさり気なく・・そこがよく・・纏めてあり 「早朝始発の殺風景」 偶然に始発電車に乗り合わせた同クラス男女、それぞれの始発乗車のWhy。5点 ※エピローグでの後日解決譚(非日常ダケドネ ^^; )に+1点オマケあげちゃう。 「メロンソーダ・ファクトリー」 学園祭Tシャツデザイン、考えにくかった親友間の嗜好違いのWhy。6点 「夢の国には観覧車がない」 引退するクラブ先輩と同じ観覧車に乗り込む後輩の捻りWhy。4点 「捨て猫と兄妹喧嘩」 捨て猫犯人Whoのロジックと、離別兄妹のこれからの猫飼育Howの希望話。7点 「三月四日、午後二時半の密室」 " もう会うこともない " 孤高の女子高生に卒業証書を届けたクラス委員の 最初にして最後の・・心の密室を開けた・・邂逅。9点 ※最終編の、シンプルにして説得力ある伏線回収ロジックと、感動的な青春短編小説の連結に脱帽。点数オマケ。 |
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| No.7 | 7点 | sophia | 2024/07/09 00:39 |
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| 薄味の連作短編集なんですが、私は好きですね。青春とは薄味で意味のないものであり、劇的である必要はありません。これくらいで丁度いいのです。限られた人数で、限られた空間で、限られた時間で繰り広げられる高校生たちの駆け引きおよび敗者のいない決着が何とも言えず心地よかったです。 | |||
| No.6 | 5点 | E-BANKER | 2024/05/24 18:04 |
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| 2016年から2018年にかけて「小説すばる」誌に発表された短編作品をまとめた作品集。
作者らしいロジックの効いた作品が並んでいることを期待。 単行本は2019年の発表。 ①「早朝始発の殺風景」=『殺風景』って、まさか「苗字」だったとは・・・。作者らしく、何気ない1つの物証から推理を広げていく展開。なぜ、高校生の「男」と「女」は朝5時台の始発電車に乗っているのか? ②「メロンソーダ・ファクトリー」=テーマは「赤」と「緑」である。こう書いてしまえば、ミステリーファンにとっては真相は自明なのでは? ③「夢の国には観覧車がない」=「夢の国」の近くにあるという「ソレイユランド」が本編の舞台。で、タイトルの理由は「〇〇〇〇だから」ということ。これはまあ有名な話かも。本筋はというと、何もそんな回りくどいことをしなくても・・・ ④「捨て猫と兄妹喧嘩」=とある公園のベンチ下に置き去りにされた捨て猫と、両親が離婚して別々に引き取られた兄と妹のお話。割といい話。でもそれだけ。 ⑤「三月四日午後二時半の密室」=「密室」というのは言葉の「アヤ」のようなもの。謎といっても、女子高生がちょっとばかりいたずらした、という程度のもの。 以上5編。最後に締めとなるエピローグ編あり。 緩く繋がった5つの物語。登場人物はほぼ全員高校生。 ということで、オッサンの読むものではありません。どこか甘酸っぱいような、私自身も遠い昔に経験したような、しないような雰囲気をまとった物語。 そこにちょっとした「謎」というスパイスがふりかけてある・・・とでも言えばよいか。 でもなかなか良いですよ。たまにはねぇ。作者らしいロジックも効かせてあるし。 あーあ、帰れるものなら帰りたい。あの頃に。そんな無茶を考えてしまった。 (ベストは・・・特になし) |
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| No.5 | 6点 | 虫暮部 | 2024/04/21 12:29 |
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| 前半3話は何が謎なのか読者に示した後でそれが解かれるのに対して、後半2話はいきなりヌッと真相が突き付けられて世界が反転するところが圧倒的に良い。謎と真相の格差がそれほどたいしたものではないので、“この点が謎だ” と予め読者が心の準備をしてしまうと効果半減なのである。演出の重要性である。
私も “必ずメロンソーダを飲んじゃう奴” だ。本物のメロンよりあの作り物っぽい “メロン味” の方が好き。 |
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| No.4 | 6点 | ぷちレコード | 2023/12/25 22:13 |
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| 電車の中、観覧車の中、放課後の喫茶店など、見慣れた風景の中に紛れ込む謎を描いた青春密室劇集。
青春特有の悩みや距離感が謎に絡んでくるのが特徴で、あまり話したことのないクラスメイトを電車の中で鉢合わせる、という状況がそもそも謎であるというような、視点を変えることで成立する事件の数々にハッとさせられる。 ラストを飾る「三月四日、午後二時半の密室」は、青春の醸すエモーションがぎゅっと濃縮されている。卒業式を欠席したクラスメイトに会いに行ったところから始まる事件と、新しい関係。刻一刻と変わりゆく日常の中で今しか成立しない刹那性も、日常の謎ミステリにしかない魅力かもしれない。 |
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| No.3 | 7点 | makomako | 2022/07/09 19:31 |
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| 私はこんな小説が好きです。
確かに殺人事件などはなく、ありふれた日常の謎、しかも初めは謎とも思わないことを少しずつ追及して最終的に解明する。これって本格推理小説そのものですよね。 青春小説でもあり、登場人物も感じがよい。 読後感もよく感じのよいお話でした。 |
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| No.2 | 5点 | パメル | 2019/06/20 01:27 |
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| いわゆる日常の謎を解き明かす短編集。
始発の電車で高校生の男女が始発に乗り込む理由を探り合う表題作、女子高生3人がファミレスで学園祭用のTシャツのデザインを決めながら、ある秘密に思い至る「メロンソーダ・ファクトリー」、高校の卒業式を欠席したクラスメートの家で嘘を見抜く「三月四日、午後二時半の密室」など5編のほかに関係者たちのその後を描くエピローグがついている。 青春は「気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室」という言葉が出てくるけれど、まさに5編とも、青春の密室の中で気まずい思いを抱きながら相手が隠していることを解き明かしていく。 観察・発見・論理が緻密で、それが単にミステリとしての謎解きに終わるのではなく、人物たち(ひいては読者)の生きている世界の鼓動を改めて伝える仕掛けになっている。 優しく温かで、何とも言えない余韻があり、後味がとてもいい。 ただ、謎自体が小粒すぎてミステリとして物足りないし、青春小説としても・・・。ミステリ小説としても、青春小説としても中途半端な感じは否めない。 |
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| No.1 | 6点 | まさむね | 2019/03/21 19:03 |
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| 「ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行」を謳った短編集。
舞台は、始発の電車内、放課後のファミレスの席、観覧車のゴンドラの中、公園レストハウス、そして同級生の自宅の部屋の5つ。原則2名(時に3名)の高校生の会話で進行していきます。なるほど「青春密室劇」を観ているような感じ。 個々の短編の出来栄え自体はマチマチといった印象ですが、全体としては飽きることなく読み進められたし、さりげない伏線の配置と回収や、高校生らしい瑞々しさの表現などは良かったですね。 |
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