皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ 本格/新本格 ] メーラーデーモンの戦慄 上木らいち |
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早坂吝 | 出版月: 2018年09月 | 平均: 5.80点 | 書評数: 5件 |
講談社 2018年09月 |
講談社 2018年09月 |
No.5 | 4点 | レッドキング | 2024/03/25 20:46 |
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娼婦にして女子高生探偵:上木らいちシリーズ第五弾は、「ガラケーユーザー」連続殺人事件。Why(ガラケー撲滅)のWho? 真相は・・まあ想定内のヒネリであった。主役キャラにしては、ちとエロチシズムに欠けるSMネタと、麻耶雄嵩「木製の王子」等同様に、まともに追う気にもなれない程マニアック・・良くも悪くもすげえなあ、京大ミス研卒・・なロジック。
(※実は、自分も「ガラパゴス・ケータイユーザー」なんだよ、とこっそりカミングアウト(^^) ) |
No.4 | 7点 | ミステリ初心者 | 2023/06/01 10:09 |
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ネタバレをしております。
また、過去のシリーズのネタバレもしております。 本作は、過去作の登場人物達が勢ぞろいした感じがあり、総集編のような趣があります。過去作を読んでいなくても楽しめますが、ある程度ネタバレされるので読んでから本作を読んだほうがより楽しめると思います。 ユーモアミステリと言っていいほど軽くて面白く読みやすい文章であり、かつ読者の思考の裏を突くドンデン返しや叙述トリックが魅力のシリーズです。私が読んできたユーモアミステリのシリーズ中では、最高クラスに本格度が高く、作者の技術の高さがうかがえます! 本作もそうだったのですが、やや下ネタ度は控えめ(?)な感じで、より読みやすくなってましたね。 推理小説的要素について。 序盤、軽いジャブのような叙述トリックの密室殺人(?)がありました。このシリーズを読んできた読者なら、簡単に見破れる類でしたねw 中盤~終盤、事件の容疑者たちが同じ劇場で鑑賞している際に飛ばし携帯をゴミ箱に捨てたものがいる=事件の黒幕を推理する本格推理小説になりました。 らいちたちのツイッターの情報と、清掃の証言から一人に断定するのは論理的なのですが、藍川がツイッターの仕様がわからないところからくる叙述トリックのため推理が極めて難しかったですw ヒントは出ておりましたが、そもそも私もツイッターをやっていなくて…。つくづく、論理的犯人当てと叙述トリックの相性は悪いですね。劇場の内容をそのヒントにするのはオシャレでよかったですw ただ、ツイッターの情報の順番を正しく並び替えてさえ、私には到底推理できないほど難易度が高すぎましたw 携帯を捨てた人間は拭くものを持っておらず、ゴムが触れて、8番ホールに座っていて、…程度はわかりましたが、清掃員の清掃の順番や、回転型劇場ならびに劇場が舞台の意味までは分かりませんでした。 ちなみに、通風路に鳴ったバイブ音はなんとなくわかりましたw そういうシリーズなのでもしかしたらみたいなw 一方で、事件の黒幕の動機についてはめちゃくちゃで、理解できませんでしたw まあ、動機当てではないのですが。 シリーズ作品の登場人物があつまり、らいちももう藍川とは会っていないようで、もしかしてこれでらいちシリーズも終わりなのでしょうか;; とても悲しいですね…。 |
No.3 | 9点 | HORNET | 2019/03/23 14:16 |
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メーラーデーモンを名乗る者から「一週間後、お前は死ぬ」というメッセージが届いた後、その通りに殺害されるという連続殺人事件。被害者は携帯電話3大手のうちの一社、X-phoneのガラケーを所持しているという共通点はあるが、接点はない。これは無差別殺人なのか?客の一人を殺されたらいちは、真相解明に乗り出す―
相変わらず性的要素満載だが、その印象が煙幕となって「イロモノ」と捉えられてしまうと残念。ツイッターという現代的なツールを使ってよく考えられた仕掛けだと自分は思う。性的要素も、ただ物語にその色を付けているというのではなく、トリックや真相に不可欠なものになっているところがスゴい。間違いなくミステリ作家としてのポテンシャルは高いと感じる。 王道の本格ではないが、読み終えた後「やるなぁ…」と唸ってしまった。 |
No.2 | 4点 | 蟷螂の斧 | 2018/12/06 10:04 |
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過去の作品、特に前作を読んでいないと、どこがどう面白いのか分からない。特に主人公のキャラクターが不明。また休暇中の刑事が何を悩んでいるのかも分からない。 |
No.1 | 5点 | メルカトル | 2018/11/09 21:53 |
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メーラーデーモンを名乗る者から「一週間後、お前は死ぬ」というメールが届いた後、殺害される連続殺人が発生!「お客様」を殺された上木らいちは捜査を開始。被害者は全員、X‐phone社のガラケーを所有していたことが判明する。一方、休職中の元刑事・藍川は「青の館」で過ごすが、小松凪巡査部長のピンチを知り、訳ありの宿泊者たちと推理を展開。らいち&藍川、二人は辿り着いた真相に震撼する!!
『BOOK』データベースより。 この作者の持ち味は十分に出していると思います。エロとトリックを結びつける発想はなかなかのものではないかと。しかし、藍川らが考えるチマチマした推理はややこしく分かりづらいもので、正直どうでも良くなってきました。 途中までは面白かったです。ストーリーの流れから当然ホワイダニットを重点に置いた展開が予想されましたが、そこには一切触れておらず評者としてはいささか肩透かしを食らった形になりました。ミッシングリンクもへったくれもなく、結局限られた容疑者の中からの犯人探し、つまりフーダニットに落ち着きます。 動機は犯人の口から語られますが、まあ、あり得ないですね。 期待していただけに残念でした。それにらいちの出番が少なかったのもやや不満です。 |