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ミステリの祭典

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江守森江さんの登録情報
平均点:5.00点 書評数:1256件

プロフィール| 書評

No.336 7点 肖像画(ポートレイト)
依井貴裕
(2009/06/08 14:30登録)
読者挑戦物として問題編の手掛かりや伏線を論理的に組み立てれば自ずと解答にたどり着く。
ネタバレ
挑戦状挿入のタイミングと警察の捜査能力がミスリードになっているがパズラーと割り切って読めばアンフェアではない。
見立て殺人の目的やタイトルの意味など良くできている。


No.335 6点 競作 五十円玉二十枚の謎
アンソロジー(出版社編)
(2009/06/05 21:39登録)
この企画の問題編は日常の謎系なのに解答編のプロ作家はガチ本格作家達・・・、その割に無難にこなしている。
当時の創元社系本格作家の楽屋落ち話が楽しい。
一方応募作は佐々木(倉知)の猫丸先輩デビュー作にこの先の開花が伺える程度でパッとしない。
ある意味作家のレベルを知る参考にもなる作品集。


No.334 6点 猫の舌に釘をうて
都筑道夫
(2009/06/05 15:59登録)
ここの書評と「本格ミステリ・フラッシュバック」を見て図書館で借りた。
単独収録の初出版が書庫保存されていたので、先に書かれている「本」の仕掛けも楽しめた。
ネタバレ
(読む前に本をパラパラしては駄目)
読者挑戦も仕掛けに組み込み、一冊の本として読者に楽しんでもらう趣向なのだろうが、ロジカルな推理を期待すると肩すかしをくらう。


No.333 7点 オチケン、ピンチ!!
大倉崇裕
(2009/06/04 13:49登録)
落研シリーズの二作目で、今回は連作中編が二作品
読み出した感じはドタバタ物だがミステリの骨格はしっかりしている。
前作から引き継いだ謎を解明する「三枚の始末書」はヤングアダルトレーベルでの出版が惜しいデキにある。
作者の別の落語シリーズとの接点が濃くなり先が楽しみになった。
次がありそうな終わり方なので期待して待つ。


No.332 4点 殺しはエレキテル 曇斎先生事件帳
芦辺拓
(2009/06/03 10:25登録)
懐が深く、色々な試みに挑戦している作者だが当たり外れは当然ある。
この手のユルい作品では作者の本領は発揮されないと思う。
どうでもいい蘊蓄だけが蓄積する。


No.331 4点 月蝕姫のキス
芦辺拓
(2009/06/03 10:16登録)
ヤングアダルト向けを意識し過ぎた感あり。
本格部分はあっさりで活劇部分も・・・
シリーズ化を意識したキャラ設定で、初回なので自己紹介しました的作品。


No.330 6点 長い長い眠り
結城昌治
(2009/06/02 23:02登録)
郷原部長刑事3部作の2作目。
ネタバレ
今回も郷原部長は道化で容疑者の中に犯人も探偵もいるパターン。
きっちりフーダニットしてるが解決編はあっさり。


No.329 5点 仲のいい死体
結城昌治
(2009/06/02 22:57登録)
郷原部長刑事3部作の3作目。
犯人当てになっているが解決編はあっさりしている。
今回は最後だからか主役の郷原部長が犯人を指摘する。
当時の田舎の雰囲気がよくでている。


No.328 4点 魚たちと眠れ
結城昌治
(2009/06/02 22:49登録)
豪華?客船ツアー内で起こる殺人事件を巡るミステリ。
書かれた当時の船旅はクローズドサークルだった。
本格犯人当てだが残り数ページの解決編は非常に物足りない。


No.327 7点 猫丸先輩の空論 超絶仮想事件簿
倉知淳
(2009/06/02 22:33登録)
当時、各タイトルの元作品で読んでたのが「ななつのこ」だけだった自分がショックだった。
この短編集以降に新作本が出ていないあたりが倉知の倉知らしさだが、ファンにはもどかしい。
猫丸先輩と龍之介君の共演なんて読んでみたいのだが・・・


No.326 7点 猫丸先輩の推測
倉知淳
(2009/06/02 22:21登録)
猫丸先輩の猫っぽい可愛さ(イラストも)と憎めなさは日常の謎に実にマッチしている。
実際の宴会やイベントにバイトで猫丸先輩を雇ってみたいと思わせる。
推理面のユルさもお約束。


No.325 6点 占い師はお昼寝中
倉知淳
(2009/06/02 22:07登録)
猫丸先輩シリーズ以上にゆる〜い感じ。
日常の謎を煙に巻くような推理で楽しく読ませる。
作者の本領が発揮されている。


No.324 6点 名探偵の掟
東野圭吾
(2009/06/02 17:01登録)
ドラマを見て再読してみた。
この作品では皮肉られているが、暗黙の了解(掟)あっての本格ミステリだと思う。
そして、いくら皮肉られても掟に忠実な本格ミステリが好きだと実感した。
文庫解説に、本格に対する「踏み絵」だと書かれているが、自分の読者としての立ち位置を改めて考えさせられる。
そんなこと一切考えずにパロディだと思って読んでも楽しめる。


No.323 4点 温かな手
石持浅海
(2009/06/02 10:42登録)
動機面のテーマと論理的に推理する過程の二本柱が作者の持ち味で、この連作短編集では持ち味が削がれた感は否めない。
読みやすさだけは何時も感心。


No.322 4点 セリヌンティウスの舟
石持浅海
(2009/06/02 10:34登録)
論理的な推理過程を楽しんでもらいながら、動機面で読者に問題を投げかけてくる作者なので・・・
動機面の問題が読者の肌に合わない場合は推理面の楽しさを奪い、嫌な読後感になってしまうのが作者の欠点だと思う。
そして、この作品は肌に合わなかった。


No.321 6点 水の迷宮
石持浅海
(2009/06/02 10:27登録)
この作者は、犯人を論理的に推理する過程を楽しんで貰うのがミステリだと考えているのだろう。
読者も犯人当てに挑むよりも推理過程を楽しみながら一気に読み切りたい。
(結末が暗くならず)読みやすさも手伝って楽しい読書を満喫した。


No.320 3点 六とん3
蘇部健一
(2009/06/02 10:02登録)
前作と並んで図書館にあった。
毒食らわば皿までのつもりで読んでみた。
中途半端な立ち位置で支持層が更に減ったと思う。


No.319 3点 六とん2
蘇部健一
(2009/06/02 09:55登録)
前作を読んでいたので図書館で見つけて読んでみた(流石に買う気は無かった)
変にまとまってしまい残念。
一部支持層の期待は裏切られた。


No.318 7点 探偵小説のためのヴァリエイション「土剋水」
古野まほろ
(2009/06/01 17:54登録)
シリーズ二作目にして世界観が際立ってきた。
文章も随分読みやすくなり伏線も汲み取りやすくなった。
読者挑戦物だが、論理的なフーダニットにだけ挑戦してほしい。
そうすれば、犯人指摘までの解決編は非常に楽しめる。
一方、ハウダニットの解決編はさほど満足感を得られないのが惜しい。


No.317 5点 人魚とミノタウロス
氷川透
(2009/06/01 17:38登録)
デビュー作から徐々に作品レベルが下がってしまった。
トリックよりも論理的解決に重点を置いた作品を続けざまに発表するのは無理だったのかもしれない。
発表順に読めば作者が行き詰まっているのがわかる。

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