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ミステリの祭典

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nukkamさんの登録情報
平均点:5.44点 書評数:2865件

プロフィール| 書評

No.1205 6点 カッコウの呼び声
ロバート・ガルブレイス
(2016/05/21 21:33登録)
(ネタバレなしです) 元軍人というプロフィールまで用意して2013年にコーモラン・ストライクシリーズ第1作となる本書でデビューした英国のロバート・ガルブレイス、デビュー直後はそれほど話題にならなかったようですが発売後わずか3ヶ月でその正体が世界的ヒットのファンタジー小説ハリー・ポッターシリーズの作者J・K・ローリング(1965年生まれ)であることが発覚し、本書もあっという間に売れまくりです。私立探偵のコーモラン・ストライクが、自殺したとされるスーパーモデルの兄から自殺のはずがないから調べて欲しいという依頼を受けて調査するプロットです。なかなか大きな進展を見せない地道な捜査描写が続くところはP・D・ジェイムズの「女には向かない職業」(1972年)を連想しました。登場人物描写はジェイムズよりも通俗的なところがありますが、その分感情豊かであり個性を感じさせます。前半はやや冗長な感もありますが後半(第四部10章あたりから)になると謎解きが盛り上がり本格派推理小説としての面白さが加速します。コーモランと秘書のロビン(推理はしませんが非常に優秀)のコンビぶりもいい味出しています。


No.1204 3点 事件の後はカプチーノ
クレオ・コイル
(2016/05/20 13:25登録)
(ネタバレなしです) 2004年発表のクレア・コージーシリーズ第2作は意外にもロマンチック・サスペンス風な展開に驚きました。ユーモアもありますが前作に比べると後退しており、コージー派らしからぬ結末の迎え方にはこのシリーズの今後はどうなるんだろうと思わせます。前作以上に推理色が薄くて本格派路線から遠ざかっており、謎解きの面白さ重視の私には残念です。コーヒーの香りは相変わらず濃厚ですが(笑)。


No.1203 6点 サウサンプトンの殺人
F・W・クロフツ
(2016/05/20 13:00登録)
(ネタバレなしです) 1934年発表のフレンチシリーズ第12作で、前作「クロイドン発12時30分」(1934年)と同じく犯人の正体をあらかじめ読者に提示している倒叙推理小説です。セメント製造会社の面々がライヴァル会社のセメント製法を探ろうと画策する企業小説であり犯罪小説であり、そこにフレンチ側から描いた捜査小説を絡めています。後半になると新たな事件が発生しますが今度は倒叙形式でなく犯人当て要素を含んでいて、全体としては倒叙&本格派のプロットになっているという、構成に工夫を凝らした作品です。理系トリックが使われているところが私にはやや難解に過ぎましたが、これもクロフツならではの特色と言えるでしょう。


No.1202 5点 釣りおとした大魚
A・A・フェア
(2016/05/20 12:27登録)
(ネタバレなしです) 1963年発表のドナルド・ラム&バーサ・クールシリーズ第24作です。脅迫状や無言電話に悩まされる女性を護衛するところから始まりますが、激しい息遣いだけの無言電話って何だかテレフォンセックスにも解釈できそうですね(笑)。まあそこはガードナー(フェア)だけあって過激なエログロ路線には走りません(といっても今回の事件背景には夜のお遊びが見え隠れしています)。肉体的には頼りなさげなドナルドがいやがらせ電話の相手に結構強気な発言しているのもなかなか新鮮です。ページ数も多くなくて読みやすい作品ですが、殺人の動機が後づけ説明気味だったり、いやがらせ事件の解決が中途半端なようなところがあったりと謎解きとしては粗削りです。


No.1201 6点 「鎮痛磁気ネックレス」亭の明察
マーサ・グライムズ
(2016/05/20 12:19登録)
(ネタバレなしです) 1983年発表のリチャード・ジュリーシリーズ第3作です。ついにジュリーは警視に昇進していますが、職場待遇面ではあまり変わっていないようです(笑)。冒頭でロンドンの事件が起きますが、その後はロンドンから40マイルほどリトルボーンの事件(小犬が人間の指をくわえてくる猟奇的事件)の捜査場面が延々と続き、どのようにロンドンの事件と結びつくかという興味で引っ張ります。子供の描写に優れた作者ですが、本書ではちょっとませた少女(決して悪い子ではありませんけど)が大人(特にメルローズ・プラント)を振り回すのが何ともおかしいです。もっともユーモアも見せている一方で、犯人の冷酷さや事件の悲劇性なども描かれており、サスペンスにも事欠きません。第15章で冒険小説を連想させるような謎めいた地図を登場させているのが珍しい趣向です(その謎解きには一種の専門知識が必要で一般読者になじみにくいのですが)。


No.1200 6点 詩人と狂人たち
G・K・チェスタトン
(2016/05/18 19:48登録)
(ネタバレなしです) 詩人で画家のガブリエル・ゲイルのシリーズ短編8作は1921年から1928年にかけての結構な年月をかけて発表され、1929年に短編集としてまとめられました。。このゲイルの描写がなかなか謎めいていて、ある作品では狂人の心を理解して狂人を助けようとしたり、ある作品では狂人になりきろうとして本当に発狂したのではと周囲を心配させたり、ある作品では自分自身を「狂人」と明言しています。通常の本格派推理小説の謎解きからかけ離れた作品も多く、最も個性的な「ガブリエル・ゲイルの犯罪」は、形而上学とか唯物論とか観念論とか難解な用語が多くて読者を選びそうな作品です。謎解きとして面白いのは「鱶の影」と「紫の宝石」あたりでしょう。「石の指」の突拍子もないトリックも(現実的かはともかく)強烈な印象を残します。最後の作品「危険な収容所」では予想もしない、さわやかとも言える読後感を残す結末にびっくりさせられます。


No.1199 5点 あらゆる信念
ライア・マテラ
(2016/05/18 19:33登録)
(ネタバレなしです) 1991年発表のウィラ・ジャクスンシリーズ第4作です。このシリーズはウィラのキャラクター小説的要素が非常に強いのですが特に本書はミステリーとしてはかなり変則的で、フーダニット(犯人探し)としては成立していません(といっても推理がないわけではありませんが)。第2作の「殺人はラディカルに」(1988年)と比べるとウィラを取り巻く環境の変化にも驚きますが、それ以上に驚いたのがウィラ自身の変化です。今までは打ちのめされてもそれを打破しようとしている姿勢を見せていたのが、本書では瞬間的に激昂することはあっても長続きせず、やめていたマリファナに手を出したり高所から飛び降りることが頭をよぎったりと、現実逃避に走りそうなウィラが痛々しいほどです。脳天気なコージー派ミステリー全盛の時代にこのような沈痛な雰囲気のミステリーはかなり異色の存在だったのでは。


No.1198 5点 図書館の親子
ジェフ・アボット
(2016/05/18 19:28登録)
(ネタバレなしです) 1996年発表のジョーダン・ポティートシリーズ第3作です。前作「図書館の美女」(1995年)で明かされた秘密に本書で触れている個所があります。前作では、ある人物に対する主人公の態度にいまひとつ釈然としないところもあったのですが本書では家族愛と友情がメインテーマになっているためか主人公に共感しやすかったです。もっとも容疑者の中に家族や親友がいるというプロットのため、非常に重苦しく緊迫感のあるストーリーとなっています。謎解きとしては1番肝心な謎こそ推理していますが、大半は脅迫で自白させているような気が...(笑)。


No.1197 5点 ハロウィーン・パーティ
アガサ・クリスティー
(2016/05/18 19:25登録)
(ネタバレなしです) 1969年発表のエルキュール・ポアロシリーズ第31作の本格派推理小説でタイトル通りハロウィーン・パーティーの最中に殺人が起こります。「第三の女」(1966年)と同じく本書でも回想の殺人を扱っていますが、どの未解決事件を追わねばならないかをまず絞り込まねばならない展開にはもどかしさを感じます。それにポアロの謎解き説明を聞くと現在の殺人だけでも十分犯人を特定できたのではという疑問もあり、いやに遠回りして解決しているような気がしました。ところどころではっとするような美しい描写があり、幻想的な雰囲気を醸し出しているのが印象的です。


No.1196 8点 試行錯誤
アントニイ・バークリー
(2016/05/18 18:54登録)
(ネタバレなしです) 1937年発表のチタウィック氏シリーズ第3作です。不治の病で余命わずかのトッドハンター氏が悪を除去する目的で犠牲者を探し始めるという何とも風変わりな展開の本書は一応本格派推理小説には分類できるのですが、あまりにも規格外のプロットなので感想を書きにくいです(何を書いてもネタバレになりそう)。バークリー作品としてはかなりの大作ですが、どんどん予想しない方向に突き進む展開のおかげでだれることなく読めました。道徳とか倫理とかで本書を論じるとおそらく否定的結論に行き着くとは思いますが、そこはあくまでもフィクションの世界と割り切りましょう(大体ミステリーをそういう切り口で読む人もそういないでしょうけど)。まあ子供に読ませる最初の一冊でもないとは思いますが(笑)。


No.1195 4点 クイーン検察局
エラリイ・クイーン
(2016/05/18 13:05登録)
(ネタバレなしです) 1955年発表のエラリー・クイーンシリーズ第4短編集ですが、収められた18作の内17作はショート・ショートです。そのためトリックや手掛かりの一発勝負的作品が多いのはやむを得ないところで、出来不出来のばらつきも大きいです。英語力や専門知識や日本人になじみのないアメリカの日常生活ネタがからむ作品は感銘しませんが、「七月の雪つぶて」(不可能犯罪トリックは感心しませんがスケールの大きいプロットが面白い)、「あなたのお金を倍に」(トリックの必要性が全く感じられませんがストーリーの切れ味は文句ありません)、「消えた子供」(短いページで誘拐と家族ドラマをうまく処理しています)などはそこそこ面白かったです。そして唯一の短編である「ライツヴィルの盗賊」、これは論理的推理がしっかりしていてよかってです。


No.1194 6点 「老いぼれ腰抜け」亭の純情
マーサ・グライムズ
(2016/05/18 12:20登録)
(ネタバレなしです) 1991年発表のリチャード・ジュリーシリーズ第11作の本格派推理小説です。前作の「『古き沈黙』亭のさても面妖」(1989年)同様に分厚い本ですが、前作に比べて格段に読みやすく感じたのは複雑な人間関係の中でも物語の中心人物をしっかり設定しているからだと思います。ジュリーの謎解き説明もこの頃の作品の中では丁寧に犯行を再構成していてわかりやすいものです。もっとも推理にはかなり苦しいところがあるし、中盤では一時退場にされてしまうなど脇役扱いとまではいわないまでも今回は結構ひどい扱い方をされています(笑)。結末が予想だにしない「荒々しい」決着の付け方で終わっており、これには読者も賛否両論かも。それだけに強い印象を残していることは間違いありませんが。


No.1193 6点 その死者の名は
エリザベス・フェラーズ
(2016/05/17 19:59登録)
(ネタバレなしです) 英国の女性作家エリザベス・フェラーズ(1907-1995)は活躍時期がアガサ・クリスティー(1890-1976)とほぼ20年ずれています。70冊を越す多作家であること、80歳過ぎても精力的に作品を書き続けたこと、英米両国での評価も高いことなど質量共に間違いなくポスト・クリスティー作家の一人と言える存在のようですが、ほとんどの作品がまだ日本に未紹介でその実力を十分に確認できないのが残念です。本書は1940年発表のデビュー作で、全部で5作書かれたトビー・ダイク&ジョージの第1作です。この珍コンビシリーズはユーモアたっぷりの明るい本格派推理小説であることが特徴で、これはフェラーズとしてはむしろ異色です。犯人探しであると同時に被害者探しのユニークなミステリーで、なかなか凝った造りになっています。


No.1192 6点 わが職業は死
P・D・ジェイムズ
(2016/05/17 19:42登録)
(ネタバレなしです) 1977年発表のダルグリッシュシリーズ第7作です(出番の少ない「女には向かない職業」(1972年)もシリーズ作品としてカウントしてます)。1970年代には4作品が発表されていますが、この時期の作品は登場人物が感情を抑制したような態度をとることが多くて感情移入しにくく、重厚で晦渋な描写とあいまって私の読解力ではとにかく読みにくかったのですがその中で本書は(あくまでもジェイムズ作品としてはですが)読み易いです。まず被害者がいかにも恨みを買いそうな嫌な奴だということが最初からストレートに伝わっています。そしてある人物が密かに抱いた復讐心や、別のある人物が終盤であげた悲痛な叫びなど感情をむき出しにする場面が随所にあります。派手な謎解きではありませんがちゃんと犯人当て本格派推理小説のプロットになっています。ただハヤカワ文庫版の粗筋紹介で「密室」を強調しているのは的外れだと思います(不可能犯罪の謎解きを期待してはいけません)。


No.1191 9点 赤後家の殺人
カーター・ディクスン
(2016/05/17 19:19登録)
(ネタバレなしです) 1935年発表のH・M卿シリーズ第3作の本格派推理小説です。ちなみに「赤後家」(The Red Widow)というのはギロチン(断頭台)の意味だそうです。この作者得意の不可能犯罪を扱っていますが、単に密閉された部屋での殺人というだけでなく死んでいるはずの被害者が部屋の外からの呼びかけに答えていたという状況設定は絶妙な謎づくりです。第9章で語られる、部屋にまつわる伝説も物語の雰囲気を盛り上げて効果抜群だし中盤では過去の事件のトリックがH・M卿によって明らかになりますが、しかしそのトリックは現在の殺人では使えないという展開もまた謎を更に深めていきます。無茶な点、不自然な点、都合よすぎる点など問題点もないわけではありませんが、冒頭の「いったい部屋が人を殺せるもんかね」というせりふだけで私はもう十分に「ごちそうさま」でした(笑)。


No.1190 7点 老人たちの生活と推理
コリン・ホルト・ソーヤー
(2016/05/17 18:55登録)
(ネタバレなしです) 米国の女性作家コリン・ホルト・ソーヤーはカリフォルニアの高級老人ホーム「海の上のカムデン」を舞台にしたコージー派の本格派推理小説シリーズを8作発表しました(中には違う場所が舞台となる作品もありますが)。その第1作が1988年発表の本書です。シリーズ第1作として重要なだけでなく異色の部分もあります。辛辣なアンジェラと冷静(?)なキャレドニアの2人が主人公で、特にアンジェラのキャラクターは個性的で目を放せません。この2人がアマチュア探偵として活躍するのがシリーズの基本パターンですが、本書が異色なのはさらに2人の仲間を引きずり込んで探偵カルテットとして活動していることです。取り組み姿勢は人によってばらつきがあって足並みが乱れ気味なのはロナルド・A・ノックスの「陸橋殺人事件」(1925年)をちょっと連想させます。猛進型のアンジェラとそれに引きずりまわされる他の人たちという図式がユーモラスに描かれていて面白いです。謎解きもかなり力が入っておりその代わり「コージーっぽさを前面に押し出していない」とminiさんがご講評されているのもなるほどと思います。個人的には謎解きも充実している貴重なコージー派と評価しています。


No.1189 6点 社交好きの女
レジナルド・ヒル
(2016/05/16 17:32登録)
(ネタバレなしです) 英国のレジナルド・ヒル(1936-2012)が1970年に発表したデビュー作で、ダルジールシリーズ第1作です。ダルジール(Dalziel)と発音するのは誤りでスコットランド風にディーエルと発音するのが正しいというのが後年の作品で説明されましたが、ダルジールで翻訳紹介した日本の出版社はその後も誤りを訂正することなくダルジールのままで次々に翻訳しています(作者は了承したのでしょうか?)。デブ、口が悪い、下品、でも頭は切れるし時には優しさも見せるという超個性的な探偵ですが本書では後年の作品に比べればまだまだおとなしく、独身者ならではの落ち着かなさを表している相棒のパスコー部長刑事の方が印象に残りました。カーター・ディクソンの某作品を連想させるようなトリックもありますが手掛かりの追求よりも事件関係者の人間関係や心理描写に力を入れた本格派で、捜査はするけれど推理はあまりないので謎解き好き読者にはちょっと物足りないでしょう。後年作に比べればシンプルなプロットで(ヒル作品としては)読みやすいです。


No.1188 5点
フィリップ・マクドナルド
(2016/05/16 17:11登録)
(ネタバレなしです) 英国を代表するファンタジー小説家ジョージ・マクドナルドを祖父に持つフィリップ・マクドナルド(1899-1981)が1924年に発表したミステリーデビュー作です。読者に対して手がかりを隠さず、フェアプレーを意識した本格派推理小説の先駆的作品であるという歴史的意義はあります。しかしトリックやプロット自体はそれほど特筆するものはなく、E・C・ベントリーの「トレント最後の事件」(1913年)と同じく、現代読者にとっては何がよいのかよくわからない作品になってしまったかもしれません。本書で私の印象に残ったのは、ゲスリンが犯人を混乱させて自白に追い込むきっかけになった偽の解決です。これが実に大胆で衝撃的な解決で、それに比べると真相の方は陳腐で魅力ありません。もしも偽の解決を真相にするような工夫ができていたら、この作品の価値はもっともっと高くなっていたと思います。


No.1187 6点 シシリーは消えた
アントニイ・バークリー
(2016/05/16 16:58登録)
(ネタバレなしです) 本書は1927年に別名義で出版されたため、バークリーの作品であることが一般に認知されたのは作者の死後だったといういわくつきの作品です。元々は「読者への挑戦付き」の作品だったそうですがガチガチの謎解き小説ではなく(トリックも大したことありません)、むしろ爽やかな冒険ロマン小説の香りを楽しむべき本格派推理小説です。ユーモアもロジャー・シェリンガムシリーズのような皮肉混じりのではなく、ストレートに微笑ましい雰囲気を演出していますので読みやすさは抜群です。


No.1186 5点 私が見たと蠅は言う
エリザベス・フェラーズ
(2016/05/16 16:11登録)
(ネタバレなしです) 第二次世界大戦後のフェラーズの創作はシリーズ探偵の登場しない作品が多くなります。1945年発表の長編第6作である本書はその嚆矢となった作品です。アパートの床下から拳銃が発見され、前の住人のナオミ・スミスが疑われるがそのナオミが殺され、問題の拳銃が凶器だったことがわかるというプロットです。容疑者であるアパートの住人たちはそれなりには個性的ではあるのですがその描写はどこか抑制されているように感じられます。終盤になるとこの住人たちが次々に「犯人がわかった」と自説を披露する、本格派ファンがわくわくしそうな展開になりますが、こういうのを得意にしたクリスチアナ・ブランドに比べると推理があまりに粗すぎて当てずっぽうと大差なく感じられるのが謎解きとして弱いです。

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