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ミステリの祭典

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測量ボ-イさんの登録情報
平均点:6.24点 書評数:634件

プロフィール| 書評

No.154 7点 企画殺人
鮎川哲也
(2009/07/12 12:16登録)
鮎川氏の短編はアリバイ崩しを扱った倒叙物が多く、種々
のトリックを考案されています。
でもギザじゅうさんも指摘されているように、犯行の発覚
が偶然によるものが多く、その点評価がマイナスになって
しまうのが止むをえませんね。
この作品では、「てんてこてん」と「蟻」が比較的良かっ
たかなと思っています。
前者はありふれた話しの中で最後の皮肉な結末の意外性、
後者は犯行時以外でも犯人と被害者がごく近くにいたのを
利用したアリバイトリックに読み応えありました。


No.153 6点 46番目の密室
有栖川有栖
(2009/07/11 09:19登録)
タイトルからみて、何か斬新な密室トリックかと期待した
のでしたが、期待以上のものではなかったです。
出来栄えは水準レベルであり、文句はいえないのですけど
・・・まあ現代において新たな密室トリックで読者を感動
させるのは確かに難しいのですが。
でも今思えばこの作品が火村シリ-ズのデビュ-作だった
のですね。


No.152 6点 猫丸先輩の推測
倉知淳
(2009/07/04 13:10登録)
短編ものらしくサラッと読める代物。いい意味でも悪い意味
でも後に残らない(笑)。
でも猫丸先輩のキャラクタ-は何か憎めない、いい感じです
ね。探偵役のキャラ立ちはなかなかのものだと思います。

余談ですが、作品で「夜届く」はディクスン・カ-の「夜歩
く」、「失踪当時の肉球は」はヒラリ-・ウォ-の「失踪当
時の服装は」をもじっているのでしょうか?(ともに海外の
古典作品)
偶然の一致かも知れませんが、作者に聞いてみたいものです。


No.151 6点 密室ロジック
氷川透
(2009/07/03 07:57登録)
題名に魅せられて(?)最近読みました。
僕好みのロジカルな作品ですが、何かもう一つ不完全燃焼
といった感じですかね。
探偵役の謎解きでそのままフェ-ドアウトしてしまう内容
だからでしょうか?
分量的にもノベルス版で180頁足らずで長編としてはやや
もの足りない内容(不必要に長いよりはましですが)。こ
の1.2~1.3倍くらいの分量で書き込んだ方が良かったか
も知れません。
京極夏彦氏なら、同じ話しをこの3~4倍くらいで書くの
では(笑)


No.150 8点 影なき女
高木彬光
(2009/06/26 20:02登録)
rintaroさんと同感です。「刺青・・」や「人形・・」ほど
知られていませんが、氏の隠れた名作短編集だと思います。
15年くらい前、偶然古本屋で見つけました。


No.149 6点 準急ながら
鮎川哲也
(2009/06/26 19:59登録)
鮎川氏お得意のアリバイ破りもので、写真トリックが登場
します。でもこのオチは微妙・・、何だか西村京太郎氏が
使いそうなトリックですね(おっとネタばれか?)

謎の解明に関係ないですが、事件の関係者であった医者が、
父親が殺人者の汚名をきせられていたので自身が慕う女性
と結ばれない関係であったのが、その疑惑が晴れて二人は
めでたく結ばれる・・・というシ-ンが妙に印象に残りま
した。


No.148 7点 ロシア紅茶の謎
有栖川有栖
(2009/06/21 17:35登録)
これも随分前の作品になりましたね。氏の初短編集でしょう
か?でもそれらの中では「スイス時計」に次ぐ高評価できる
のではと思っています。
表題作の「ロシア紅茶」ですが、大胆なトリックですね。小
心者の僕にはとても真似できません(笑)。
心理的に実行は無理・・と否定的な声も聞きますが、作中の
リアリティがあれば良しとするのが僕の立場ですので、これ
はこれで全然アリだと思います。


No.147 6点 雲をつかむ死
アガサ・クリスティー
(2009/06/19 21:14登録)
発表当時はまだ珍しい乗り物だったでしょう飛行機の中で
起こる殺人事件を取り扱っています。これも一種の密室殺
人、というかクロ-ズド・サ-クルものですね。
内容的にはまあ水準レベルですが、こういうのをいち早く
取り入れるあたりがクリスティ氏の先見の明といったとこ
ろなのでしょう。


No.146 9点 不完全犯罪 鬼貫警部全事件(2)
鮎川哲也
(2009/06/14 11:02登録)
どれも水準以上で駄作は少ないですが、特に「五つの時計」
は素晴らしい。
ロジック重視の作品を好む方には是非お勧めしたいです。


No.145 8点 妖魔の森の家
ジョン・ディクスン・カー
(2009/06/14 10:59登録)
伏線の張り方の巧みさにおいて、表題作はさすがというべき
出来栄えです。
僕自身海外作品の短編はそう数多く読んでいませんが、その
中でも確実に上位にランクインされる作品だと思います。


No.144 8点 砂の城
鮎川哲也
(2009/06/13 10:51登録)
(多少ネタばれ有)

時刻表を用いたアリバイ破りの教科書的(?)作品。
そういうのが好きな人には自信を持ってお勧めできます。
舞台が山陰(鳥取、島根)でロ-カル色も豊かです。
でもこういう列車、国鉄末期~JR化後の合理化で今は
もうないんでしょうねえ。

(2019.8.17 追記)
この夏休み中に再読。メイントリックも今となっては
時刻表検索アプリで一発・・・なんて味気ないことは
やはり考えたくない(苦笑)。


No.143 6点 展望塔の殺人
島田荘司
(2009/06/12 21:15登録)
内容自体が悪くありませんが、やはり社会派っぽい作品が
多いので、僕の独断で採点するとこうなっちゃいます。


No.142 5点 最後のディナー
島田荘司
(2009/06/10 20:05登録)
(ネタばれ有!)
これは推理小説ではなく、ただの読み物って感じでした。
という訳でこの点数も個人的にはいた仕方なしかと。

「大根奇聞」のオチで太平洋側に雪が降るパタ-ンの気圧
配置に矛盾がある(微妙に違う)と思っているのは僕だけ
でしょうか?気象に詳しい方、どなたか教えて下さい。


No.141 7点 翳ある墓標
鮎川哲也
(2009/06/07 12:57登録)
これも鮎川ファンでないと知る人は少ないかな?
鬼貫警部でもなく、星影探偵でもないゲスト探偵(?)が
探偵役を務めます(本業は確か雑誌記者)。
地味な構成ですが、アリバイ破りの妙を楽しめる作品。


No.140 6点 スペイン岬の秘密
エラリイ・クイーン
(2009/06/05 21:17登録)
「シャム双子」よりかはやや良く、「オランダ靴」や「エジプ
ト十字架」には遠く及ばない、そういう評価です。
でも読みにくい文章でしたね。同じ分量の国産ミステリの3
倍以上時間がかかったような気がします。


No.139 7点 夜歩く
ジョン・ディクスン・カー
(2009/06/05 21:14登録)
カ-のデビュ-作ですが、名物探偵フェル博士やHM卿は
まだ出現しません。
けれども例のオカルト・怪奇趣味はこの作品から既に全開
(?)です。個人的には結構好きな作品です。


No.138 7点 ナイルに死す
アガサ・クリスティー
(2009/06/05 21:12登録)
まあ水準以上の作品だと思いますが、皆さんの評価が高いの
にはビックリしました。このサイト、クリスティのファンの
方が多いのでしょうか?
原作(本)読んだ方はたぶん映画も見ているのでしょうが、
良い意味でその影響が出ているのではと想像します。


No.137 5点 ポンスン事件
F・W・クロフツ
(2009/06/05 21:09登録)
クロフツらしいアリバイくずしもの。この作品もフレンチ
警部は出てきません(確か)。


No.136 7点 異邦の騎士
島田荘司
(2009/06/05 21:07登録)
島田荘司シリ-ズの語り手石岡和巳と御手洗との出会いを
描いた作品。衝撃のデビュ-作「占星術殺人事件」では2
人は既に名コンビだっただけに、彼らがどうして知り合っ
たのかが知れる貴重な作品です。
内容自体は僕にとっては水準以上の力作という評価ですが、
このサイトでは結構評価高いようですね。


No.135 8点 白い僧院の殺人
カーター・ディクスン
(2009/06/03 20:09登録)
雪に閉ざされた密室殺人、有名な作品です。
現在でもこの設定で時々新作がでますが、その場合必ずといっ
ていいほどこの作品が引き合いに出されます(この謎は「白い
僧院の殺人」の知識があっても解けない・・だとか)。
それほど、雪に閉ざされた密室殺人というシチュエ-ションで
はバイブル的作品なのでしょう。

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