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ミステリの祭典

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TON2さんの登録情報
平均点:5.65点 書評数:330件

プロフィール| 書評

No.30 2点 警視の休暇
デボラ・クロンビー
(2012/11/04 20:53登録)
ロンドン警視庁の敏腕警視ダンカン・キンケイドが主人公。
休暇で滞在しているホテルで殺人事件が起こり、犯人は宿泊者の中に……?という展開です。
犯人探しが、最後にキンケイドの部下が情報を持ってくるという形で解決するのは、読者にアンフェアではないかと思います。
ストーリーの緊張感にも欠け、続編が出ているようですが、あまり読む気はしません。


No.29 5点 魔術はささやく
宮部みゆき
(2012/11/04 20:49登録)
1989年の日本推理サスペンス大賞受賞作。
導入部は伝奇的でしたが、トリックが催眠術ではちょっともの足りません。現代を舞台にしているのに非現実的で、主人公の少年の設定もできすぎていると思います。


No.28 5点 封印
黒川博行
(2012/11/04 20:43登録)
パチンコ業界を舞台にしたハードボイルドです。
ヤクザの恐ろしさ、ボクサーの肉体が凶器であること、警察の裏の暗部が描かれています。


No.27 8点 火車
宮部みゆき
(2012/11/04 20:42登録)
実によくできた社会派ミステリーだと思います。
第一は、自己破産の仕組みやサラ金の取り立ての厳しさといった点の入門書となっています。今のミステリーは、単にトリックの奇抜さだけではなく、何らかの新たな知識が得られるようになっていることも重要なファクターだと思います。
第二は、実際の犯罪の生々しい場面がありません。全てが、休職中の刑事の推理として語られます。最後に犯人が現れることで、その推理が事実と一致していたことが分かります。


No.26 7点 クラインの壷
岡嶋二人
(2012/11/04 20:37登録)
とても面白く一晩で読み終えました。
ヴァーチャルリアリティゲーム「クライン2」で虚構と現実が交錯し、どっとがどっちだか分からなくなります。
現時点ならばこのような疑似体験ゲームは現実にありそうですが、発表当時はSFとして作者の夢を込めたのでしょう。


No.25 7点 写楽殺人事件
高橋克彦
(2012/11/04 20:34登録)
写楽が誰かという問題を、田沼意次から松平定信への政治権力のシフトに伴う版元や浮世絵師の変化に視点を置いて推理しています。写楽=秋田蘭画絵師説。この部分の謎解きには、知的好奇心がくすぐられます。また、ニセ写楽を作ることにより、大きな利益を生むことができる浮世絵の世界も面白いと思いました。
殺人のトリックは、ありきたりで付け足し程度の味わいです。


No.24 3点 レベル7
宮部みゆき
(2012/11/04 20:29登録)
前半の記憶喪失の男女が登場するシーンは緊張感が高く、その謎が解けるにしたがい面白くなってきます。
後半の精神病院の部分は現実離れしていて、差別だというクレームが出そうです。
レベル7というキーワードがたいそう重みがあるように見えましたが、実は何のことはない符牒だったというのには肩すかしをくらったような気分です。


No.23 7点 毒薬の輪舞
泡坂妻夫
(2012/11/04 20:26登録)
(ネタバレ)
精神科の入院病棟が舞台です。毒を入れるトリックはたわいもないが、登場人物が非常に面白いです。
入院患者全員が、仮病だったとは。ユーモアにあふれ、陰惨な感じがしません。しかし、毒薬の説明のくだりはおどろおどろしさがあります。


No.22 4点 写楽百面相
泡坂妻夫
(2012/11/04 20:23登録)
(ネタバレ)
写楽=阿波藩お抱え能役者斉藤十郎兵衛、富本の名は細島右衛門、俳名捨来紅西説。
江戸時代の本屋や芝居の状況が鮮やかです。それにしても、当時の通人はへんてこな名前を持っていたものです。


No.21 6点 切断
黒川博行
(2012/11/04 20:18登録)
指の死後切断のトリックはすぐに分かりました。緊張したストーリーでよくできています。
しかし、チンピラであるはずの犯人が、どうしてこんなにハードボイルド調に犯行を遂行できるのか、説明が足りません。兄妹の近親相姦というだけでは説明できないと思います。


No.20 5点 震える岩−霊験お初捕物控
宮部みゆき
(2012/11/04 20:15登録)
百年前の生霊がよみがえるという、かなりとっぴょうしもないストーリーだが、楽しく読みました。


No.19 7点 大博打
黒川博行
(2012/11/04 20:04登録)
軽快な大阪弁で、天藤真の「大誘拐」のようにユーモラスです。この作者は、よく取材をしていて、読んでいて必ず新しい知識が得られます。


No.18 6点 海の稜線
黒川博行
(2012/11/04 11:15登録)
面白くて一晩で読んだ記憶があります。
ブンと総長の刑事コンビの会話が漫才のようでいきいきしています。
海難事故のことを取り上げていますが、船を新造するには、そのトン数に見合う権利を買わなければならないなど、海運業関係の知識が新鮮でした。


No.17 9点 深夜プラス1
ギャビン・ライアル
(2012/11/04 11:11登録)
男の冒険小説。ハードボイルド。
後半のロールスロイスでの国境越えはイマイチだが、それ以外は「男の美学」に貫かれ面白かった。
亡き内藤陳氏が自らの店の名にしたというのもうなずけます。


No.16 7点 事件
大岡昇平
(2012/11/04 11:06登録)
どのようにして真実が探られていくのか、日本の裁判の仕組みがわかります。


No.15 4点 隠された帝
井沢元彦
(2012/11/04 11:04登録)
天智天皇は弟の大海人皇子(天武天皇)に暗殺された。天武は、天皇家とは直接の血のつながりのない者だったのではないか。
ベッドディテクティブによる歴史推理。


No.14 6点 シャーロック・ホームズの冒険
アーサー・コナン・ドイル
(2012/11/04 10:59登録)
ホームズの第1短編集。有名な「赤髪組合」や「まだらの紐」も入っています。「ボヘミアの醜聞」はホームズが出し抜かれた話です。
ホームズのもとに持ち込まれる問題は、家族間の遺産問題や義理の娘の財産などに関するものが多いです。


No.13 6点 緋色の研究
アーサー・コナン・ドイル
(2012/11/04 10:55登録)
シャーロックホームズの処女作。ホームズとワトソンの出会いから描かれています。悲劇性いっぱいの復讐譚です。アメリカ・ユタのモルモン教徒がずいぶん悪く書かれていて、今の時代なら心配です。推理とともにホームズの性格を楽しみました。


No.12 3点 興奮
ディック・フランシス
(2012/11/04 02:58登録)
評価の高い作品ですが、競馬に興味がないためか、さほどの名作とは感じませんでした。


No.11 9点 そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティー
(2012/11/04 02:56登録)
傑作です。まるで伝奇小説のような恐ろしさを感じました。

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