mozartさんの登録情報 | |
---|---|
平均点:6.02点 | 書評数:208件 |
No.68 | 5点 | 人面屋敷の惨劇 石持浅海 |
(2012/12/08 11:10登録) そこそこ破綻なくストーリーが展開しているし、最後も「どんでん返し」とは言わないまでも、「う~ん、(やはり)そう来たか」的な結末で、まずまずの感想です。ただ、特異なシチュエーションとはいえ、登場人物(特に亜衣)のキャラクター設定にリアル感なさ過ぎな点がちょっと・・・。 |
No.67 | 5点 | 生首に聞いてみろ 法月綸太郎 |
(2012/12/06 17:20登録) 有名な作品なので、今更ですが読んでみました。確かにストーリーはよく練られていて、驚きの真相につながる伏線もしっかりと描かれていたのですが、イマイチ読後に爽快感というかカタルシスが不足するのは、途中の展開に緊迫感が足りないせいではないかと思っています。 |
No.66 | 4点 | 慟哭 貫井徳郎 |
(2012/12/04 11:03登録) 先入観なしで(ここでの書評には目を通さずに)読み始めましたが、最初からソレっぽい雰囲気だったので、多分そうじゃないかと怪しみながら読み進めていました。従って自分にとっては「衝撃のラスト」ではなかったのですが、それを差し引いても、結末が尻すぼみで、読後感も悪く、ちょっと残念だった、と言うのが正直な感想です。 |
No.65 | 8点 | 過ぎ行く風はみどり色 倉知淳 |
(2012/12/02 17:38登録) ここでの皆さんの書評を読んで、地元の図書館にはなかったものの、何としても読みたくなり、他の図書館との「相互貸借」制度を利用して取り寄せてもらいました。 結果は・・・。予想通りと言うか、見事に騙されてしまいました。読後感も非常に良くて、とても楽しめました。あらためてこのサイトの皆様に感謝いたします。確かに、最初の事件の「動機」については若干不満が残りますが、適当に「脳内補正」することで、ほとんど問題はなくなるかと。 |
No.64 | 4点 | 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 麻耶雄嵩 |
(2012/11/25 07:55登録) この作家の作品を読んだのは、「メルカトルと美袋のための殺人」と「隻眼の少女」に続き三作目でした。前者で銘探偵メルカトルのキャラクターに(好きになれないものの)興味を持ったので、「最後の事件」であるならば読んでみても良いかも、と思って手を出しました。「隻眼の少女」で作者のパワーに打ちのめされた経験もあって、結構期待しながら読んだのですが、全体的に読みにくいのはともかく、やはりこの作品のカラーは自分向けではなかった、というのが正直な感想です。 |
No.63 | 6点 | そして誰もいなくなる 今邑彩 |
(2012/11/22 10:39登録) 超有名作品のオマージュとしてもよくできている作品だと思います。ただ、細かい部分で色々不満があるのも確かです。いくら何でも最初の事件の動機では青酸カリは使わないだろうし、「裁かれざる犯罪」というのもややムリヤリ感が隠せない。そして何よりも、夕美に関わる最後の話が「どんでん返し」のカタルシスを薄めてしまっているのがちょっと・・・。 |
No.62 | 9点 | 隻眼の少女 麻耶雄嵩 |
(2012/11/20 11:09登録) これは・・・(絶句)。 まさに驚愕の結末でした。ラストも真っ暗じゃなかったので、久々にこの点数にしました。 |
No.61 | 6点 | 幽霊刑事 有栖川有栖 |
(2012/11/14 10:02登録) 随分前に読んだ作品ですが、いまだに内容を覚えているということは、それだけ印象に残る作品だったということでしょうね(最後の方の「銃を拾わせるセリフ」もしっかり覚えていたりして)。ミステリーと言うより、ややベタな感動モノ、と言えるのかも知れませんが、作者の意外な一面を知ることのできた内容で楽しめました。 |
No.60 | 6点 | 江神二郎の洞察 有栖川有栖 |
(2012/11/14 06:45登録) 学生アリスのEMC入部から始まり、マリアが入部に至るまでの9話を時間順にまとめた短編集。江神部長によるシャープな謎解きと言うより、懐かしいEMCメンバー達のやりとりを楽しむ1冊、と言えるかも。個人的には望月先輩の作品(?)『仰天荘殺人事件』をネタにして江神部長とアリスが「濃い」議論をする「除夜を歩く」が気に入りました。 |
No.59 | 5点 | ペガサスと一角獣薬局 柄刀一 |
(2012/11/11 08:38登録) あり得ないようなシチュエーションで発生した「事件」を探偵役(の南美希風)が「論理的・合理的」に説明するというパターンは、いわば本格ミステリーの「王道」なのでしょうが、短編集のせいか、それぞれの事件の「謎度」が若干パワー不足の上、ややムリヤリ感があるのはちょっとマイナスかな。 |
No.58 | 5点 | 火の粉 雫井脩介 |
(2012/11/11 08:25登録) 武内の異常性はともかく、じわじわと日常の中で追い詰められる者たちの混乱・焦燥・悲嘆・(自己)嫌悪・恐怖・悪意といった心の「負の連鎖」が何とも言えませんでした。ストーリーに引き込まれて一晩で読了したものの、読後感自体はそれほど良くなかったのも事実です。 |
No.57 | 6点 | メルカトルと美袋のための殺人 麻耶雄嵩 |
(2012/10/27 21:04登録) 今更ですが、メルカトル鮎シリーズの作品を初めて読みました。どれも話は良くできていて、それなりに納得させられるものが殆どでしたが(幽霊はちょっとアレでしたが)、自分としては、この探偵との相性は余り良くないようです。癖のあるキャラクターは良いとしても、ちょっとブラック過ぎの(一線を越えている)ような・・・。 |
No.56 | 7点 | 被害者は誰? 貫井徳郎 |
(2012/10/26 22:15登録) 元々この手のトリックには騙されやすいのだけれど、予備知識ゼロで読んだので、全編とも見事に騙されました。中でも「探偵は誰?」は、作中作という設定に加えて、吉祥院慶彦のキャラクターが立っていて、特に面白かった。最後の「名探偵は誰?」も、本筋の話はともかく、ここまでやるか、といった感じで脱帽。 |
No.55 | 6点 | さらわれたい女 歌野晶午 |
(2012/10/24 15:59登録) 「偽装誘拐」の手口は見事だし、テンポ良く読めた。小説半ばで死体が発見されてからは、主人公が真犯人に迫っていく過程も緊迫感があって、グイグイ引き込まれるように読み進めることができた。結末は(警察の介入タイミングなど)ややご都合主義だったけれど、全体としては「葉桜~」に通じる快作だと思う。 |
No.54 | 3点 | 猫柳十一弦の後悔 北山猛邦 |
(2012/10/24 15:42登録) 「アリスミラー城」と「ギロチン城」が面白かったので、期待して読み始めたのですが、正直、これは期待はずれでした。 何と言っても設定が強引過ぎ。動機が後出しであることはともかく、途中の犯人の意図に気づくことはおよそ不可能で、解答を示されても、カタルシスは全くなく、「ふ~ん・・・、で?」ぐらいのレスポンスしかしようがなかったりして。 |
No.53 | 5点 | アルバトロスは羽ばたかない 七河迦南 |
(2012/10/24 15:31登録) 前作「七つの海を照らす星」を経ずに今作を読んだせいか、北沢春菜なる保育士に特別な感情移入をしていなかったので、最後のどんでん返しはそれほど衝撃的ではなかったけれど、それでも最後まで騙されていました。 ただ、冬の章で「わたし」が回想しているのが、「春の章」~「晩秋の章」であるならば、アンフェアではないのかも知れないけれど、やはりちょっと納得がいかなかったりして。「冬の章」での記述自体もやや不自然に感じられる部分も見受けられるし・・・。 話そのものはまずまず面白かったけれど、自分にはそれほどフィットしなかった、というのが正直な感想です。 |
No.52 | 7点 | 禁断の魔術 東野圭吾 |
(2012/10/15 14:31登録) ガリレオシリーズ8作目。前作「7」に比べ、それぞれの話がドラマとしても中身があって、断然こちらの方が面白かった。以下、個別の感想; 『透視す』:アイちゃんが可哀想過ぎる。それにしても、「モモンガ」からこのトリックに気づくガリレオは流石です。 『曲球る』:柳沢投手夫人が(殺害理由も含めて)気の毒過ぎる。湯川の助けで妻の本心を知り、トライアウトもうまく行く模様、というのはちょっとベタだったけど。 『念波る』:最後の2行がウケました。 『猛射つ』:中編。内容も一番充実している。湯川と後輩のやりとりとか、東野圭吾節を満喫できる、といった感じ。しかし、湯川「准教授」もそろそろ「教授」の適齢期なんじゃないだろうか。 |
No.51 | 4点 | 館島 東川篤哉 |
(2012/09/26 15:03登録) メイントリックは確かに大がかりだけれど、それほど意外性も感じられなかった。何より、探偵役のコンビが、烏賊川市シリーズのコンビ(トリオ)に比べて、魅力が乏し過ぎ。 |
No.50 | 6点 | スウェーデン館の謎 有栖川有栖 |
(2012/09/23 07:51登録) これまでに読んだこのシリーズの中ではまずまずといったところでしょうか。全編を通して雰囲気はとても良く、雪の足跡の謎についても、単純なものでなく、それなりに「多重構造」になっており、感心させられました。 ただ、犯人のもくろみ自体は、法医学や科学捜査の「目」を欺き通すことはかなり難しいのではないかな~。 |
No.49 | 4点 | 46番目の密室 有栖川有栖 |
(2012/09/15 16:46登録) 火村「助」教授+作家有栖シリーズの第1作を読んでいなかったことに最近気づいて、今更ながら図書館で借りてきて読了。う~ん、このシリーズはもっと面白かったはずなのに・・・、とややがっかりした、というのが偽らざる感想でした。 |