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ミステリの祭典

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奇想、天を動かす
吉敷竹史シリーズ

作家 島田荘司
出版日1989年09月
平均点7.88点
書評数67人

No.47 7点 simo10
(2009/12/28 00:08登録)
社会派と本格が融合したせいなのか、これはかなり異色の作品という印象を受けました。
犯人は序盤から確定しておりフーダニットの楽しみこそないものの、真の動機に到るまでのプロセスが奥深かったです。
また、過去に起きた事件に関連して語られる幻想的な謎の提示はさすが島田氏と唸らされます。
惜しむらくはシリアス過ぎる内容とあの大トリックにミスマッチを感じてしまったことかな。
てことは社会派と本格の融合に対する違和感の正体はここにあるのかな?と思ってしまう。

No.46 4点 江守森江
(2009/11/25 13:04登録)
「占星術~」は初出時即読でパクリによるネタバレ被害は無く漫画の金田一少年を「これって問題ないの?」とニヤつきながら楽しんだが・・・。
吉敷シリーズは出版時即読ではなかった。
その為に、此方は金田一少年(トリック丸パクリ)を先に読んでしまっていた。
本格ミステリをトリックを知りながら読むのも偶には悪くないが(仕事に忙しい最中にトリックを知っているからサラッと読めるとナメていた自分が悪いのだが)社会派部分をメインに読む事になり苦行になった記憶がある。
そして‘島荘’が私の好みから離れてしまった事を強く認識した。
※辛めの採点になったがこの作品になんら罪はなく、丸パクリした金田一少年の原作者及び講談社のモラルの低さに問題がある。

No.45 9点 E-BANKER
(2009/11/07 22:43登録)
吉敷シリーズの到達点的作品。
解説とかで書かれているとおり、本格ミステリーと社会派ミステリーが見事に融合した作品でしょう。
何より、吉敷が熱いです!(松岡修造ばりに)
今回、久しぶりに再読しましたが、トリック部分については偶然に偶然が重なって・・・というところが初読時以上に目に付いたり、豪雪の中アレとアレを持って犯人が簡単に移動できる? という部分が気になったりはしました。
そんなことより、島田氏は本作で「日本人の罪深さ」というものを吉敷の名を借りて主張したかったのでしょう。
それにしても、吉敷の台詞は泣かせます。「俺は・・・白は白、黒は黒と言い続けて死んでいきたいんだ!」
かっこいい!

No.44 8点 vivi
(2009/07/12 17:33登録)
評価の高さに期待していて、
この作品を読みたいがために吉敷シリーズを読み始めた感じですけど、
思ったよりは普通だったかな、という感想。
やはり、あんまり期待値を高くしてはいけませんね(^^;

社会派的要素は、かなり熱心に書き込まれていますが、
あまりにもそこへ持っていこうという姿勢が強すぎて、
作中の吉敷ほどは心を動かされませんでした。
むしろ、普通の犯人像だった方が、作品のキレは増したかもしれないな~。

と、マイナスな書き方をしてしまいましたが、
それは単に私の好みによるものでして、
トリックなんかは、久しぶりの豪腕ぶりを楽しみました♪
(でも、あの路線図は・・・ちょっとアンフェア?)

No.43 8点 okutetsu
(2009/07/01 04:37登録)
ありえないだろって謎ばっかでホントに解決できるのかと思いましたがそこそこ納得のいく解答が提示されたので満足です。
物語の引き込み方も好き。
ちょっと強引な社会派風なところが微妙だった気がします。

No.42 8点 測量ボ-イ
(2009/05/13 16:12登録)
これは良かったです。殺人事件の背景が一見社会派推理を
思わせますが、ただの社会派推理とは一線を画しています。
でも「あれ」って、条件次第で爆発するんですね・・知り
ませんでした。
それと地理的な話も思わず地図を見て確認してしまいまし
た(笑)

No.41 6点 makomako
(2009/01/21 21:27登録)
作者が力を入れていることは良く分かりますが、このトリックはちょっと無理があるでしょう。吉敷は正義感あふれているのは良いのだが、こんな勝手が通るの?上司の反対を押し切って北海道まで行ってしまうし(この間の仕事は無いのかね)タクシーは乗り放題だし。いっそ金持ちの道楽息子が警察へ入っている設定にしたほうが無理がなさそう。そういった矛盾だらけではあるが作者のやさしさや力いっぱいの迫力は伝わってくるので私としてはこのぐらいの評価としました。

No.40 5点 ElderMizuho
(2008/12/13 13:43登録)
引き込みの謎が大変よく、一気に読ませられました。
ただ社会派部分に関しては、どうも堅苦しく無駄な部分が多いとしか思えませんでした。少なくとも推理部分と上手く「融合」しているという印象はありませんでした。

No.39 10点 りんちゃみ先輩
(2008/11/30 14:19登録)
不可解・不思議・解決不可能と思われる犯罪を吉敷竹史が過去の奥底まで探り見事解決。おもしろいの一言。思わず北海道版◎◎帳を開いて確認してしまいました。島田作品では異邦の騎士に次いで好きです。

No.38 8点 zedd
(2008/11/10 03:03登録)
多少無理な点が無きにしもあらずだが、社会派ものとしていい読み物だったし、素直に面白かった。

No.37 7点 白い風
(2008/05/28 22:53登録)
犯人が現行犯逮捕されたけど、尚捜査を続ける吉敷刑事。
動機解明だけのために奔走する今までにないパターンは素直に楽しめました。
ただ、私も「金田一少年の・魔術列車殺人事件」読んでいましたので、いきなり便所の遺体のシーンで「あれ?これは・・・」と思っちゃいました。
(いきなりネタばれ?)

その分、感動がダウンしちゃったかな(作品のせいじゃないけど・・・)

No.36 4点 あびびび
(2008/04/16 11:39登録)
スケールの大きいミステリではあるが、自分としてはトリックに見当がついてから読むのが辛くなった。
ただ、真冬に北海道の大地をひた走る列車には哀愁を感じた。

No.35 6点 mike
(2008/04/15 23:31登録)
紹介文を見て期待していたほどは面白くは感じなかった。期待しすぎていたかもしれない。

No.34 8点 おしょわ
(2008/03/12 21:49登録)
本格+社会派の絶品。
今でも純粋に本格として楽しめますが、単にそれだけじゃない。
御手洗モノだったとしても面白かったかも。

No.33 10点 いけお
(2007/10/10 11:15登録)
金田一を既読だったにもかかわらず、トリックの凄さやスケールの大きさに驚いた。

No.32 7点 ぷねうま
(2007/09/28 01:34登録)
本格好きな自分としては社会派要素と展開の遅さにもどかしさを覚えたのだが、幻想性とトリックの解明は素晴らしいと思った。

No.31 10点 北浦透
(2005/08/25 18:05登録)
島田荘司の白眉。
ミステリーファンとしてこの作品に出会えて良かったと思う。初めて読んだのはずいぶん前なのに、いまだその内容は覚えている。

No.30 9点 Tetchy
(2005/08/01 23:53登録)
今回はとても痛い話でした。あの老人の生涯が余りに痛々しいです。救われませんね。最後に故郷に妻がいるという衝撃は悠久の心痛を想起させます。テクニックと云えばそれまでだが、やはり最後は微笑みたい。
こういう哀しい話に弱いんですよね〜、私。
奇想の部分は相変わらずの剛腕ぶりで島田健在!!って感じでよかったです。
ただタイトルはこの物語を表しているのではなく、島田の持論をこの作品を持って証明しましたよと宣言しているように思えるのですが。

No.29 8点 クラ
(2005/03/06 17:43登録)
作者の本は、10冊も読んでいませんが、一番面白かった。でも本当に爆発するんですか?

No.28 9点 林檎
(2005/01/04 00:10登録)
薄っぺらな社会派臭は鼻につくものの、島田の天然さのあらわれと見れば許せる範疇。
大掛かりなマジックショーを見るような騙される快感は存分に味わえる。
一流のエンターティメント。

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