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ミステリの祭典

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はっすーさんの登録情報
平均点:6.13点 書評数:39件

プロフィール| 書評

No.19 4点 7人の名探偵
アンソロジー(出版社編)
(2017/09/20 00:02登録)
新本格30周年のアンソロジーとしては物足りない気がしました
大御所ばかりのせいかやりたいことをやった作品が多くて各々の作品はさほど完成度は高くありません
個人的ベストは持ち味を活かしつつしっかりと新本格ミステリをやりきった麻耶氏の作品ですかね


No.18 7点 巨大幽霊マンモス事件
二階堂黎人
(2017/09/15 00:05登録)
二階堂蘭子シリーズの新刊
出来としてはかなり良いかと思います
特に足跡のトリックは二つとも好印象(二つ目の方が好きです)
どこかで見たことのあるようなトリックを複数組み合わせて新しいトリックを作るところは流石ですね
ただタイトルのマンモスの謎はもはや謎なのか?となってしまうレベルのものでしたので1点引きました

あとこの作品で重要なのは『ロシア館の謎』の続編であるということです
『ロシア館の謎』を直前に読んでいると楽しみが倍増します
一応自分は既読だったのですがかなり前に読んだのでトリックぐらいしか覚えてませんでした…(楽しみは倍増しませんでした…)
というよりも20年以上前の短編の続編を今さら出すとは…


No.17 1点 NO推理、NO探偵?
柾木政宗
(2017/09/12 00:49登録)
これはダメミスです…
個人的にメフィスト賞作品は個性的なものが多いので好きなのですが今回は個性以前に文章が酷すぎる…
会話文のギャグは滑っていて地の文は携帯小説レベル…そんな文章で何ページの何行目に伏線がありましたと言われても読み返す気すら起きません…
この作品の目玉の意外な犯人もふーんの一言で終わるもので期待して読むと肩透かしをくらいます…
事件の一つ一つのロジックはちゃんと考えられていたとは思うので描けるのであれば次はちゃんとした文章の作品を…


No.16 4点 災厄
周木律
(2017/08/21 23:21登録)
堂シリーズを全部読んだのでこっちの方も読んでみました
災厄の正体などは悪くは無いのですが政治家たちと主人公の争いや主人公の妻と友人の話が半沢直樹シリーズに影響を受けてる感じ…特に最後の展開はさすがにやり過ぎてて寒かったです…


No.15 5点 聖アウスラ修道院の惨劇
二階堂黎人
(2017/08/21 00:50登録)
壁に投げつけた人もいると聞いて久しぶりの二階堂氏の作品
正直長い…
最後の真相には驚かされたものの他の暗号や密室トリックがあぁ…となってしまうレベル(でも壁には投げませんでした)
首無し死体の真相はどんでん返しのせいで最初は良かったのに結局それか…となってしまいモヤモヤ…
沢山の探偵小説要素を詰め込んだせいで個々のトリックのバランスが悪くなってしまった印象を受けました
ただ二階堂氏がプロット重視と言っているようにいわゆる“探偵小説”としては面白いかも


No.14 8点 パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない
ジャン・ヴォートラン
(2017/08/19 23:43登録)
パリ効外の団地で、結婚式をあげたばかりの花嫁が射殺される。純白のウエディングトレスの胸を真っ赤に染めた花嫁が握りしめていたのは一枚の紙切れ。そこにはこう書かれてあった。「ネエちゃん、おまえの命はもらったぜ」。シャポー刑事はその下に記された署名を見て愕然とする。ビリー・ズ・キック。それは彼が娘のために作った「おはなし」の主人公ではないか。続けてまた一人、女性が殺される。そして死体のそばにはビリー・ズ・キックの文字が…。スーパー刑事を夢見るシャポー、売春をするその妻、覗き魔の少女、精神分裂病の元教師。息のつまるような団地生活を呪う住人たちは、動機なき連続殺人に興奮するが、やがて事件は驚くべき展開を見せはじめ、衝撃的な結末へ向かって突き進んでゆく。


この話の中には特定の主人公はいません。言ってしまえば主人公は団地の住人たちです。
また、この団地の住人たちは全員まともではありません。しかし、何故か応援したくなるような魅力が全員にあります
ビリー・ザ・キックは誰か?と推理小説のように読むのではなく、住人たちにとってビリー・ザ・キックとは何なのか?というのを考えながら読むのがこの本の正しい読み方だと思います。


No.13 6点 ドローン探偵と世界の終わりの館
早坂吝
(2017/08/11 17:50登録)
デビュー作はタイトル当てだったが今回はトリック当て
最初に作者が最新のドローンを使ったトリックを仕掛けてますと宣言してくるのは西村京太郎氏の某作を彷彿させる
その肝心のトリックは意外性があり犯人の動機・館の仕掛けともリンクしていて好印象
しかし犯人を特定する手がかり・ロジックが単純すぎてがっかり


No.12 6点 双蛇密室
早坂吝
(2017/07/27 19:36登録)
なるほど確かに前代未聞のトリックかもしれない…
ただもう一つのトリックがなかなかチープなのでこの点かな


No.11 5点 五つの箱の死
カーター・ディクスン
(2016/02/23 00:20登録)
カーが好きだがこれは…アレをやるための作品としか…
毒殺トリックは当時としては画期的だったのかもしれないが今見ると平凡な印象


No.10 8点 魔女が笑う夜
カーター・ディクスン
(2016/02/23 00:12登録)
カー屈指のバカミスとして有名な作品
密室トリックはまさにバカバカしいのだがそれ以外のファースがとても面白い
またその後の犯人との対決(?)は心に響く…
ただ粗はやはりありカーが好きということで点数は甘め…
本当なら6点かなぁ…


No.9 6点 黄色い部屋の謎
ガストン・ルルー
(2016/02/23 00:02登録)
現代では多くの批判を受けそうな密室トリック
今の作家が描いたら間違いなく叩かれるでしょう
自分は読んだ時にこの手のトリックは初めてだったのでそこまで悪い印象は受けませんでした
やはり密室好きは一読すべき作品だと思います
ただ第二の事件で犯人が消失するトリックは例の作品によって完全にネタバレされていたので犯人までも分かってしまった…


No.8 7点 求婚の密室
笹沢左保
(2016/02/22 23:52登録)
有栖川氏の密室図鑑から知り読みました
密室トリックは個人的には大好物…なかなかエゲツないなぁ…
ダイイングメッセージはふーん…というレベル
まぁダイイングメッセージにはそもそも期待しないのでそこまで作品としてマイナスにはならなかった


No.7 9点 ナポレオンの剃刀の冒険
エラリイ・クイーン
(2016/02/16 13:29登録)
やはり神
法月綸太郎がそう言うのも分かってしまう…
ラジオドラマだがそれぞれの作品の完成度があまりにも高い
正直クイーンの国名シリーズは少し長く感じてしまうことが多かった…
しかしこの短編集はラジオドラマなので一つ一つの作品がコンパクトにまとめてありスラスラと読める
クイーンの良質な犯人当てを気軽に楽しむことのできる傑作短編集
やはり神…


No.6 9点 ゴールデン・フリース
ロバート・J・ソウヤー
(2016/02/16 13:11登録)
ソウヤーのSFミステリは独創的なのが多い
この作品は倒述ミステリでコンピューターが犯人という設定…興奮する…
何よりも動機が凄い…
SFミステリで一番好きな作品です


No.5 6点 百番目の男
ジャック・カーリイ
(2016/02/16 12:46登録)
股間の落書きの真相が衝撃的過ぎた…よくこんなこと思いつくなぁと感心
首切りの動機もなかなかぶっ飛んでて好印象


No.4 4点 眼球堂の殺人~The Book~
周木律
(2016/02/16 12:32登録)
うーん…メフィスト賞の作品には天才という単語がやたら出てくるイメージがある…動機の意外性を出すためにやってるのかもしれないがやはり陳腐に感じる…
柱に突き刺さった死体のトリックは他作品で3回ほど見たことがありがっかり
ただ館のトリックは面白いと感じた
一応続編を読もうとは考えているが評判が微妙なので読むのは当分先になりそう…


No.3 7点 見えないグリーン
ジョン・スラデック
(2016/02/16 12:11登録)
ミスディレクション・トリック・動機が充実した作品だった
密室トリックが強烈で有名だがその他のトリックも意外性があり面白い


No.2 7点 ミステリ・ウィークエンド
パーシヴァル・ワイルド
(2016/01/31 17:24登録)
中編一つと短編三つというなかなか盛り沢山なワイルドの新刊
だが処女作だからか中編の『ミステリー・ウィークエンド』は謎はなかなか魅力的だがユーモア控えめのミステリーとしても堅い作品というイメージが残った
他の三編はショート・ショートとサスペンス物とP・モーランの未収録作品でありやはり一番印象に残ったのはP・モーランだった
P・モーランのハチャメチャぶりと奥様の機転が面白く最後の一文には思わず笑ってしまった


No.1 7点 図書館の殺人
青崎有吾
(2016/01/31 17:14登録)
やはり綱渡りなところもあるが論理にこだわる姿勢が好印象そしてクライマックスは衝撃的
ダイイングメッセージの存在・扱い方も独特で面白かった
ただ納得できない点もありそこの伏線をハッキリとさせてくれていたらもっと高評価だった



ネタバレ
犯人はいつ鍵の国星の内容を知ったのかが気になる…自分が伏線を読み落としただけ?

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