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ミステリの祭典

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毒殺は公開録画で
俳優探偵チャールズ・パリス

作家 サイモン・ブレット
出版日1987年09月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/06/02 17:20登録)
(ネタバレなしです) 1985年発表のチャールズ・パリスシリーズ第11作はテレビ局を舞台にした本格派推理小説です。この種の作品だとウィリアム・L・デアンドリアのマット・コブシリーズを思い出す読者もいるでしょうが、ブレットの方が番組制作現場の雰囲気がよく描かれているように感じます(まあマット・コブは撮影現場の人間でないのでその点では不利にならざるを得ないのですが)。プロットもしっかりしていてチャールズの探偵活動がいつになくストレートに伝わってくるのもいいですね。ただ最後は推理でなく犯人に仕掛けた罠で真相が明らかになるのは、本格派の謎解きとしてはちょっと物足りないです(なかなか巧妙な罠ではありますが)。

No.1 5点 kanamori
(2010/08/30 18:22登録)
売れない俳優チャールズ・パリスを探偵役に据えたシリーズもの。角川文庫の絶版本4冊のうちの1冊で、他は初期の作品ですが、本書のみ中期のものです。
テレビの”職業当て”クイズ番組のパリスへの出演依頼理由が、「顔を知られていない俳優だから職業当てに最適」という自虐ネタで笑わせます。
毒殺犯人を罠にかけるという解決方法はいまいちですが、のほほんとしたパリスの造形はくせになる魅力があります。

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