測量ボ-イさんの登録情報 | |
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平均点:6.24点 | 書評数:634件 |
No.334 | 5点 | 綺想宮殺人事件 芦辺拓 |
(2012/08/18 18:12登録) う-ん、これは奇想天外・複雑怪奇。現代ミステリ中の奇書 といっていいでしょう。 国内ミステリの3大奇書といえば、「虚無えの供物」「ドグ ラ・マグラ」「黒死館殺人事件」が有名ですが、当初の印象 は「虚無・・」かと思うも、よく読めば「黒死館・・」に近 いですかね(因みに後者は未読)。 書いてある内容が一部理解できず、従い謎を推理しようとい う気にはどうもなれなかった作品。よって採点は辛め。 |
No.333 | 7点 | 綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー3 アンソロジー(国内編集者) |
(2012/08/11 08:21登録) このシリ-ズの3冊目ですが、マンネリ感はなく十分楽しめ ます。 トリに鮎哲氏の名短編「薔薇荘殺人事件」が入っているのが 嬉しいです。 有栖川氏が、「もしミステリ創作学校というものがあったな ら、教科書になりそう」言っていますが、まさにその通り。 |
No.332 | 7点 | 綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー アンソロジー(国内編集者) |
(2012/08/10 22:23登録) ユニ-クな趣向で、お二人の会話だけでも十分楽しめます。 作品では「黒い九月の手」が印象に残りました。 推理小説というよりも、これは論理パズルですね。賛否両論 ありそうですが、こういうのが好きな人もいると思います。 |
No.331 | 6点 | ガラス張りの誘拐 歌野晶午 |
(2012/07/28 14:09登録) 目次を見て違和感感じたけど、なるほどそういう事なん ですね。 全体的に悪くはないけど、良作と呼ぶにはもうワンパンチ 不足でしょうか。 事件の黒幕もすれっからしの方には判りやすいのではと 思います。 |
No.330 | 8点 | 双月城の惨劇 加賀美雅之 |
(2012/07/21 15:14登録) いい作品ですね。久々にガチガチ本格作品に出逢えた ような気分です。 この作品は、「怪しげな建物」「怪しげな住人」「血 みどろの惨劇」「名探偵による解決」と、ガチガチ本 格が持っている要素をほとんど持っています。 古臭いと言われようが、時代遅れと言われようが、こ ういう作品、好いですねえ。 (ここから ネタばれ注意!) 他の方からも指摘ありますが、共犯者がいるのがやや 不満点。この話しを単独犯でうまく書ければ完成度も 更にUPするんですけど。 あと人の死が5つあって、その内訳は殺人2+自殺2 +事故死1ですか・・・ これを完璧に推理できる人いるのかな?難易度高すぎ るきがします。 |
No.329 | 7点 | スノーバウンド@札幌連続殺人 平石貴樹 |
(2012/07/10 21:13登録) 作者の作品を読むのは2作目。 感想は、1作目の「誰もがポオ・・・」とほぼ同じ ですね。 本格色が高く、読後の満足感はありますが、この謎 を解くには難易度が高いような気がします。 真犯人だけなら勘でも当たるかな?僕は外れましたが。 |
No.328 | 5点 | ファイロ・ヴァンスの犯罪事件簿 S・S・ヴァン・ダイン |
(2012/06/30 20:02登録) 古典作品の巨匠、ヴァン・ダインの短編集。 氏の短編を読む機会の少ない日本の読者には貴重な 一冊だと思います。 まあ内容自体は平凡で、推理小説というよりは、ノ ンフクション風? 採点は希少価値も考慮して甘めで。 |
No.327 | 6点 | ハッピーエンドにさよならを 歌野晶午 |
(2012/06/17 11:26登録) 氏の作品は短編でも読み応えありますね。 本篇はこういうスト-リ-だと知ってて読んだ ので、まあ許容範囲内。 でもやっぱり気の滅入る話しが多かったかな。 |
No.326 | 6点 | 能面の秘密 安吾傑作推理小説選 坂口安吾 |
(2012/06/09 09:55登録) 名作「不連続殺人事件」で有名な氏の短編集。 この中では「投手殺人事件」が僕好みで良かったです。 「読者への挑戦」がついたフェアな作品。 昭和20年代の常識(?)も伺えて楽しかったです。 (一万円札がないので、300万のお金もトランク詰。銀行振り 込みがないので人力で輸送、新幹線がないので東京→京都の 移動が9時間・・・) 外に特筆する作品はないですが、本来推理作家ではない氏の 鬼才ぶりは伺えます。 |
No.325 | 9点 | 隻眼の少女 麻耶雄嵩 |
(2012/05/26 17:28登録) これは良かったです。この作品の世界に引き込まれ、後半は 一気読み。 真相及び動機に一部不満点があるのが減点要素ですが、他の 部分でそれをカバ-しており、今年読んだ作品では間違いな くNo.1です。 ラストも意外性十分で余韻もあり、それでいて後味が悪くな いのも好感持てます。 採点は久々に9点つけましょう。 (余談) 齢十七歳でここまで考えての行動なんですね。 女って怖い(汗) それと登場人物名が京都と滋賀の地名(作者の他作品でも同 様の趣向が)になっています。 「御陵」「山科」「岩倉」「別所」「坂本」「石場」「粟津」 ・・・ 「琴折」って地名あるのかな?僕は知りませんが |
No.324 | 4点 | ルームメイト 今邑彩 |
(2012/05/26 17:20登録) ん-結末はそうきましたか。これは賛否両論ありそうですね。 因みに僕個人としては「否」の方になるでしょう。 従い採点は辛めです。 |
No.323 | 4点 | モップの精と二匹のアルマジロ 近藤史恵 |
(2012/05/26 17:17登録) サクサク読めるのは良いけれど、与えられたデ-タから 読者が真相を推理する・・・といったタイプではないで すね。 読後満足感はもうひとつかな。 |
No.322 | 6点 | 第四の男 石崎幸二 |
(2012/05/01 09:11登録) まあまあの作品。軽いタッチの割には本格色は ありましたね。 |
No.321 | 6点 | 時の殺意 京都 矢島誠 |
(2012/04/06 20:27登録) 図書館で偶然見つけ拝読。 この作品も作者も全く知りませんでしたが、内容はまずまず。 オ-ソドックスなアリバイ崩しであるものの、与えられた 時刻表デ-タだけで謎が解ける仕組みには好感が持てました。 客観的には5点レベルも、このを加味して1点加点します。 (余談) 鴨川の流れに関する蘊蓄が面白かったです。 |
No.320 | 4点 | チヨ子 宮部みゆき |
(2012/03/24 18:18登録) 図書館で予約して半年待ちでようやく入手。 (これだから流行作家は困る) ある程度覚悟はしていましたが、これはミステリでは なく、ホラ-小説ですね。 本格色も低く、僕の評価基準では申し訳ないが低評価 にならざるを得ません。 |
No.319 | 4点 | マリオネット園「あかずの扉」研究会首吊塔へ 霧舎巧 |
(2012/03/17 13:55登録) う-ん、これは読み辛かった。 登場人物が格別多い訳でもなく、巻頭に人物表も付いている のに、「この人誰だっけ?」というのが結構あり、誰の発言 か判らなくなってしまうのも頻繁にありました。 従い国内作品にもかかわらず読むのに苦労し、スラスラ読め たのはラストの謎解き部分だけですね(これも判りやすいと は言い難い)。 謎解きそのものは一定の評価はできるも、読み辛さの点で 大幅減点。 |
No.318 | 7点 | 武家屋敷の殺人 小島正樹 |
(2012/02/18 08:06登録) 謎の提示はホラ-めいた話しがあるも、解決は合理的で満足度 は高い一遍。図書館で偶然見つけましたが、氏の他の作品も いずれ読もうと思います。 けれど探偵役の人物は、あれだけの材料で依頼者の生家に辿り つくとは、あの御手洗潔並の洞察力(超能力?)? |
No.317 | 8点 | ミステリ・ハンドブック 事典・ガイド |
(2012/02/11 13:16登録) 5~6年ほど前、東京の古本屋で偶然見つけ、100円で購入 しましたが、これが大当たり! いわゆる黄金時代を除いては、海外ミステリも知識に乏しい この僕にとって、格好のガイド本です。 |
No.316 | 6点 | ぼくらの時代 栗本薫 |
(2012/02/04 20:29登録) 主にSF作家として知られる氏の作品を読んだのは2作め。 これって、乱歩賞受賞作品なのですね。 前半の事件の真相は、まあ可能性の一つとして考えてはい ましたが、この解決だと「やられた!」感が薄くなるのが やや残念。 後半の密室は多分こうなんだろうなと考えていました。 主人公の若者が世代の違う大人達とのやりとりが描かれて いますが、この作品が書かれたとき(昭和53年)僕はまだ 中学生、でも今は若者に苦言を呈する刑事達の年齢になっ てしまっているですねえ。 時って残酷(苦笑) |
No.315 | 7点 | 暁の死線 ウィリアム・アイリッシュ |
(2012/01/27 19:22登録) かの名作「幻の女」を読んでいっぺんにアイリッシュのファン となってしまった僕ですが、まだ他の作品を読んでいなかった (苦笑)。 という訳でこの作品を読破しました。 「幻の女」に近い良質のサスペンスで、おおいに楽しめまし た。 他の方もいわれるように、展開にやや御都合主義的なところ がありますが、それでもこの作者だと好意的にみてしまいま す。 出来そのものは「幻の女」より数段落ちますが、水準以上の 評価は十分できるでしょう。 |