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ミステリの祭典

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測量ボ-イさんの登録情報
平均点:6.25点 書評数:624件

プロフィール| 書評

No.164 6点 御手洗潔のダンス
島田荘司
(2009/08/09 14:04登録)
久々に再読しました。

「山高帽のイカロス」
う-ん。あまり印象に残らない。

「ある騎士の物語」
この短編集で一番良いと思います。僕好みのトリック。

「舞踏病」
後年よりましですが、御手洗氏の超人ぶりがもう発揮さ
れています。というか、御手洗氏が知りえた情報を読者
に公開していない部分があって、これは少しアンフェア
ではないですか?


No.163 6点 嘘でもいいから殺人事件
島田荘司
(2009/08/09 13:59登録)
「漱石と倫敦ミイラ」より更に軽いノリでサクっと読めます。
確かに島田氏らしくない感じはしますけどね。


No.162 8点 失踪当時の服装は
ヒラリー・ウォー
(2009/08/02 17:58登録)
(多少ネタばれ有)

存在と評判はずっと以前から知っていましたが、ようやく本を
入手して読みました。
スト-リ-展開にリアル性があって、なかなか面白かったで
す。この小説のモデルとなるような現実の事件がかつてあっ
たのかも知れませんね。
不満点といえば、ヘアピンが遺棄されていたところの川に死
体を投棄しても、発見地点へ流れつくことはないという推理
・検証の過程が図に書いて説明していないので判りにくかっ
た事くらいでしょうか?
でも捜査をすすめる巡査部長は、さながら鬼貫警部(鮎川氏
の)の米国人版のようだったですね。後年の作家の作品に対
する影響力も大きかったであろうと推測します。
採点7点or8点で悩みますが、翻訳ものにしては読みやすい
文章でしたので8点としました。


No.161 6点 華やかな喪服
土屋隆夫
(2009/08/02 17:54登録)
「不安な産声」と同じく、犯罪の過程と動機に焦点をあてた
作品。
でも何だか犯人よりも物語の主人公の女性に同情します。
物悲しい話しです。


No.160 7点 モーツァルトの子守歌
鮎川哲也
(2009/07/31 19:47登録)
久々に鮎川氏の短編集を読みました。
僕が今まで読んだのは倒叙ものが多かったのですが、これは
また趣が違いますね。
でも、バ-「三番館」のバ-テンはなかなか魅力的なキャラ
クタ-です。こんな人が身近にいたら、僕も人生相談に乗っ
て欲しいです(笑)。


No.159 6点 モロッコ水晶の謎
有栖川有栖
(2009/07/31 19:43登録)
2~3年前に読んだものを再読しました。

表題作「モロッコ水晶」ですが、この結末、僕はまあ否定的
には見ないですが、賛否は分かれるでしょうね。
「ABCキラ-」は某古典名作の単なる模倣ではなく、それ
なりにオリジナリティはありましたが、結末は何だか微妙な
感じでした。


No.158 7点 星降り山荘の殺人
倉知淳
(2009/07/25 12:34登録)
(多少ネタばれ有)

雪に閉ざされた山荘ものという設定で読みました。
今さら古臭い、と言われてもこの設定好きなもので(笑)。
さて肝心の中身ですが、この作品は犯人を特定するロジッ
クよりも、「あれ(いわゆる○○トリック)」がメインな
のですね・・・読了後しばらくして気づきました(いつも
ながら、鈍い僕です)。
これは反則スレスレの騙し方なので、一部の方にはアンフ
ェアだといわれそうですが、僕にとっては「セ-フ」でし
た。
いままで古今東西いろんな作品で鍛えられてきた(?)の
でこの犯人に驚きはしませんでしたが、満足いく作品です。


No.157 5点 法隆寺の殺人
篠田秀幸
(2009/07/24 19:57登録)
僕の好きな歴史もので飛鳥時代(主に聖徳太子)が題材
になっており、とっつき易く楽しく読めました。
ただ、ミステリとして評価すると微妙・・これは「アン
フェアだ」という判定を下す人、少なくないでしょうね。
最後の説明で作者の主張は理解できなくないですが、こ
の論理を本格推理小説に無理やり適用するのはちょっと
どうかという気がします。
それがなければ7~8点の評価ができるだけに、残念。


No.156 8点 ヴィーナスの心臓
鮎川哲也
(2009/07/18 15:03登録)
(多少ネタばれ有)

「達也が嗤う」これは完成度の高い短編です。犯人当てもの
が好きな方にはお薦めできる一遍。伏線の張り方も見事です。
類似のトリックは〇辻〇人氏の某長編作品にもありますが、
当然こちらの方が古い作品です。海外作品にも前例があるの
でしょうか?僕の知る範囲ではありませんが。

他の作品もまずまずのレベルです。


No.155 5点 御手洗潔のメロディ
島田荘司
(2009/07/18 14:57登録)
御手洗潔のカリスマ性頼みの短編集といった感じですね。
これは推理小説ではなく、ただの読み物?といった作品
もありましたし。
相変わらずの御手洗の超人ぶりに満足するか、辟易とする
かは読み手しだいです。


No.154 7点 企画殺人
鮎川哲也
(2009/07/12 12:16登録)
鮎川氏の短編はアリバイ崩しを扱った倒叙物が多く、種々
のトリックを考案されています。
でもギザじゅうさんも指摘されているように、犯行の発覚
が偶然によるものが多く、その点評価がマイナスになって
しまうのが止むをえませんね。
この作品では、「てんてこてん」と「蟻」が比較的良かっ
たかなと思っています。
前者はありふれた話しの中で最後の皮肉な結末の意外性、
後者は犯行時以外でも犯人と被害者がごく近くにいたのを
利用したアリバイトリックに読み応えありました。


No.153 6点 46番目の密室
有栖川有栖
(2009/07/11 09:19登録)
タイトルからみて、何か斬新な密室トリックかと期待した
のでしたが、期待以上のものではなかったです。
出来栄えは水準レベルであり、文句はいえないのですけど
・・・まあ現代において新たな密室トリックで読者を感動
させるのは確かに難しいのですが。
でも今思えばこの作品が火村シリ-ズのデビュ-作だった
のですね。


No.152 6点 猫丸先輩の推測
倉知淳
(2009/07/04 13:10登録)
短編ものらしくサラッと読める代物。いい意味でも悪い意味
でも後に残らない(笑)。
でも猫丸先輩のキャラクタ-は何か憎めない、いい感じです
ね。探偵役のキャラ立ちはなかなかのものだと思います。

余談ですが、作品で「夜届く」はディクスン・カ-の「夜歩
く」、「失踪当時の肉球は」はヒラリ-・ウォ-の「失踪当
時の服装は」をもじっているのでしょうか?(ともに海外の
古典作品)
偶然の一致かも知れませんが、作者に聞いてみたいものです。


No.151 6点 密室ロジック
氷川透
(2009/07/03 07:57登録)
題名に魅せられて(?)最近読みました。
僕好みのロジカルな作品ですが、何かもう一つ不完全燃焼
といった感じですかね。
探偵役の謎解きでそのままフェ-ドアウトしてしまう内容
だからでしょうか?
分量的にもノベルス版で180頁足らずで長編としてはやや
もの足りない内容(不必要に長いよりはましですが)。こ
の1.2~1.3倍くらいの分量で書き込んだ方が良かったか
も知れません。
京極夏彦氏なら、同じ話しをこの3~4倍くらいで書くの
では(笑)


No.150 8点 影なき女
高木彬光
(2009/06/26 20:02登録)
rintaroさんと同感です。「刺青・・」や「人形・・」ほど
知られていませんが、氏の隠れた名作短編集だと思います。
15年くらい前、偶然古本屋で見つけました。


No.149 6点 準急ながら
鮎川哲也
(2009/06/26 19:59登録)
鮎川氏お得意のアリバイ破りもので、写真トリックが登場
します。でもこのオチは微妙・・、何だか西村京太郎氏が
使いそうなトリックですね(おっとネタばれか?)

謎の解明に関係ないですが、事件の関係者であった医者が、
父親が殺人者の汚名をきせられていたので自身が慕う女性
と結ばれない関係であったのが、その疑惑が晴れて二人は
めでたく結ばれる・・・というシ-ンが妙に印象に残りま
した。


No.148 7点 ロシア紅茶の謎
有栖川有栖
(2009/06/21 17:35登録)
これも随分前の作品になりましたね。氏の初短編集でしょう
か?でもそれらの中では「スイス時計」に次ぐ高評価できる
のではと思っています。
表題作の「ロシア紅茶」ですが、大胆なトリックですね。小
心者の僕にはとても真似できません(笑)。
心理的に実行は無理・・と否定的な声も聞きますが、作中の
リアリティがあれば良しとするのが僕の立場ですので、これ
はこれで全然アリだと思います。


No.147 6点 雲をつかむ死
アガサ・クリスティー
(2009/06/19 21:14登録)
発表当時はまだ珍しい乗り物だったでしょう飛行機の中で
起こる殺人事件を取り扱っています。これも一種の密室殺
人、というかクロ-ズド・サ-クルものですね。
内容的にはまあ水準レベルですが、こういうのをいち早く
取り入れるあたりがクリスティ氏の先見の明といったとこ
ろなのでしょう。


No.146 9点 不完全犯罪 鬼貫警部全事件(2)
鮎川哲也
(2009/06/14 11:02登録)
どれも水準以上で駄作は少ないですが、特に「五つの時計」
は素晴らしい。
ロジック重視の作品を好む方には是非お勧めしたいです。


No.145 8点 妖魔の森の家
ジョン・ディクスン・カー
(2009/06/14 10:59登録)
伏線の張り方の巧みさにおいて、表題作はさすがというべき
出来栄えです。
僕自身海外作品の短編はそう数多く読んでいませんが、その
中でも確実に上位にランクインされる作品だと思います。

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