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[ 本格/新本格 ]
ドローン探偵と世界の終わりの館
早坂吝 出版月: 2017年07月 平均: 6.17点 書評数: 6件

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文藝春秋
2017年07月

文藝春秋
2020年07月

No.6 5点 ia 2017/11/18 00:15
アレを巡って殺人が起こる
そのアレって何だ?と思考タイムがあったのは良かった
舞台設定も〇
ただトリックの余韻も無くはじまった説明が長すぎる
物理的な話にもなってきて、もはや辻褄合わせの為の弁明に近かった
もっとシンプルな話にした方がトリックも活きたんじゃないか

No.5 7点 人並由真 2017/10/08 10:00
(ネタバレなし)
 物語が殺人の舞台となる場に移ってからは、消化試合で惨劇が続いていく感じ。その意味でやや退屈を覚えた。
 とはいえ最後に明かされる本作の大仕掛けは、かなり強烈。二段構えの意外性とあいまって、綾辻の館シリーズのあの最高傑作をも想起させる××的なショッキングさがある。なるほど横溝の『黒猫亭事件』よろしく、巻頭から作者がトリックを示唆した上で読者に挑戦してくるわけだ。
 まあ真相を見抜けなかった悔しさゆえの憎まれ口を叩くなら「それって、単に◯◯的な知識の問題じゃありませんか?」と言いたくなるような気分もあるが。
 
 あとキャラクタードラマとしての最後のクロージングは凄く好きである。恩を受けた人と自分との本当の立ち位置というか距離感を見出した主人公の健全さが、とても良い。『誰も僕を裁けない』も前向きなラストだが、あっちはちょっと綺麗にまとめすぎたなという感もあったが、こちらでは当該の人物の心根が改めて(以下略)。
 そういう点では作者のこれまでの作品のなかで一番スキだわ。  

No.4 6点 メルカトル 2017/09/21 22:31
身長130cm体重30kgの新名探偵登場。勿論これには訳があります。物語の中盤で、安っぽい漫画のようなエピソードが挿入されますが、ここに関わってきます。それよりももっと重要なポイントにもなるわけですが、それはここでは書きません。ご自身で確認していただきたいと思います。
そして冒頭にトリックを見破ってみろとばかり「読者への挑戦状」がいきなり炸裂します。しかしねえ、これは看破できませんよ。真相が明らかになった瞬間、唖然としてしまいました。そして僅かな腹立たしさを抑えることができませんでした。読者によっては壁に叩き付けたくなるかもしれません。あまりの出来事に、だまされたカタルシスを覚えるどころではなくなります。これを見破るにはちょっと伏線が少なすぎる気がしないでもないですね、後出しじゃんけんみたいなね。
また、名探偵ジャパンさんがおっしゃるように、全体的に気合が入っていないような感覚を覚えました。作者らしいノリノリな感じが全くないんですよ。まあ、作風に合わせたのかもしれませんが、やや物足りないように思いました。
結構破天荒な物語なのに、面白さがダイレクトに伝わってこない、ちょっと残念な作品の印象を受けました。

No.3 7点 虫暮部 2017/09/01 09:26
 種明かしの1ページ前で叙述トリックに気付いてしまった。他には、彼等はみな何かの病気で一定時間ごとに薬(=アレ)を飲まないと命に関わる、なんて案もあったが……余計なことには気付かないほうがより驚けたんじゃないかと思うとちょっと残念。ところでこの真相だと、零が“壺を振り下ろして”ドローンを破壊しようとするのは苦しいのでは。

No.2 6点 名探偵ジャパン 2017/08/18 21:13
まずはtake5さん、誤字のご指摘ありがとうございました。
いいことなので、レビュアー同士こういうのはどんどんやっていきましょう(笑)。

本作、冒頭で作者が、「トリックを当てろ」といきなり挑戦状を叩き付けてきます。
「トリックを当てろ」ってどういうこと? と思いつつもとりあえず読み進み、終盤、作者の言わんとしていたことが分かります。「トリック」が判明します。
これは当てられないでしょう。「こんなの分かるか」と言いたくなります。
というよりも、このトリックに酔うばかりに、作者はちょっと「イキって」しまったのではないでしょうか。何も宣言しないまま普通に書いていれば、「おお!」と、もっと素直に驚けたに違いないのです。
加えて、本作は読みにくいわけではないのですが、文章に「気合い」が入っていない、かっこいい言い方をすれば、「魂がこもっていない」ように感じました。この作者の作品は何作か読んでいますが、こんなではなかったはずです。体調が悪かったのでしょうか。ちょっと心配になってしまいました。

No.1 6点 はっすー 2017/08/11 17:50
デビュー作はタイトル当てだったが今回はトリック当て
最初に作者が最新のドローンを使ったトリックを仕掛けてますと宣言してくるのは西村京太郎氏の某作を彷彿させる
その肝心のトリックは意外性があり犯人の動機・館の仕掛けともリンクしていて好印象
しかし犯人を特定する手がかり・ロジックが単純すぎてがっかり


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