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ミステリの祭典

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ヴァレンタイン・デイの殺人
デス・オン・デマンド

作家 キャロリン・G・ハート
出版日1993年01月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2016/06/01 11:27登録)
(ネタバレなしです) 1990年発表のデス・オン・ディマンドシリーズ第6作です。前作「ミステリ講座の殺人」(1989年)ではその行動が好きになれなかったローレルですが、本書では結構見直しました。その分アニーの方が神経質過ぎるようにも感じてしまいましたけれど。誰もが犯人らしく見えるようにするというのは本格派推理小説としての常套手段ではありますが今回はアニーの推理が余りにも粗く、真相を知ってもなお誰が犯人でも同じだったのではという思いが残ってしまいました。

No.1 5点 mini
(2011/02/14 09:56登録)
* 季節だからね(^_^;) *
ミステリー書店系コージー派の代表的作家、と言ってもハート以外にこの系統に属するのはアリス・キンバリーの幽霊探偵シリーズくらいか
ミステリー書店主アニー・ローランスのシリーズを読んだのはこれで2冊目、「舞台裏の殺人」でも感じたのだが今作も同様の欠点を有する
それはリストアップした容疑者達を同列並行に並べてあれこれ吟味する推理法で、作者が筋金入りのミステリーマニアな割にはまるで不慣れなアマチュア作家が書いたかのような手法だ
「舞台裏の殺人」ではこの手法が強く出ていてもう誰が犯人でもいいやって気分になったのだが、「ヴァレンタイン・デイの殺人」では少し進歩したようで多少はプロットに絡めて登場人物の描き分けも出来ている
少なくともアンソニー賞アガサ賞をダブル受賞した「舞台裏の殺人」よりは、こちらの方が出来は良いように思えた
ただやはりキャロリン・G・ハートという作家はコージー派としては中上級者向きで、コージー派入門には向いていない作家なのは間違いない
巻末の作家・作品の索引解説は毎度楽しみなんだけどね

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