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ミステリの祭典

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蟷螂の斧さんの登録情報
平均点:6.10点 書評数:1696件

プロフィール| 書評

No.116 4点 女王様と私
歌野晶午
(2012/01/15 10:36登録)
叙述のオンパレードといった感じで楽しめました。但し、ラストは好みでないのでこの評価としました。しかし、まあ、この著者はいろんなパターン(作風)をよく提供してくれますね。


No.115 7点 戻り川心中
連城三紀彦
(2012/01/13 16:24登録)
大正ロマンにどっぷりつからせてもらい、師匠の妻・琴江の登場あたりで物語が終わっても、十分満足できる小説と感じました。ところが、急に現実に引き戻されてしまい、真相が明らかになります。なんともにくい演出です。


No.114 5点 月光ゲーム
有栖川有栖
(2012/01/13 16:22登録)
ダイイングメッセージの「Y」は、副題(Yの悲劇’88)としているにも拘わらず、今一つ納得性に欠けるものでした。火山噴火の緊迫感がなく、ミステリーとしても同様な感じを受けました。


No.113 2点 Xゲーム
山田悠介
(2012/01/13 16:21登録)
帯に映画化の文字と、復讐劇に引かれて購入。物語は小学生時代のいじめが大人になってからの復讐劇に発展するというものですが、会話を中心に坦々と進み、恐怖感はありません。一言でいえば深みのない文章ということですか。ラストのどんでん返しをねらった?叙述形式はあるもののほとんど効果はありませんでした。


No.112 4点 行きずりの街
志水辰夫
(2012/01/13 16:19登録)
1991「このミステリーがすごい!」第1位。ミステリーというより、ハードボイルド系恋愛小説でした。ハードボイルド系はどうしても「謎」が少なく、肌に合いませんでした。


No.111 4点 片眼の猿
道尾秀介
(2012/01/10 21:29登録)
作者の作品は「向日葵の咲かない夏」に続き2冊目となりますが、肌が合いませんでした。作者談にある「自分が描きたいのは、”人間”であって、ミステリという形式はそのために選び取られているに過ぎない」とのとおり、ミステリーとしては?マークがつきます。だからと言って”人間”が描かれているのかについても?でした。


No.110 4点 幸福な朝食
乃南アサ
(2012/01/10 21:28登録)
第一回日本推理サスペンス大賞の優秀作となったデビュー作。1996「凍える牙」で直木賞を受賞した時のコメント~「自分では、ミステリーを書いているという意識はない。私は『人間』を書いていきたい」~とのとおり、本作もミステリー度は低く、独身女性の孤独、狂気を描いたものでした。ミステリー度よりこの評価となりました。


No.109 4点
乃南アサ
(2012/01/10 21:27登録)
偏見かもしれませんが、「人間を描きたい」と言っている作者の作品は、ミステリーとしても小説としてもあまり面白くありません。他の何人かの作者も同様な感じで、心をうたれる作品には、まだ出会っていません。本作は兄妹愛を描こうとしているのですが・・・


No.108 7点 殉教カテリナ車輪
飛鳥部勝則
(2012/01/08 13:32登録)
絵画の謎と、二重密室殺人が組み合わさって、面白く読めました。プロローグ「私は豪徳二を殺した。理由はない。私は佐野美香を殺してしまった。理由はない。」は謎めいて気に入っています。画家の「手記」の仕掛け、伏線も面白いと思いました。


No.107 5点 重力ピエロ
伊坂幸太郎
(2012/01/08 13:29登録)
ミステリー度は低く、家族物語として読んだ方がよいと思いました。それは、事件の真相を知ったと思われる、血の繋がりのない父親が、息子に「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」というあたりに集約出来そうです。


No.106 3点 ラッシュライフ
伊坂幸太郎
(2012/01/08 13:29登録)
ミステリー度はほとんどなく、結局何の小説なのだろう?作者の意図(ラッシュライフ=豊潤な人生)がよく解りませんでした。


No.105 8点 影の車
松本清張
(2012/01/06 16:14登録)
邦画ミステリー(マイベスト2位)の「影の車」<1970加藤剛氏、岩下志麻さん主演>は、本作品の中の「潜在光景」(1961)が映画化されたものです。子供(6歳)の悪意が見事に描かれています。短編なので重厚さの点で若干物足りなさはあります。本作の前に発表された「天城越え(1959)<「黒い画集」に収録>も名作ですが、主人公の少年は16歳でしたので、私的には本作の方が強烈な印象があり、好みです。


No.104 5点 殺人方程式
綾辻行人
(2012/01/05 08:53登録)
解説にあるとおり、同年発表の「誰彼」(法月綸太郎氏)との比較が面白いと思います。題材が「新興宗教」「教祖の殺害」「首なし死体」「エレベータ」「双子」など共通事項が多いことです。本作の物理トリックは、それほどの驚きはありませんでしたし、犯人の意外性も同様でした。


No.103 5点 奪取
真保裕一
(2012/01/05 08:51登録)
自分のミステリー概念の範疇外の作品として、面白く、印象に残っているものに「白昼の死角」や「大誘拐」があります。本作も同様の位置づけとなり、このサイトでの評価は5となりました。ラストは「スパイ大作戦」を彷彿させるシーンもあり楽しめました。
(追伸~この当時は、謎がないものはミステリーとは思っていなかった。本サイトでジャンル別が導入され、少しは考えが変わってきましたが・・・。)


No.102 6点 シャーロック・ホームズの事件簿
アーサー・コナン・ドイル
(2012/01/04 16:16登録)
(ネタばれ)収録中の「ソア橋事件」(1922)が後の名作「そして誰もいなくなった」(1939)「本陣殺人事件」(1946)に応用されている点でオリジナリティが高く、敬意を表したいと思います。短編なのであっさりしていて残念ですが、トリックの発想(機械的なものでなく真相)はマイベスト1です。

(2015.5.17編集)トリックの元ネタや先駆的作品を調べていたところ、ヨーロッパにおける”犯罪学”の創始者ハンス・グロスによる「予審判事便覧」より、実際にあった事件を参照している旨判明。よってオリジナリティについては取り消しし、再評価しました。(9点→6点に変更)


No.101 4点 探偵映画
我孫子武丸
(2012/01/04 16:14登録)
作中のスタッフは監督に騙されたわけですが、読者はいったいどうなんだろう?よく解りません。


No.100 8点 本陣殺人事件
横溝正史
(2011/12/30 23:43登録)
100冊目の書評は邦画ミステリーで印象に残っているうちの一つである本作<(1975)田村高広さん主演>としました。密室ではなく、メイントリックの発想がよいと思っていたのですが、「○○橋事件」を参考としているとのことで、少し残念な気持ちがあります。

2019.11追加
著者の上位5作品を読み終えマイランキングをしてみました。本書がNO.1なのですが、採点は8点となっています。この当時、オリジナリティにかなりこだわっており、当評価となったものです。つまり、どこかで「○○橋事件」を参考にしているということを読んでマイナスしたものです。現在であれば、この程度のことは問題にならないのですが・・・。ということで実質は9点。


No.99 6点 生首に聞いてみろ
法月綸太郎
(2011/12/30 23:41登録)
洗練されたストーリーであると思いますが、ヒロインの扱いに物足りなさがあると感じました。


No.98 7点 慟哭
貫井徳郎
(2011/12/30 23:40登録)
騙されたいと思いながら読むので、途中でオヤッと感じても流します。従ってラストは驚きがありました。題名もラスト一行に込められており秀作だと思います。


No.97 6点 弥勒の掌
我孫子武丸
(2011/12/30 23:39登録)
ベテランの刑事(強者)と高校教師(弱者)の対比は面白い。関係ないと思われる二人がやがて一つに結びついてゆく。ラストは悪徳刑事らしさがでていて好みです。

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