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ミステリの祭典

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競作 五十円玉二十枚の謎
若竹七海ほか

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日1993年01月
平均点5.36点
書評数11人

No.11 5点 zuso
(2021/05/28 23:17登録)
実際にあった不思議な出来事について、推理小説家たちが謎解きにかかる。飲み会で盛り上がるネタではあるが、それを本にしてしまう試みが面白い。

No.10 3点 ねここねこ男爵
(2017/11/09 17:47登録)
日常の謎としておそらく日本一有名であろう表題のアンソロジー。
謎の答えが知りたくて読むと肩透かしを食らう。

謎に真正面から取り組んだもの、謎はあくまで踏み台で実質別の話がメインになっているもの、身内のウケのみを狙ったものなど足並みがそろっておらず、クオリティもバラバラ。なので評価点は低めです。

作家さんは完全な創作料理は得意でも、グルメ漫画の料理対決のようにテーマという名の縛りを与えられると戸惑ってしまうんだなぁと感じられる。
あと、やがてプロになる人はやはり最初から化け物だ。

No.9 5点 ボンボン
(2017/02/23 21:38登録)
若竹七海氏が実体験した事実であって、真相は永遠に失われてしまっている日常の謎に対して、プロ・アマ13人が競作で回答編をひねり出すという、前代未聞のアンソロジー。
皆さんも名前を挙げている、のちの倉知淳氏の猫丸先輩と有栖川氏の学生アリスがやはり読み心地がいい。
しかし全般に一般公募作のほうが、50円玉の謎そのものに対して真向挑戦し、それなりに頑張った答えを出せているようだ。プロの作家は、さすがに技巧に優れているけれど、膨らませた周辺の話題のほうがグイグイ幅を取り、肝心の50円玉が脇に寄せられがち。いや、メインテーマをそっと配置するところがプロの巧さなのかな。

No.8 6点 まさむね
(2014/06/14 20:44登録)
 池袋の書店を土曜日ごとに訪れて,20枚の50円玉を千円札に両替していく中年男。 バイト中にこの「謎」に遭遇した若竹七海氏が出題者となり,プロ・アマ混合でその回答編を書くという競作アンソロジー。なかなか興味深い試みです。
 プロ側の回答編は,謎に真正面から…というよりも,技巧で体裁を整えた感じの作品が大半。プロ側のベストは有栖川氏の作品かな?
 一般公募の中では,自動販売機モノが最も好印象。アマ時代の倉知淳氏の作品(猫丸先輩初登場作品)を読めたことにもお得感が。

No.7 5点 ボナンザ
(2014/04/09 15:13登録)
これ実際の真相は何なんだろう・・・。
各人の個性がでた好企画だと思う。

No.6 5点 メルカトル
(2013/01/02 19:39登録)
再読です。
若竹七海女史が学生時代、書店でアルバイトしていた時に実際遭遇したある不思議な出来事が本書の発端となっている。
その出来事とは、毎週土曜日の午後、ある男が50円玉二十枚を千円に両替してくれと頼んで、両替が終わるとそそくさと去っていく、というもの。
男はなぜ土曜日ごとに同じ書店で両替するのか、なぜ毎週50円玉が二十枚も貯まるのか。
その謎に、プロのミステリ作家たちと、一般公募の読者が挑戦する。
正直なるほど、と納得できる解答が提示されている作品はほとんどないが、中には面白いものもあるにはある。
個人的には一般公募の自動販売機ネタが最も良かった。解答としてだけでなく、一篇のミステリとしてよく出来ていると思う。
倉知淳のデビュー作?も公募の中に含まれており、猫丸先輩最初の事件も楽しめる。

No.5 7点 Tetchy
(2010/03/24 21:35登録)
若竹七海氏が書店バイト時代に遭遇した実際にあった不思議な事件(?)を当時新進気鋭の新本格ミステリ作家たちがこぞって真相を推理して短編に仕上げちゃうという、アイデア満点のアンソロジー。
ちなみに倉知淳氏のデビュー作も載ってます。
結局謎は藪の中という結果は残念ながらも、個人的には有栖川氏の短編が面白かった。
法月氏の作品は悪乗りしすぎだね。あの作品に挙げられた作品名と作者の元ネタがどれだけ解るかで、その人の本格ミステリ度が解る!?

No.4 6点 江守森江
(2009/06/05 21:39登録)
この企画の問題編は日常の謎系なのに解答編のプロ作家はガチ本格作家達・・・、その割に無難にこなしている。
当時の創元社系本格作家の楽屋落ち話が楽しい。
一方応募作は佐々木(倉知)の猫丸先輩デビュー作にこの先の開花が伺える程度でパッとしない。
ある意味作家のレベルを知る参考にもなる作品集。

No.3 7点 dei
(2009/01/28 13:16登録)
後に作家となった人の投稿作もあり。
プロ作家の作品も読めてお得な作品集。
でも対談とかはいらなかったかなぁ

No.2 3点 とろろ
(2008/12/20 01:47登録)
試みは面白いが、満足できる解答が一つもないのが残念だった。

No.1 7点 vivi
(2008/12/19 00:57登録)
毎週土曜日、書店に現れて五十円玉二十枚を千円札に両替する男。

①なぜ本屋で毎週五十円玉を千円札に両替をするのか
②その五十円玉はどうして毎週彼の手元にたまるのか

若竹氏が体験したこの不思議な謎に対して解答をつけるアンソロジー。
著名作家はもとより、公募によって多くの作品が寄せられました。

謎に対して直球で取り組んでいる作品もあり、
また、謎を自分で料理して独自の物語を展開している作品もあり。
各作家の持ち味が十分に出ているアンソロジーだと思います。
こういう試みは面白いから、またやって欲しいかも・・・

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