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ミステリの祭典

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六とん2
六とんシリーズ

作家 蘇部健一
出版日2005年10月
平均点3.64点
書評数11人

No.11 6点 名探偵ジャパン
(2019/01/23 23:37登録)
これが初出した時代は、きっとみんなピリピリしていたんだと思います。

前作『六枚のとんかつ』を読んだときも思ったのですが、今の時代、これらに収録された「バカトリック」を思いついた作家がいたとしたら、短編から中編の(しかも、大真面目な!)ミステリに仕立て上げて平気な顔をしている人、大勢いると思います。
本作の作者は、これらが「バカトリック」だと自認して、ショートショートレベルの紙幅に収めているから良心的ですよ。
そんな中でも「読めない局面」なんか、かなりいい線いってると思います。作者自身、あとがきで「伏線がない」とセルフ突っ込みをしていますが、些細な問題だと思います。

三部構成の中で、ミステリ色が最も薄い「グループC」に傑作が多いというのは、SF(?)こそが、この作家の真骨頂ということなのでしょうか。特に「叶わぬ想い」のオチが凄すぎます。

話は変わりますが、かつて、ミスター高橋の「八百長本」や、ガチの戦い(とされている)総合格闘技の台頭により、2000年代前半頃から絶滅寸前まで追い込まれていたプロレスですが、今や完全に復活して、その人気は全盛期といわれた80~90年代を凌ぐ勢いだそうです。
本作の出版もそれと重なる2005年。当時は、あらゆる曖昧さを許さない、「ガチでなければ存在意義がない」という感覚に支配されていた時代だったように思います。前作のときにも書きましたが、やはり「生まれた時代が悪かった」のではないでしょうか。

No.10 5点 斎藤警部
(2018/03/23 17:40登録)
ところどころ、深いじゃんか。 詩情、時折あるじゃないか。 それはベースがスッチャカチャンチャンだからこそ感じるってだけかも知れないが。

「叶わぬ想い」の、ヒューマンドラマから考え落ちの底なし沼へ一気に墜落するアレは秀逸ですね! 途中までの感動を返してくれってより結末爆発力が勝っちまいやがりましたw で、結局宇宙は消滅したんか、ってのが気になる(笑)

「君がくれたメロディ」はなかなかのおセンチを誘いますが、そこにSFミステリ的SOWが在ったらなあ、、と惜しまなくもありません。

大ネタダイイングメッセージ(??)のヤツには大笑いさせていただきました~~

No.9 3点 風桜青紫
(2016/01/25 05:41登録)
こいつはひでぇ……。前作は古藤のキャラクター性でなんとこ読めたけども、今回は一話目で彼を消し去るというわけのわからない暴挙に走っている。靴の話とか意味わからないし、そぶけんは何を目指してるんだろう。「サイトスィーン」のくだりなんかはあまりに理解不能だったので、鼻からポカリスエットが出てきた。「作者名とタイトルで名を落としている」などという意見があるようが、こんなものそぶけんが作者じゃなければ到底世間に出せないだろう。これが……メフィストクオリティ。

No.8 5点 平和マン
(2015/01/22 01:35登録)
 前作『六枚のとんかつ』がゴミすぎたので、あれから蘇部氏がどれぐらい成長したのかを見るために手にとった。酷いというレベルではない。前作はゴミだったが、本作はゴミ未満の何かである。
 語り手と古藤の掛け合いにちょっとだけ期待していていたのに、物語開始1ページで古藤が消滅。あとは訳わからん刑事が活躍したり、宇宙人が降りてきたり、セカチュウがピカチュウの弟だったり、理解不能の意味不明だった。
 しかも、友人に貸していたところ、弁当の汁がぶっかかった状態で返ってきたため、新品をもう一冊本屋さんで頼まなくてはならないはめになった。ただ買うだけでも金の無駄なのに、買った後でも金を払わなくてはいけない。最低の域を越えた、不幸を呼ぶ本である。

No.7 6点 メルカトル
(2013/12/07 23:14登録)
再読です。
相変わらず点数低いですねえ。そんなに酷いかな。私はそれなりに楽しめたのでこの点数。
ただ、これは『六とん2』じゃないね、はっきり言って『動かぬ証拠2』+αって感じ。ジャンル的には少しだけ気の利いた『世にも奇妙な物語』的な。まあミステリとは言い難いが、オチはそこそこ考えられていると思う。
らしくないファンタジーで締めくくられているけれど、これはいらないかな。もっとはじけた、とんでもない短編を並べて欲しかった気がする。その辺りは残念だけど、みなさんが考えるほど悪くはない。おそらく、作者の名前とタイトル名で、平均点が下がっている面もあるのではないだろうか。

No.6 2点 mohicant
(2013/08/05 23:29登録)
 前作は下手なままメチャクチャやってる感じで好感が持てたが、今作は下手なくせに上手く書こうとして、前作以上の駄作にしている感じがした。

No.5 3点 まさむね
(2012/01/28 22:55登録)
 アホバカ・トリック自体は,嫌いではないのです。仕事で思い悩んだ際などには「劇薬」の効果も期待できますし。(勿論,単にストレスが増大するだけという危険性も。だから「劇薬」ですね。)
 で,この短編集ですが,前作「六枚のとんかつ」を引き継いだ劇薬系アホバカ作品もあるにはあるのですが,ファンタジー系の作品(ある意味で驚愕!)を含め,上品にしようとしている雰囲気が垣間見えます。正直,中途半端感は否めません。突き抜けるようなアホバカ作品だけを読みたかったのだけれど。

No.4 3点 abc1
(2009/07/04 13:48登録)
バカ路線を貫けばいいのに、「世にも奇妙な物語」を変にパクって、感動物語を書こうとしているのが興醒め。パクっていることを隠そうとしない作者本人の態度は妙にいさぎよいが。

No.3 3点 江守森江
(2009/06/02 09:55登録)
前作を読んでいたので図書館で見つけて読んでみた(流石に買う気は無かった)
変にまとまってしまい残念。
一部支持層の期待は裏切られた。

No.2 1点 なの
(2009/02/22 12:24登録)
ド下手

No.1 3点 ぷねうま
(2009/02/22 02:14登録)
初作のバカさの前では全てが霞む。
恐らくこの作家が注目されることは二度とないだろう。

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