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ミステリの祭典

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馨子さんの登録情報
平均点:6.85点 書評数:60件

プロフィール| 書評

No.60 5点 捩れ屋敷の利鈍
森博嗣
(2005/03/16 17:15登録)
確かに薄いよ・・・。
英題(The Riddle in Torsuinal Nest)が、リドルストーリーにひっかっけてあるのに気づいてちょっと気分が直ったけど、読了直後は、「なんだったんだーーっ」みたいな感想だった。
建物は面白い。キャラの会話はやっぱり上手いと思った。でも、いいミステリを読んだときの満足感は、全く味わえません。


No.59 7点 暗黒館の殺人
綾辻行人
(2004/10/09 23:03登録)
長さは気にならなかったけど、「視点」?みたいなのは理解に苦しんだ。「館シリーズ」の雰囲気は充分感じられて楽しかった。あまり期待していなかったせいか、雰囲気だけでわりと満足。
トリックとか事件自体は別にどうってことないんですけどね。
あとは館の構造が複雑すぎて、想像が追いつかなかったのが悲しい。


No.58 8点 恋恋蓮歩の演習
森博嗣
(2004/08/03 02:04登録)
読んでいる最中と読了直後はかなり楽しい感じでしたが、時間が経つにつれて物語のアラが目立つように思えてきます。アラというか、釈然としない部分というか。森氏の作品ってそういうの多い気がするなぁ…。
紫子ちゃんかわいいなぁ。七夏さんにもなんだか親しみ沸いてきた。女性キャラの方が魅力的かも。林氏はもちろん、保呂草さんもモテ過ぎなのが納得できない。


No.57 9点 私が彼を殺した
東野圭吾
(2004/07/18 01:02登録)
文庫とノベルスで内容が違うのかと思って読み直してしまったのだが、ノベルスには袋綴じ解説がないだけで、作品の内容は一緒でした。
袋綴じで、自分の推理が当たっているらしいことが分かってうれしかった。でも、当てても自慢にはならないかもなー。
容疑者3人のそれぞれが殺意を抱くまでの心理や、加賀刑事に追い詰められる場面などが楽しいので、犯人が特定される場面がなくても十分満足できました。

神林貴弘が最後に居間で他の容疑者を助けるような発言をしたのは確かに謎ですね。指紋の件もそうですねー。そんな初歩的なミスしないのが普通ですね。

でも読んでいる最中とても楽しかったので9点!


No.56 10点 姑獲鳥の夏
京極夏彦
(2004/02/14 01:14登録)
この作品の魅力を上手く言葉にできないのがもどかしいです。

トリックが納得いかないという人の気持ちも分かる。
キャラクターは魅力的だけど、この時点では「キャラクター小説」の要素は薄い。
ストーリーだけを抜き出すと全然好みじゃない。むしろ女としては不快。
それでも私がこの作品に惹かれたのは、京極夏彦という人の、世界の捕らえ方がものすごく新鮮で、読んでいると現実の世界の見え方までも変わってしまいそうな感覚に陥ったから。
その作者の「世界の捉え方」というのは「妖怪」と密接に関係しているので、妖怪の部分を削ってしまったら魅力半減です。
(他の京極作品では薀蓄が多すぎるように感じたことはあったけど)
なので無理やりジャンル分けするなら、ミステリとかオカルトとかというより「妖怪小説」でしょう。

他にも「薀蓄たくさん」とか「博覧強記の探偵」とか「妖怪」とかが出てくる小説を読みましたが、これほど感動も感心もしたことはありません。それは京極堂の言葉が、”小説書くために資料読みました”という付け焼刃的な薀蓄ではなく、作者の血肉となっている知識からのものだからだと思います。

デビュー作であるこの作品には、京極氏の「世界の捉え方」が一番ストレートに表れている気がします。

ハマる人とそうでない人がいるのは当然の作品だと思いますが、長すぎるという意見があるのは残念です。
本筋だけではなく、妖怪の部分があってこそこの作品は魅力的なのです。
欠点もあるかもしれませんが、10点以外考えられません。


No.55 6点 絶叫城殺人事件
有栖川有栖
(2004/02/08 00:09登録)
文庫で読んだのですが、帯が良くない。「恐怖は脳髄を貫き絶望は眩暈を誘う」で、タイトルも「絶叫城」とくれば、なんか恐ろしげな話なのかと思う。
でも中身は特に恐怖を感じるほどでもない、普通のアリス&火村のミステリだった。
良かったのは「紅雨荘殺人事件」かな。建物の描写や雰囲気も楽しめた。
「建物名+殺人事件」というタイトルで揃っていて、短編集としてはまとまりがありすぎる気がした。
同じ短編集なら「暗い宿」の方がバラエティに富んでてよかった。


No.54 6点 慟哭
貫井徳郎
(2004/01/14 23:00登録)
私もメインのトリックは予想つきました。
新興宗教の話は「ガダラの豚」の方が面白かった気がする。(そちらはずいぶん前に読んだので、公平な比較ではないけれど)
子を思う親の気持ちとかが良く描けていて読み応えがあった。なので最後の一行は重い気分になった。
デビュー作だということを考えると、よくできた作品な気がします。


No.53 7点 QED ベイカー街の問題
高田崇史
(2003/10/08 14:45登録)
ホームズの謎に関する本は昔読んだことがあるので、今回の薀蓄は目新しさを感じませんでした。(本当に詳しい人が読んだら、画期的な説もあるのかもしれませんが)
毎回、犯行に薬や病気を関連させているのは、探偵が薬剤師であることをメリットにするためなのかもしれないけど、こじつけっぽいし、マンネリ化しそう。犯人を、テーマとなっている「謎」とも「薬・病気」とも関連付けるために、物語としての面白さを犠牲にしている気がする。
そしてなによりも一番の欠点は、キャラクターの魅力不足(作り込み不足?書き込み不足?)だと思う。シリーズ物にキャラの魅力は不可欠です。今回ゲストの緑川さんはけっこう生き生きとしていたので、次回作以降に期待。


No.52 3点 夢・出逢い・魔性
森博嗣
(2003/08/18 22:40登録)
舞台が東京だったので林さんとの絡みもなく、あっさりとした印象。TV局の描写も特に目新しさを感じなかったし、最後の紅子さんが推理を披露するシーンは読んでいて恥ずかしくなった。
キャラたちの会話は楽しいけど、事件はあんまり面白くない。前作もイマイチだったし、面白い「事件」は量産するのが難しいんだなぁーーと感じた。


No.51 8点 陰摩羅鬼の瑕
京極夏彦
(2003/08/17 01:06登録)
やはり「塗仏」は「第一部・完」だったようで、この作品は「ウブメ」と対になっています。筋立てはごくシンプル。ミステリとしては、ラストに賛否両論ありそうなのもウブメと一緒だなぁと思った。
伯爵という人物がよく描けていて、だからこそ胸に迫る結末になっているので、無駄な部分はないと思います。
関口が活躍(?)しているのもよかった。ちょっとは元気になってそうだったし。
憑き物落としのカタルシスはイマイチだったかな〜。


No.50 9点 スイス時計の謎
有栖川有栖
(2003/07/06 22:54登録)
表題作、良かったと思います!
短編集ということであまり期待しなかったからかもしれませんが、素直に「有栖川有栖はやっぱりいいなぁ〜」と思えました。
直球のフーダニットは(今の私には)新鮮だったし、30代の男性たちの友情にも共感できました。


No.49 8点 スコッチ・ゲーム
西澤保彦
(2002/06/24 11:11登録)
タカチに、高校時代の同姓の恋人がいたことと、父親との間に確執があることはわかっていたので興味深く読めました。どちらも想像していたのとはちょっと違っていて、良い意味で意外だった。特にお父さんは、そんなに悪人じゃないじゃんという気が。
スコッチの謎は楽しいけど、真犯人は私は納得しきれないものがありました。
「ミステリ」と「シリーズキャラクターもの」どちらとしても楽しめるバランスの良い作品。


No.48 3点 まほろ市の殺人 冬
有栖川有栖
(2002/06/24 00:27登録)
だめだー。これは。
中編書き下ろし・400円文庫って企画はいいけど、中身まで安っぽいのは勘弁して欲しい。


No.47 8点 マレー鉄道の謎
有栖川有栖
(2002/06/03 22:18登録)
事件が起きるまでが長くて(実は複線ビッシリでしたが)「これは旅行記?」と思いましたが、起きてからはテンポ良く読めました。
密室のトリックとかはどうなんでしょうね。私は理論重視じゃないので「ふーん」って感じなのですが・・・。
この作品も、アリスの目を通して描かれる世界が優しいです。英語の会話中に「××(聴き取り不能)」とか出てくるのも可笑しくていい。


No.46 7点 地球儀のスライス
森博嗣
(2002/05/20 21:11登録)
これもS&Mシリーズを含む短編集です。
「まどろみ消去」があまり肌に合わなかったので期待しないで読んだのですが、こっちの方が楽しめました。挿絵のせいもあってか、昔の少女漫画みたいな雰囲気の話が多く感じましたが。


No.45 9点 朱色の研究
有栖川有栖
(2002/04/02 22:37登録)
作者(=作中のアリス、でもあるかな)の視線が繊細で優しく、登場人物たちが生き生きと描かれていて、とても好きな作品です。有栖川作品で一番感動したかも。読んでて「朱色」が目に浮かぶのもいい。
心理面も丁寧に描かれているので、私は動機も納得できました。


No.44 7点 雪密室
法月綸太郎
(2002/03/15 22:49登録)
私も「頼子」「悪夢」「雪密室」の順でした!
なので、この作品単独でどうこうというのではなくて、「過去にこういうことがあったのかー」と思いながら読みました。
最初にこれを読んでたらそんなに印象に残らない作品だった気がする。


No.43 6点 御手洗潔のメロディ
島田荘司
(2002/02/20 16:44登録)
「IgE」はよかったです。ほかのは御手洗ファン向けかな。「SIVAD SELIM」は確かにちょっとなぁ。


No.42 8点 依存
西澤保彦
(2002/01/10 20:26登録)
うんうん、確かにそうですね。タックの過去も興味深かったですが、ウサコちゃんの内面もなかなか。
もう、「ミステリとしては・・・」なんてことはどうでもいいです。彼らの今後が知りたい。それにしてもボンちゃんってかっこいいなぁ。


No.41 6点 どんどん橋、落ちた
綾辻行人
(2001/11/24 16:14登録)
ノベルスだったからけっこう楽しめましたが、2000円近く出してハードカバーを買ってたら3点くらいだったかも。レベルの高い同人誌ってかんじ?

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