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ミステリの祭典

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斎藤警部さんの登録情報
平均点:6.69点 書評数:1449件

プロフィール| 書評

No.69 6点 フレンチ警部の多忙な休暇
F・W・クロフツ
(2015/06/01 14:36登録)
薄味小味なアリバイ物。 アイルランド島、ブリテン島を巡る(たしかフランスも少し)旅情漂う文章が良い。 推理小説として人に薦めるものでもないが、私は好きです。


No.68 8点 疑惑の霧
クリスチアナ・ブランド
(2015/06/01 13:55登録)
確かに最後のX行ですね。。 こりゃびっくり。
そこに至るまでの本文(?)も素敵で、読み飽きません。 絶妙に込み入ったストーリーが気持ちよく翻弄。 フェミニンな叙述トリックが決まりました。


No.67 6点 邪悪の家
アガサ・クリスティー
(2015/06/01 13:53登録)
いかにもアガサ女史の企画意図が透ける様で犯人は見え見えですが、、楽しく読みました。 やっぱり雰囲気が良いのです。 何なんでしょうねこの、事件が連発してるのに明るく爽やかなムードという不思議な空気感は! 邦題は「エンド・ハウスの怪事件」が好き。


No.66 8点 魔球
東野圭吾
(2015/06/01 12:36登録)
題名からして、東野さん最初期らしい(ミステリーとして充実しているが)軽めのお話かな、と思ったらこれが相当重い、暗い、長い謎を抱えた問題作で圧倒されました。悲劇としてもさることながら、何より本格ミステリーとして最高によく出来ていると思います。本作も実は隠れた「社会派と本格の融合」ってやつなのか? ただ'腕を切断'の理由や描写に、ほんの微妙な違和感を感じました。


No.65 7点 鳥人計画
東野圭吾
(2015/06/01 12:20登録)
科学の力をリアリティたっぷりに書かれると、東野さんの匂うような怖さは一線を超えます。
緻密に描写されたり暗示されたりする悪者達(??)の執念も圧倒的。    
しかし、中心にある大ネタ主題をワンアイデア勝負に持ち込まず、ここまで有機的に込み入ったプロットにまで展開させるのは、さすが科学の子です東野さん。


No.64 7点 永遠の0
百田尚樹
(2015/06/01 11:47登録)
かなり熱中して一気に読んだ本ですが、それは主に生還パイロット達の語る戦記のくだり。
歴史の証言部分のリアリティ溢れる熱さと、現代の物語(物語なのか?)パートのぬるさのギャップは、現代パートに戻る瞬間さほど心地よいものではありませんでした。
“記憶の断片が揃うとき、明らかになる真実” と業界さんも煽って来るしミステリー的に感動する驚天動地の結末を期待してしまったのですが、人の命のお話に対して誠に不謹慎ながら、何気にチャンチャンな結末だった感はあります。 『永遠の0』という極めて象徴性の高い題名が付いている割に、「0」は「零戦」の事、そしてそれは永遠です、くらいに簡単に整理出来ておしまいとなってしまい、折角の強い題名が活かし切られていないのでは。
でもとにかく大いに読ませてくれたに事は間違い無いので、そうそう低い採点する事も無いです。


No.63 8点 ケンネル殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2015/06/01 11:05登録)
グリーン家や僧正は勿論カナリヤあたりに比べても小粒感はありますが、出来はすこぶる上等な作品と思います。殺人劇の舞台となる屋敷の如何にも何物か潜んでいそうな薄暗いムードの中で徐々に進行する謎解きが魅力的。 程よく複雑で意外性に富む真相解決を、味わうように読む事が出来ました。


No.62 5点 探偵を捜せ!
パット・マガー
(2015/06/01 09:31登録)
(ややネタバレ?) まさか手の込んだ叙述トリックで「私=探偵」じゃないだろうな? と疑いつつ読んでしまい(苦笑)、ふつうに探偵があぶりだされた結末に安心するやらちょっとがっかりやら。予想外に強いサスペンスと、ちょっと怖い終結部が良かったです。


No.61 9点 マジックミラー
有栖川有栖
(2015/05/29 16:47登録)
あれはもう十と何年前かしら、帯の惹句で手にした初めての有栖川本。
犯人の固い意志が滲み出る強烈なアリバイトリックを新手の双子興味で貫通させた意欲作ぶりに、したたかやられました。作中に「アリバイ講義」を挟んで来たあたり、画期的アリバイ物を歴史に刻むぞとの決意が感じられます。それは成功しているのでは。ちょっと無理筋な道具使いも見られるが。。小説全体に漲る気迫でまず吹き飛ばしている所。

この本に感銘を受けた私は、当然の様に「有栖川」の他作品に手を伸ばすのですが。。 本作が異色と呼ばれる所以がよく分かりました。


No.60 4点 オランダ靴の秘密
エラリイ・クイーン
(2015/05/29 15:44登録)
結構大人になってから読んだシリーズ第三作。う~~ん、申し訳無いがやっぱり萌える所まで行きません。 再読してみるべきか。。


No.59 5点 フランス白粉の秘密
エラリイ・クイーン
(2015/05/29 13:52登録)
少し大人になってから読んでみたシリーズ第二作。これもガツンとは来ませんでした。こちらのサイトで皆様の論評を読みながら自分でも書いてみてようやく分かったんだけど、どうも私は昔も今もロジックだけじゃさっぱり萌えないようですね。国名でも「エジプト」「シャム」みたいな異様な舞台設定にロジックが絡んで絶妙な化学変化を見せてくれたら、えもいわれぬスリルを感じるんですが。。「フランス」は何だか推理が小綺麗なだけで、さっぱりでした。ローマよりは少し良かった。。。 と思ったんだけど、そういや文字通り最後の最後に犯人の名前が明かされる趣向はけっこう萌えたんだよなあ。それだけで2点加点!


No.58 2点 ローマ帽子の秘密
エラリイ・クイーン
(2015/05/29 13:19登録)
中一の時ね、「エジプト十字架」であれほど熱くなったもんだからそれなりに期待してシリーズ第一作(にしてクイーン処女作)に手を伸ばしてみたんですよ、そしたらこれが眠くて眠くて、何度おふとんの中で寝オチしたか分かりません。でもその悶々としたがっかり感さえも今は美しい思い出ですね。。。。 
しかしそれと採点は別。


No.57 4点 パズル崩壊
法月綸太郎
(2015/05/29 12:51登録)
おぞましい隠し場所トリックの巻頭作『重ねて二つ』は、ちょいとグッと来た。
後は憶えていない。。 薄味過ぎたか。

その昔、本の表題に惹かれて初めて手にした法月作品だったと記憶しております。


No.56 7点 一の悲劇
法月綸太郎
(2015/05/29 11:16登録)
誘拐殺人の被害者は人違い!! いくつかの夫婦・親子にわたる複雑な人間関係と過去の経緯が徐々に明かされ、予断を許さぬストーリー展開の末に明かされる真相は。。 

たまたま、やはり誘拐事件を扱った『慟哭』の読了直後に手を出してしまいました。かの作品ほどの文学的薫りは流石に望めず、ごく軽い気持ちで読み始めたのですが。。 どんどんストーリーが分厚くサスペンス一杯になって行き、息の詰まる結末近くになっても真犯人はそうそう尻尾を出さない。さて私がホンボシと睨んでいた人物は。。 違った! けど意外過ぎてひっくり返る程じゃあない。 「こっちじゃなくて、そっちの方か。。」って思いましたけど。 だけど「実際のところ何が起きていたか」が結構複雑。読み応えありました。

ただ、この印象的・象徴的タイトルが最大限活かされているかと言うと。。 


No.55 7点 慟哭
貫井徳郎
(2015/05/28 17:22登録)
とてもとても悲しい物語。
犯人が誰なのかは割と早くに見えましたが、今回ばかりはいつもの様に「お前がやったんだろう!」とサディスティックな気持ちで「追い詰め読み」する気になれませんでしたねえ。。
仕掛けに気付かず最後の最後で大いに驚きたかった気もしますが
すぐ気付いたからこそ心に響く人間ドラマとして読めた側面もあります。


No.54 10点 五つの時計―鮎川哲也短編傑作集〈1〉
鮎川哲也
(2015/05/28 13:05登録)
五つの時計/白い密室/早春に死す/愛に朽ちなん/道化師の檻/薔薇荘殺人事件/二ノ宮心中/悪魔はここに/不完全犯罪/急行出雲 。。。題名を羅列しただけで溜め息が出る珠玉の本格推理アンソロジー。(創元推理文庫)

鮎川さんとは因縁の雑誌「宝石」に掲載された初期短編群を北村薫師匠が編纂(全二巻の第一巻)。 乱歩先生の筆になるRubric(添書き)も泣かせます。
巻末には有栖川有栖氏/北村薫氏/山口雅也氏による鼎談あり。これもまた愉しい。

思いも寄らぬ角度から一撃も二撃も喰らわす心理的アリバイトリックのお話が中心。
どの作品も完璧過ぎて、逆に勇気が沸いて来ます。 地球に生まれて良かった。。


No.53 6点 三毛猫ホームズの推理
赤川次郎
(2015/05/28 12:11登録)
しまそうを彷彿とさせる豪腕(且つちょっと滑稽)な物理トリックにゃ驚かされたものです。トリックそのものもさることながら「三毛猫ホームズ」なんて名前でいかにもアットホームな雰囲気出しといて最後はそう来るかと。こりゃまさか一種の叙述トリックかと。


No.52 4点 待避線の狼
島田一男
(2015/05/27 12:28登録)
彼の作品に登場する「夏のビール」がまた、実に旨そうで参ります。
急行列車のホームを歩く売り子さんから買う「缶ビール」ならぬ「缶入りビール」は当然プルタブ式。 タブがそこらに散らばると殺人の証拠品になりかねないぜ。
売りに来るような乾きモノはせいぜいピーナッツにスルメくらいだったろうけど(本当か?)そのほどよい制約が心地よさそうなんだなあ、島田チャンの描く昭和30年代は。おまけに殺人やら失踪が絡んで来るんだぜ。

でも作品としては、、中篇ともなるとちょっと間延びしてサスペンスの魔法が持たないかな。
やっぱ島田チャンは短編がいいや。 


No.51 8点 社会部記者
島田一男
(2015/05/27 12:20登録)
賞を獲ってブレイクした頃のこちらの短編集。
江戸落語を思わせる会話文・地の文がとても時代がかった粋を感じさせ、それも新聞記者という忙しいサラリーマン男社会ならではのちょっと野暮の混じった粋なのが、実に堪らない。こういう小説を読んでると、忙しくて薄給でも好きな仕事をやってる奴は幸せそうだなあ、と思います。
同じく短編集「自殺の部屋」なんかと較べて推理小説としては薄味だけど、それすらまた魅力。

午前零時の出獄 /遊軍記者 /新聞記者 /風魔船
(双葉文庫)


No.50 6点 ベンスン殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2015/05/27 11:14登録)
(ネタバレ書きます)

定番名作群の後に、いい年になってから読みましたが、何を隠そう面白かったです。この小説は、題名がいきなり妖怪ネタバラシなんですね。。ダブルミーニングと言うか。。私もすぐピンと来ました。題名の仕掛けに気付いてからは「お前が犯人だろう」「お前だろう絶対」と某登場人物を追い詰めるサディスティックな気持ちで愉しく読み進め、数々のペダントリーも折角のお勉強にと律儀に読み拾い、結末は果たして睨んだ通り、あいつが真犯人(ホンボシ)でしたね。。美術評論家さんもお茶目なタイトルを付けたものです。 

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