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ミステリの祭典

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強き蟻

作家 松本清張
出版日1971年01月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 6点 パメル
(2018/01/24 01:07登録)
夫の遺産を狙う女と彼女を取り巻く四人の男が入り乱れる物語。
自分の欲望を満たすためには、手段を選ばない女は男たちを手玉に取り、支配していく過程が読みどころ。欲望の激しさ、哀しさを冷たくリアルに見つめ作者らしいピカレスク小説に仕上がっている。
ただ利用される側が逆襲を図るラストは途中で想像出来てしまう点が残念。

No.1 8点 斎藤警部
(2015/05/27 10:39登録)
資産家の老夫とその死を願う年増妻(まだ若い)を中心に据え、何人もの男と女が暗躍し騙され復讐する、醜い事この上無い打算と愛欲のサスペンス。 意外と爽やかな読中感覚なのは年増妻の愛人である「若旦那」(若くもない)の飄々としたキャラクターが大きいか。 四つ巴、五つ巴の愛欲愛憎絵巻が際限無く膨れ続けるかと思えた所へ不意に投入される新しい登場人物(老夫の自叙伝速記者)の役割は如何。。 手に汗握るシーンも効果的に挿入され、最初から最後まで急転し通しのストーリー展開に翻弄される。
祖父の遺品で読みました。

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