home

ミステリの祭典

login
ゴールデン・フリース

作家 ロバート・J・ソウヤー
出版日1992年11月
平均点8.00点
書評数3人

No.3 8点 ことは
(2026/01/04 00:09登録)
たくさん物語を読んでくると、新鮮に感じる作品はなかなか出会えないものだが、これは実に新鮮だった。
恒星間宇宙船内で、船を制御するAIが殺人を犯す。しかも、そのAI自身が語り手という、かなり攻めた設定である。この「圧倒的に犯人が有利な倒叙ミステリ」という状況で、「探偵役がどうやって犯人を指摘していくのか?」という点が強く興味を引く。
さらに、語り手である犯人の“動機”が語られず、それ自体が物語を推進する謎として機能しているのも良い。作中で提示される「放射能」「燃料」「時計」といった疑問が、最後にはきれいに回収される点も見事だ。
終盤にはSF的なセンス・オブ・ワンダーも感じさせてくれ、SF作品としても魅力的だ。
「星を継ぐもの」と同じように版を重ねてもおかしくないSFミステリなのに、絶版とは本当にもったいない。激推しです。

No.2 9点 はっすー
(2016/02/16 13:11登録)
ソウヤーのSFミステリは独創的なのが多い
この作品は倒述ミステリでコンピューターが犯人という設定…興奮する…
何よりも動機が凄い…
SFミステリで一番好きな作品です

No.1 7点 kanamori
(2010/04/20 18:30登録)
倒叙形式のSFミステリで、しかも犯人は人工知能搭載のコンピュータという異色作です。
探査宇宙船の制御を司るコンピュータ「彼」の視点で、女性乗組員の殺害が描かれる。非合理性を排するコンピュータが何故殺人を犯したのか、ミステリとしての趣向は動機の謎に尽きますが、なかなかよく出来ていると思いました。
一般的に倒叙ミステリの読み所は犯人発覚の契機だと思いますが、最新コンピュータが企てた犯罪の暴かれる糸口が、ある古い骨董品装置だったのは皮肉に満ちていました。

3レコード表示中です 書評