| まさむねさんの登録情報 | |
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| 平均点:5.89点 | 書評数:1306件 |
| No.406 | 5点 | 虚空の逆マトリクス 森博嗣 |
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(2013/08/10 12:14登録) バラエティーに富んだ短編集と言えなくはないのですが,出来栄えは相当にマチマチだなぁ…という印象。不発っぽい作品も正直ありましたね。 とはいえ,「ゲームの国」の回文ネタはなかなか楽しかった。それとファン限定でしょうが,S&Mシリーズの短編が挿入されていることにも,多少のお得感が。(どちらもミステリ的には軽いのですがね…) |
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| No.405 | 7点 | カマラとアマラの丘 初野晴 |
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(2013/08/05 20:42登録) 廃墟となった遊園地にある動物達の秘密の墓園。愛する動物をここに埋葬するには,墓守の青年・森野と月の深夜に交渉し,自分の最も大切なものを差し出す必要がある…という,何とも幻想的な設定のお話です。 でもご安心(?)ください。幻想小説的側面とミステリ的側面が,非常に効果的に融合しております。 個人的には,幻想小説は好まない,というか苦手なのですが,この作品に限ってはむしろ「幻想的な側面があってこそ」という気にさせられました。 メッセージ性もあって,考えさせられる内容でもあります。 作者といえば,ハルチカシリーズなど「日常の謎系学園モノ」という印象が強かったのですが,こっちの分野もなかなかイケています。 |
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| No.404 | 5点 | わたしたちが少女と呼ばれていた頃 石持浅海 |
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(2013/08/02 23:23登録) 碓氷優佳シリーズ第4弾。 長編の前三作とは異なり連作短編形式。しかも,彼女の女子高時代を扱っているので前三作とは趣が違うなぁ~と思っていたら,最終的にはやっぱり碓氷優佳は碓氷優佳。どうしても彼女は好きになれない…。 日常の謎系学園ミステリとしては,可もなく不可もなくといったところかな。 |
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| No.403 | 7点 | 日曜の夜は出たくない 倉知淳 |
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(2013/07/28 12:53登録) 猫丸先輩のデビュー連作短編集。 いやぁ,最後の最後まで楽しめましたね。 さらに特筆すべきは,決して「最後」に頼ることなく,バラエティに富んだ7短編それぞれが単独で十分に面白いこと。(特に「海に棲む河童」と「163人の目撃者」が良かったかな。) お買い得…というか「お読み得」な作品と言えましょう。 |
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| No.402 | 5点 | 探偵伯爵と僕 森博嗣 |
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(2013/07/28 12:41登録) ミステリーランド作品。このシリーズは個人的にいつも評価に迷うのです。(でもソコがまた好きだったりもする。) 解決までのストーリーは,大人としてはちょっと平板な感じもするのですが,子どもとしては一定楽しめるのかなぁ…という気もします。 一方で,ラストの伯爵からの手紙はどうなんだろう。「!」となる子どもも確かにいそうだし,まぁ,良しとすべきなのかな。(個人的には,「へぇー」位だったですが…。子ども向けと捉えるとなぁ…。) |
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| No.401 | 6点 | 猫柳十一弦の失敗 北山猛邦 |
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(2013/07/28 12:20登録) 猫柳十一弦シリーズ第2弾。 個人的には前作の記憶が多少あやふやになっているのですが,前作以上に(良くも悪くも)サクサク読めちゃった気がするなぁ。 言い伝えの残る山村…4姉妹…等々,いかにもな設定を講じながらの,軽快な内容&展開。この点の評価は分かれそうですが,作者らしいトリックも挟みこまれていたし,個人的には悪い印象ではなかったですね。 ちなみに,クンクンと教授の関係ってこんな感じなのでしたっけ? |
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| No.400 | 7点 | しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 泡坂妻夫 |
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(2013/07/15 21:17登録) ストーリー自体は何とも平凡で,特筆すべき点はないですね。 でも,アノ仕掛けには驚かされました。読み終えるまで全く気付かなかったことにも驚き。 作者の遊び心というか努力というか…に敬意を表して加点します。 |
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| No.399 | 4点 | 完全なる首長竜の日 乾緑郎 |
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(2013/07/09 22:36登録) 現実か否か混然とした進行に頭がクラクラ。余韻もあるし,印象には残りそうです。これも確かな文章力があってこそで,その点は評価いたします。 一方で,「なんでもできちゃう」設定や,混然としつつもある意味淡々とした進行ぶりから,終盤の肝は比較的想像しやすかったかも。 個人的にあまり好まない作風であったこともあり,作者の力量は一定認めつつも,この点数とします。 |
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| No.398 | 5点 | 密閉教室 法月綸太郎 |
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(2013/07/06 21:37登録) 確かに,作者のその後の活躍を予感させる内容ではあります。終盤の連続反転も嫌いではないし,志の高さも感じます。 しかし,登場人物の描写を含めて何とも青臭い。角が立っているというか…。 良くも悪くも,若さに満ちた作品って感じかな。 |
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| No.397 | 5点 | 黒笑小説 東野圭吾 |
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(2013/07/03 22:14登録) 「~笑小説」シリーズの第3弾。 東野作品は長編も勿論良作揃いなのだけれども,作者の性格が如実に表れている(と,個人的には思っている)このシリーズも結構オススメ。何より,作者が楽しんで書いているなぁ…という印象を受けます。 この短編集の中では,ミステリ作家の哀愁(?)を綴った冒頭の4編が楽しい。他の短編は,気軽に読める点では良いのですが,私の好きな「バカバカしさ」という点ではシリーズ前2作の方に軍配。 |
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| No.396 | 5点 | 数奇にして模型 森博嗣 |
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(2013/06/30 21:27登録) 謎の提示(導入部)は結構好みのタイプで,期待が高まったのですが…。結果的にはそうでもなかったなぁ…という印象。 もっとも,中だるみ感を抱かずに読み進められたし,登場キャラの個性もあって,シリーズファンとしては,まぁ楽しめたと言えるのかな。 ちなみに,本作の個人的イチオシキャラは,国枝サン。(曾我医師も捨て難いか) |
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| No.395 | 5点 | ぐるぐる猿と歌う鳥 加納朋子 |
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(2013/06/23 21:40登録) 正統派のミステリーランド作品と言えましょう。 かなり非現実的な設定もあって,おじさん的にはピンとこないところも正直あったのだけれども,ミステリーランド的には野暮なのかな。ミステリとしての面白さは伝えられているし,個人的に懐かしい気分になれたので,まぁ良かったのかな。 |
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| No.394 | 6点 | 名探偵 木更津悠也 麻耶雄嵩 |
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(2013/06/22 14:27登録) オーソドックスな本格短編集。 ちょっと読みづらい面もありましたが,内容はどの短編も水準以上。 ちなみにワトソン役の香月については,ワトソン像の新類型としては面白い設定だと思うのですが,香月のキャラ自体はあまり好きになれなかったな。 |
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| No.393 | 7点 | 金雀枝荘の殺人 今邑彩 |
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(2013/06/09 21:38登録) 密室あり,見立てありの屋敷モノ…という,何とも豪勢な演出。「ネバーエンディングストーリー」というのは言い過ぎかなと思いますが,序章(終章?)の構成は好きです。序章としては一定の期待を抱かせ,終章としては十分な余韻を残してますね。時間軸が行ったり来たりしますが,決して混乱させることなく,非常に効果的に作用しています。サスペンス的要素も相まって,ほぼ一気読みでした。 作者の代表作の一つと言えましょう。 最後に,57歳という若さでお亡くなりになられたことが本当に惜しい。骨太の本格を書かれる女流作者としては,頭数個分抜きん出ているなぁ…,と常に感じておりました。 今後,改めて作品を読ませていただきたいと思います。合掌。 |
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| No.392 | 5点 | 残り全部バケーション 伊坂幸太郎 |
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(2013/06/07 22:37登録) 作者お得意の“いい人系アウトロー”達が活躍する連作短編。 登場人物がなかなか魅力的ですし,リーダビリティも高いのですが,あまり記憶には留まりそうにないなぁ…。もう一味欲しかった気がします。ちょっと先が読めてしまう面もありましたしねぇ。 とはいえ,サクサクした読書にはピッタリで,楽しめるとは思います。 |
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| No.391 | 7点 | 今はもうない 森博嗣 |
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(2013/06/02 21:35登録) 率直に言って,楽しめました。でも評価はなかなか難しいなぁ。 まず,W密室については,謎の提示や仮説の検証過程など,期待が相当に高まった割りに,真実が何とも微妙。決してアンフェアではないのですが…モヤモヤしますね。 一方,メイントリック(?)については,完全にしてやられました。一人称部分など匂いがプンプンで,様々想定しながら読んでいたのですが…,そう来ましたか。十分に練られているし,巧いです。 ただし,シリーズファンではない方,極端に言えば,この作品が初のS&Mシリーズであった方にとってはどうなのだろう?ファンであることを前提とした技巧っていう感じも受けましたね。 確かに,シリーズの中では,こういったタイプの作品も時に必要だと思いますし,ハマることも多いと思うのですが,えてして「シリーズ・ナンバーワン」とはならないものですよね。 |
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| No.390 | 7点 | 銀座幽霊 大阪圭吉 |
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(2013/05/31 23:38登録) 創元推理文庫として復刊された2冊(本書と「とむらい機関車」)を比較すれば,正直後者の方が粒揃いとの印象は否めません。 とは言え,本書にも多種多彩な作品が並んでいます。その中で最も印象に残ったのは「大百貨注文者」。暗号云々はともかくとして,ユーモアが効いています。ラストの洒落っ気も好み。 他の作品も,多少差はあるものの,引き締まった本格短編として楽しめます。 しかし,若くして戦地に散ってしまわれたことが,本当に惜しい。もし戦争で無事であったならば,その後どのような活躍をなさったのであろうか…。 |
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| No.389 | 7点 | 扉守 潮ノ道の旅人 光原百合 |
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(2013/05/29 22:46登録) 瀬戸内沿岸の街「瀬ノ道」を巡るファンタジー連作短編集。作者自身があとがきで述べていますが,モデルは作者の故郷「尾道」だそうです。ちょっと不思議で,十分に余韻を残してくれる作品が揃っています。 私事になりますが,8年ほど前に観光で尾道を訪れたことがあります。一日かけて街中を歩き回りまして,海・山・坂道・寺社の雰囲気が素晴らしく,極めて良い印象を抱きました。この作品を読み,また訪問したくなりましたね。 |
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| No.388 | 6点 | ガソリン生活 伊坂幸太郎 |
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(2013/05/22 20:10登録) 語り手が自動車(緑のデミオ)という,いかにも伊坂サンっぽい作品。自動車同士(正確には車輪が付いている車両同士というべきか…)はお互いに会話ができ,人間の会話も理解することができるのですが,人間側は自動車たちの会話を認知できないという設定。これも伊坂サンらしい。 ユーモアを含めて非常に読みやすく,登場人物のキャラクターも面白く,一定の謎とスリルもあり,爽快感とほっこり感も味わえますので,万人受けする作品と言えましょう。個人的には,更なるハッピーエンドを想定していたのだけれど…それでは「いかにも」過ぎてダメなのかな? |
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| No.387 | 5点 | 私の嫌いな探偵 東川篤哉 |
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(2013/05/16 21:59登録) 烏賊川市シリーズの短編集第2弾。いつもどおり本格としての体裁は堅持しているのですが,内容としては相当に軽めで小粒。正直,全体の出来栄えとしては,第1弾短編集「はやく名探偵になりたい」の方に軍配。 とは言え,個人的にギャグ要素は嫌いではないし(合わない方にはとことん合わないと思いますが・・・),気軽にサクサク読みたい気分の場合には良いかも。 それと,ある短編に登場する,「ゆるキャラ探偵(しかも烏賊がモチーフ!)」が結構ツボにはまりました。次作以降でも是非とも活用いただきたいなぁ…と,どなたか作者又は関係者の方に伝えてください(笑)。 ちなみに,助手の流平クンの出番は少なめ。代わりに(?)朱美サンの出番が増大しています。 |
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