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ミステリの祭典

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いいちこさんの登録情報
平均点:5.67点 書評数:547件

プロフィール| 書評

No.447 5点 戦争の犬たち
フレデリック・フォーサイス
(2020/12/11 20:28登録)
襲撃を準備するプロセスにおけるペーパーカンパニーの創設、武器・船舶の調達等に関する描写があまりにも冗長で、ジェームズ・マンソン卿の娘とのエピソードも、その必然性が感じられない。
それが結果として筆者の持ち味であるサスペンスを著しく殺いでおり、ラストシーンも強い感慨を残すものではない。
筆力の高さはさすがだが、これまでに読了した「ジャッカルの日」「オデッサ・ファイル」には遠く及ばない


No.446 5点 殺しのコツ、教えます
蒼井上鷹
(2020/12/11 20:27登録)
趣向・作風ともに好感が持てる作品だが、その骨格は至って軽量コンパクトであり、これ以上の評価は難しい


No.445 6点 王とサーカス
米澤穂信
(2020/11/17 17:51登録)
ジャーナリズムのあり様に対する問題認識には賛同できるが、それとミステリとしてよくできているかどうかは別の話。
非常に世評の高い作品であるが、1個のミステリとして評価すると、この程度


No.444 2点 新・寝台特急殺人事件
西村京太郎
(2020/11/17 17:44登録)
E-BANKERさんの書評のとおり。
ミステリとは言えないし、サスペンスと解しても最低ランクの評価にならざるを得ない


No.443 7点 カササギ殺人事件
アンソニー・ホロヴィッツ
(2020/11/05 08:49登録)
高い構想力を感じる意欲的な作品であり、一定のサプライズを演出できているものの、ご都合主義と推理プロセスにおける論理性の欠如が目に付く。
7点の下位


No.442 4点 あいにくの雨で
麻耶雄嵩
(2020/10/20 19:20登録)
そもそも本作を執筆した趣旨・意図が不明。
ミステリとしての本質・骨格を考えれば、高い評価を献上することはできない


No.441 5点 片眼の猿
道尾秀介
(2020/10/20 19:18登録)
社会正義の王道を往くテーマ設定だが、裏を返せばそれだけの作品。
ミステリとしても、ミスリードとしても、物足りなさが強く残り、5点の最下層


No.440 6点 屍人荘の殺人
今村昌弘
(2020/10/20 19:17登録)
意欲は買うし、特殊過ぎる舞台設定は目を瞑ってもいいのだが、犯行のフィージビリティが低すぎる点を大きく減点して、この評価


No.439 4点 探偵が早すぎる
井上真偽
(2020/05/06 17:14登録)
本作の立ち位置は理解しているが、これは私が著者に期待している方向性ではない。
着想のオリジナリティこそ買うものの、それだけの作品。
推理プロセスに論理性が皆無というつもりはないが、過去の作品で見せた著者のポテンシャルを考えれば、本格ミステリとして評価すべき点は何もない。
全体として2時間テレビドラマの平均水準を超える点がないと批判的に評価したい


No.438 7点 オデッサ・ファイル
フレデリック・フォーサイス
(2020/03/17 17:52登録)
緻密な取材に基づく壮大なプロット、巧みな叙述、清々しい読了感を残すラスト等、すべてが一級品と言える大作。
主人公に課せられた任務の重要性を考えると、その行動に軽率さが散見される点は減点であり、また全体として処女作「ジャッカルの日」には及ばないものの、一読の価値のある佳作


No.437 7点 災厄の町
エラリイ・クイーン
(2020/02/09 16:49登録)
真相判明時におけるプロットの反転の鮮やかさは高く評価する。
評価するのだが、3通の手紙の存在とか、妻の訪問と滞在とか、とにかくご都合主義的な舞台設定が鼻に付くのは如何ともしがたい。
作品全体に中弛みの印象が強く、これだけのボリュームが必要であったかどうかも疑問。
世評の高い作品だが、これ以上の評価は難しい


No.436 5点 皇帝と拳銃と
倉知淳
(2020/01/25 18:15登録)
2人の探偵の人物造形は奇をてらっているものの、魅力に乏しく、奏功しているとは言い難い。
各短編のロジック・トリックは堅実である反面、全体にインパクトが小さく、サプライズを演出できていない。
最終話の真相は、作品中盤で察することができるレベルであり、完全に想定の範囲内。
全体として悪い作品ではないものの、一読の価値がある水準には達しておらず、5点の下位


No.435 6点 スウェーデン館の謎
有栖川有栖
(2020/01/21 17:38登録)
足跡のトリックは、フィージビリティにこそ難があるものの、シンプルで鮮やかな斬れ味を評価。
折れた煙突の謎は、あまりにもシンプルで身も蓋もない真相だが、だからこそリアリティは強い。
真犯人は、本作のプロット・人物造形から、まるで意外性がなく、サプライズの点で強く物足りなさが残る。
以上、作者らしさが発揮された硬質な作風で、突出した美点はないものの、水準以上に達していると評価


No.434 6点 ガール
奥田英朗
(2019/12/28 16:07登録)
「マドンナ」と主題・作風が非常に類似した作品。
人間観察眼の確かさは相変わらず素晴らしいのだが、人物造形と各短編の結末が類型的すぎて、同作より共感性の点で強く見劣りを感じ、この評価


No.433 4点 デパートへ行こう!
真保裕一
(2019/12/15 10:49登録)
作品の立ち位置は理解しているが、「登場人物が多すぎて整理されていない」「緊迫感がまるでない」「フィージビリティに無理がありすぎる」等、あまりにも減点材料が多く、この評価


No.432 5点 スタイルズ荘の怪事件
アガサ・クリスティー
(2019/12/01 17:53登録)
「とにかく犯人を捻ってやろう」と無理をしすぎていて、多すぎるガジェット、細かすぎる手がかり、明快さに欠けるプロット等、その副作用が強く目に付く。
その結果、誰が犯人と言われても納得せざるを得ないような、著者によるお手盛り感満載の作品になっている。
それでいて真犯人を決定づける証拠が無粋で面白味がない。
捜査プロセスにおける論理性の高さ等から5点の最上位と、水準には達しているものの、著者の作品としては凡庸であり、その後のすばらしい成長を逆説的に印象付ける作品


No.431 3点 完全なる首長竜の日
乾緑郎
(2019/11/03 20:08登録)
「SCインタフェース」を体験したことにより、それを使用していない時にも「憑依」、つまり意図せざる「センシング」が発生するという設定は、さすがに許容できない、あり得ない。
つまるところ、一人称の叙述で進行する本作の内容がまるごと信頼できないということではないか。
こんな設定なら、いかようにでも着地できるのは当然だろう。
荘子の「胡蝶の夢」、サリンジャーの作品から着想を借りてみたが、著者自身が考案した「SCインタフェース」のご都合主義が構成を破綻させた。
着想は似ているが、傑作「クラインの壺」の足元にも及ばない作品


No.430 4点 天に昇った男
島田荘司
(2019/11/03 20:05登録)
1個の物語を構成し、読ませる筆力はあるものの、ラストシーンには愕然とした。
変化球でゴマカシてはいるものの、その本質は夢オチそのものではないか。
読後に本作の全体像を俯瞰すれば、結局ファンタジーの枠組みを借りた死刑廃止論文でしかなく、この評価が妥当と思料


No.429 5点 聖女の毒杯
井上真偽
(2019/10/19 11:39登録)
前作より「多重解決」における仮説の数を増やそうとしたことによる副作用が強すぎる。
犯行の機会が限定されにくい毒殺を採用した結果、奇蹟の証明と言えるような、前作ほどの強烈な不可能状況ではなくなってしまった。
常識的には考えられない証拠隠滅が平然と行なわれている点は非常にいただけない。
多くの仮説を成立させるために、大量の伏線を配さなければならず、作品として不自然さが否めない。
以上、構想時点での大きな失敗が強く印象に残る作品


No.428 6点 さよならドビュッシー
中山七里
(2019/10/19 11:38登録)
まず、青春小説としては叙述の拙劣ぶりが目に余る。
ピアノのパフォーマンスの凄さを伝えようと力が入っているのだが、陳腐な言葉が上滑りし躍るばかりで、読んでいて興が醒めること、甚だしい。
一方、ミステリとしては既視感、フィージビリティの低さ、ご都合主義等を指摘されているものの、一定のサプライズを演出できたと評価してよいのではないか。
毀誉褒貶の激しい作品だろうが、力作感を好意的に評価して6点の下位

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