home

ミステリの祭典

login
mozartさんの登録情報
平均点:6.08点 書評数:222件

プロフィール| 書評

No.182 5点 揺籠のアディポクル
市川憂人
(2023/10/16 11:33登録)
主人公目線で進む本編(特に事件が起こってからの展開)はなかなか緊張感があって読み応えがありました。映画的とも言える情景の描写の中で主人公の感情もしっかり吐露されていて感情移入しやすくなっていました。

(ややネタバレぎみ)
ただ、事件の直前で主人公が見た「夢」の中で「顔を恐怖に染めながら、必死に叫ぶコノハ」とあるのはいくら後ろめたい気持ちがあったとしてもちょっとあざとい(ミスリードを誘う)表現かな、と。実際は「タケルへ.txt」の通りだったんだろうから。


No.181 5点 あなたのための誘拐
知念実希人
(2023/10/14 15:15登録)
一気読みしました。サスペンス感は比類がなく展開に目が離せなくなってしまいました。ただ読後感は…余り良くはなかったですね。結末からするとやむを得ないことでしょうが。
フーダニットに繋がる犯行動機について後出し感が強いんだけど(伏線が張ってあったことは認めますが)。それにしてもちょっと…。


No.180 6点 名探偵のはらわた
白井智之
(2023/10/10 11:15登録)
結構前に(「いけにえ」より前に)読みました。本作者はグロが売り(?)らしいので警戒しながら読みましたがやや肩透かし気味でした。ちなみにこれと「いけにえ」の二作しか読んでいないので「グロ上等」の境地には至っておりません。
内容については記憶の彼方に行ってしまった部分もありますが、その「特殊設定」がなかなか面白く本筋のメインパートに絡んでくるものの各話とも本格ミステリーとして機能しており好感を持てたことは記憶しています。読後感も悪くなかったです。


No.179 6点 神薙虚無最後の事件
紺野天龍
(2023/10/08 20:07登録)
冴えないキャラの主人公に何故か親しくしてくる超カワイイ女子、しかも名探偵であると。関係する主要キャラが美人揃い(主人公の「恋路」に加勢する一名を除いて)と。最近こうした設定のミステリーが多いように感じるのは自分の嗜好がそちらに向いているからなのでしょうかね。

(ややネタバレ)
作中作に××××××が使われていてしかもそのキモは○○○○であると。これも何か既視感ありまくりでした…。多重解決の謎解き部分はそれなりに面白かったです。


No.178 5点 アミュレット・ホテル
方丈貴恵
(2023/10/06 11:46登録)
竜泉家の一族シリーズに比べると短編集なので小粒なのは良いとしてもこの「特殊設定」にはちょっと拒否反応が出てしまいました。オーナーの価値観(ホテルの外で実行されるならば殺人も含めてあらゆる犯罪に便宜を図る一方で麻薬は御法度とか)にもいささか疑問符が付くし。
それでもそれぞれの謎解き部分はそれなりに楽しめました。


No.177 7点 その殺人、本格ミステリに仕立てます。
片岡翔
(2023/10/01 14:08登録)
最初は脱力系なのかと思いましたがそんなことはなくしっかりとした本格ミステリーでした。どうでも良いことですが、さすがに「風゛」という字は読み辛くて何度でもそこで目が止まってしまい読み進める上でテンポが悪くなったのが個人的には残念でした。

彼女のキャラには結構好感が持てたのですが(コンビを組んだ形での)続編はさすがに無理でしょうね。


No.176 5点 Iの悲劇
米澤穂信
(2023/09/29 07:36登録)
最後のIの「喜劇」は確かに意外なオチというところなのでしょうが、「深い沼」で主人公に共感できたせいか、読後感は少し悪くなりました。


No.175 4点 透明な螺旋
東野圭吾
(2023/09/24 08:35登録)
(かなり前に)発刊後すぐに読みました。ガリレオシリーズが好きなので期待して読み始めたのですが……。湯川の過去が明かされるわけですがこういうのはちょっと……残念な印象が強かったです。カッコウの卵もそうですが、この作者は「生まれついての能力差」なるものに何か特別な思い入れがあるのかも。


No.174 7点 ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人
東野圭吾
(2023/09/23 18:08登録)
一気読みしました。読みやすいのですが昨今のラノベとは一線を画す軽妙さはさすがです。武史のキャラも変人タイプの名探偵としてはちょっとステレオタイプな感もありますがなかなか魅力的でした。


No.173 6点 クスノキの番人
東野圭吾
(2023/09/23 08:36登録)
ミステリー色はほとんどなかったです。クスノキの「謎」もロジカルに解き明かされるわけではないし。ただ読ませ上手なのは相変わらずなので感動を得たいのであれば間違いない作家のいつもの作品として安心して読めます。いずれ映画化されるのでしょうが玲斗と優美の関係性が「改変」されないと良いけれど。
続編が出るらしいですがそちらも興味があります。


No.172 6点 ボーンヤードは語らない
市川憂人
(2023/09/21 11:36登録)
マリアと漣の過去譚がメインなので彼らの際立ったキャラクターがどのようにして形成されていったのか明らかにされるのかと思って読み進めましたが結局昔からあのキャラだった、と。
個人的には前作のような長編よりもこれくらいのボリュームの方がすっきりして読みやすく感じました。本格色もそれなりにあったし。


No.171 6点 神とさざなみの密室
市川憂人
(2023/09/21 11:31登録)
政治色「溢れる」ストーリーの序盤でやや面食らいましたが意味も状況も不明なまま「密室」に閉じ込められた二人の閉塞感がサスペンスを盛り立てていてなかなか読み応えがありました。
密室ができあがった経緯等についてはそれなりの説明がありましたが犯人の動機を含めた伏線の回収の仕方にはちょっと納得がいかないというか不満が残りました。


No.170 7点 ちぎれた鎖と光の切れ端
荒木あかね
(2023/09/14 19:23登録)
乱歩賞の前作はちょっと合わなかったのですが、今作はかなり雰囲気が違って所謂本格ミステリー度がパワーアップした感があります。第一部終盤の謎解きについても(犯人同様「急に頭が良くなった彼」に戸惑いましたが)ロジックがしっかりしていて感心しました。
第二部は如子のキャラに既視感がありましたがそれほど気になることはなくて(ウザく感じることもなくて)、なかなか好印象を持てました。読後感はちょっと微妙ですが。


No.169 4点 女王はかえらない
降田天
(2023/09/11 17:56登録)
第1部は不快感溢れる内容、第2部が違和感ありまくりで、第3部に至ってはやられたというよりなーんだ、やっぱりそういうことか、という感想でした。
この手のものは自分には合わないのだろうと言うことで。


No.168 5点 カラマーゾフの妹
高野史緒
(2023/09/11 11:35登録)
残念なことに「前任者」の作品を読んでいないため(作中にあらすじはしっかり書いてあり、別途ネット等でこの大作の概要については予習してあったのですが)ここで明らかにされた「真相」に対する驚きとかカタルシスをあまり感じられませんでした。
やはりミステリー愛好者といえども読書家の常識として「世界の十大小説」には眼を通しておくべきなのかも。


No.167 7点 闇に香る嘘
下村敦史
(2023/09/11 11:24登録)
主人公が全盲という設定で対峙する人たちへの不信感と不気味さがミステリー色を盛り立て緊張感をもって物語が描かれています。ラストも読後感の良いものとなっていて好感が持てました。

(ややネタバレ)
兄が偽者ではないかという主人公の疑念が物語の序盤で示されていたのでそのまま終わることはないだろうと鈍感な自分でも予想がつきましたがここまでしっかりと伏線を回収して反転させるとは…。


No.166 6点 幽霊たちの不在証明
朝永理人
(2023/09/03 09:25登録)
フーダニットとハウダニットについては極めて論理的に解き明かされていて感心しました(ホワイダニットはちょっと……)。文体がラノベ青春ミステリー風でしたがこれについては特に不満はありません、ていうか、最近はこの手の作風の方が読みやすくて好ましく思えています。
ただ終わり方が……。個人的にはエピローグをもう少しほっこりするようにできなかったのかな、と。まぁ、これが「青春」なのでしょうが。


No.165 8点 十戒
夕木春央
(2023/08/30 17:47登録)
特殊な設定というか犯人のルールが秀逸で3日間とは言えなかなか緊張感の持続するストーリー展開で最後まで一気読みできました。謎解き部分でそれまでにさりげなく記載されていた伏線を回収していくロジックも極めて明快で十分納得させられました。少し余韻を残したラストも気になります。

確かに正当防衛にはならず「犯罪」になってしまうのでしょうが、その犯行動機も十分に理解できたし。ていうか他に選択肢はないような……。


No.164 6点 元彼の遺言状
新川帆立
(2023/08/05 15:41登録)
このミス大賞受賞作品とのこと、選評にもあるように主人公のキャラがとても立っていてなかなか魅力的でした。伏線もしっかり回収されていてミステリーとしてもうまくできていると思いました。遺産がらみのストーリーではあるものの(かつてのこの手の作品に多く見られた)ドロドロした「昭和臭」がしないのも好感が持てました。弁護士作家にありがちな小難しい法律関連の表現が前面に押し出され(てある意味煙に巻かれ)ることもなかったし。


No.163 4点 此の世の果ての殺人
荒木あかね
(2023/08/03 14:39登録)
K-Pg境界の再来というSFチックな特殊設定があまり活かされていないような…。確かに犯行動機がそれで説明できるんでしょうけど。人物の描き方もちょっと平板な印象を受けました。ただ、作者はまだ若いので今後に期待したいところです。

222中の書評を表示しています 41 - 60