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ミステリの祭典

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星降り山荘の殺人

作家 倉知淳
出版日1996年09月
平均点6.45点
書評数121人

No.101 8点 CHABI
(2015/04/17 21:09登録)
いろいろ不満点がある作品だとは思います。
・序盤が退屈すぎる
・あの叙述は、慣れた人からすれば逆に犯人を名指ししているようなもの
・あの場所に集められた設定自体が疑問に思われる
・真相解明時の消去法の論理がかなり強引すぎる
・動機が・・・
パッと思いついたところを挙げてみるとこんなところでしょうか。
ですが、個人的にはとても楽しめました。何故かは分かりませんが良い作品だと思いました。
最後、犯人に関する一つの謎を明かさないまま終わったところも、いい余韻を残す感じで良かったです。

No.100 7点 公アキ
(2015/01/16 18:40登録)
 「騙された!」と笑顔で言える作風と見事なトリック。「クローズドサークルあるある」的な諸要素と、それらを読みやすくかつライトになりすぎないきわどいラインで描き切る絶妙な筆致は、中々お目にかかれないものがある、と思いました。

(もう何年も前に読んだきりの状態でのレヴューです)

No.99 6点 名探偵ジャパン
(2014/09/01 12:00登録)
初出1996年という年代を考えれば、当時は十分驚きの結末だったであろうことは想像できる。
「あくまでフェアに」が売り文句だが、探偵の推理で、「~の人物なら~はしないだろう」という、「だろう推理」が多いところが気になった。
あと、各章の最初にメタ視点からの文章があるが、ここに何か仕掛けるというのは、フェアと言えるのか? 確かに嘘はついていないのだけれども…
楽しめはしたけれども、何だか腑に落ちない読後感だった。

No.98 6点 初老人
(2014/06/06 00:15登録)
叙述が一部分に集約されているのが惜しい。もっと全編に渡って騙しのテクニックが盛り込まれているような作品であって欲しかった。それでも今なおメイントリックを思い出せるという事は、読んだ当時の10年前にはそれなりに印象深かった作品、という事になるのだろう。

No.97 4点 ボナンザ
(2014/04/07 22:54登録)
あまりに念入り過ぎてある程度読み慣れた読者はすぐ気づく。
しかもそれがばれると他の魅力はないに等しい。

No.96 6点 とあるミステリマニア
(2014/02/27 20:02登録)
トリックが見破れた方も多数いるようですが、、気持ちよく騙されました。騙された時のすっきり感がたまりませんがストーリーとしてはうーん…ですね。
でも読んで後悔はなし!です。

No.95 7点 smk
(2014/01/02 17:53登録)
メイントリックはフェアであり単純に騙されました。
リーダビリティは高く、キャラもたっていて非常に読みやすかったです。
ただし、他の方も書かれていましたがロジック部分(特に○通りを除外するところ)は納得がいかない面があったので、少し評価を落としてこの点数。

No.94 5点 バックスクリーン三連発
(2013/11/07 16:43登録)
どこかのランキングとやらに載っていたので題名から
閉ざされた別荘地で起こる殺人事件、ということが予想されましたので
試してみることにしました
案の定、集められたお互いに関係のない7人が寂れた別荘地で
雪で出て行くことができなくなり殺人が起こります。
ここまではいい感じ、期待通りの展開でした
所々に作者からの挑戦ではないですがメッセージが入るわけですが
今回、私にはこれが叙述トリックではなくミスリードに
写ってしまったわけで、「やられた」ではなく
「だましやがったな」に感じてしまった。

No.93 8点 ナノ
(2013/10/10 17:56登録)
ここに集う方々にとってはかなり分かり易かったトリックなのですね。現にレビューの多くに見破ったという内容が含まれていますし。
私はカタルシスとサプライズがあれば満足な人間ですので、こちらの作品は非常に楽しめる物でした。
442ページの衝撃、久々にあの感じを味わうことができました。
爽快な後読感と共に、レビューと致します。

No.92 5点 haruka
(2013/09/06 19:51登録)
トリックはフェアだと思う。フェアなだけに序盤で犯人が分かってしまった。

No.91 7点 mohicant
(2013/08/03 22:46登録)
 騙されてなんぼの作品。倉知淳の中では本格度は高め。

No.90 8点 ミステリ初心者
(2012/05/28 16:40登録)
 ネタバレあります。


 この小説は独特の手法があり、そこにトリックがあることは誰でもわかると思うのですが、使い方がうまいです。
 ルールをぶっ壊したような自分好みの作品でした。アンチミステリ的な楽しさがありますが、完全にフェアです。

 こんな推理小説やホラーゲームがあったら面白いな…と妄想していたら、まんま星降り山荘の殺人でした。
 そのため、かなり序盤で犯人のめぼしがつきました。 どうやったかとかは分からなかったので、犯人が当たったとはいえないのですが。

No.89 6点 misty2
(2012/03/25 02:09登録)
(ネタバレあり ご注意を!)
一人の描写だけが浮き出ており、更には探偵役も担う。
ここまでイメージ付けを持たせた当探偵役なのに、シリーズ物がない。
ということは ⇒ 犯人。
こんなアプローチで99%判りつつ、大どんでん返しを期待するも…
携帯無し・有線電話無し・陸の孤島・読者を喜ばす雪の足跡、気楽に楽しめて好きです。

No.88 7点 いいちこ
(2012/03/18 11:29登録)
シンプルだが斬新なメイントリックに賭けた作品。
ステレオタイプなキャラクター造形、シンプルで一本道のプロット、軽妙な語り口等で、エンタテインメントに徹しリーダビリティを高めたことも奏功した。
作者の狙いは成功していると評価できる。
ただロジック、特にアリバイ・心因的要素・警報装置等の取扱に違和感が残り、本格パズラーとしての脆弱性が否定できない点からギリギリの7点に止まった

No.87 5点 STAR
(2011/10/24 14:18登録)
登場する人物に個性があり、すらすら読めました。途中まではおもしろかったのですが。
犯人がこの人だったら、つまらないかもという人が犯人でした。
動機もなんだか軽いですね。
星園がしゃべった過去の悲惨な事件も何か関わってくるのかと深読みしてしまいましたが、何の関係もなく肩すかしをくらわせられた感じでした。

女子大生が携帯を持っていないのが当たり前だったり、ポケベルが出てきたりと、時代を感じました。

No.86 2点 黒い夢
(2011/10/19 08:34登録)
まさかこれはないよなぁと思ったことがあたってしまっていたのが残念です。また個人的にはストーリーに魅力を感じることができませんでした。

No.85 8点 蟷螂の斧
(2011/08/27 12:46登録)
秘書の『麻子』に「思い入れ」しながら読んでしまいました。(笑)一番怪しくないのが犯人の定説があるので、『麻子』が犯人ではないようになんて思いながら・・・。
探偵役が犯人の自白を導く段階で『麻子』がしゃべり始めたのでハラハラドキドキ(まさか犯人ではないよね?!なんて)。
とても楽しめました。また、解説(西澤保彦氏)も「本格」について語られており楽しめた。

No.84 7点 ある
(2011/08/25 01:01登録)
良くも悪くもバカバカしさが魅力の作品なのでは?
「本格」の意味をあまり理解していない私は気持ち良く騙されました。
こういった小説ならではの魅力は好きです。

No.83 4点 りゅう
(2011/08/14 15:14登録)
 あまり感心できる作品ではありませんでした。文庫本の裏表紙に「あくまでフェアに、読者に真っ向勝負を挑む本格長編推理」と書いてありましたが、「看板に偽りあり」だと思います。一応「フェア」だとは言えると思いますが、「本格」と言う部分に関しては大いに疑問ありです。ロジックで犯人を絞り込む場面があるのですが、無理があり、納得出来るものではありません。読者に与えられた条件だけでは、論理的に犯人をひとりに絞り込むことが出来ないはずです。

(ネタバレをしています。注意!)
 あらかじめ、この作品に叙述トリックが使われていることを知っていたため、叙述部分にはすぐ見当がつき、したがって犯人も予想どおりでした。この叙述部分がなかったら、ほとんどの人が真犯人に真っ先に疑いを持つのではないでしょうか。杉下の立ち聞きの真相もほぼ想定どおりでした。
 特に不満に思ったのが星園の推理で、穴だらけで全く説得力がありません(真相から言って、穴だらけなのは当然かもしれませんが)。この推理は麻子によって修正されるのですが、麻子が指摘した事項以外にも何点か穴があります(私が誤っているのかもしれませんが)。
・ 星園は、右通り・左通りと表玄関・裏玄関の位置関係、凶器のこけしが置いてあったカウンターの位置から、左通りのコテージに泊まっていた2人を除外していますが、無理があります。そもそも、犯人が殺意を持って殺害現場に向かう時に、あらかじめ凶器に何を使うかを考えずに、たまたま手近にあったものを凶器にしようとするでしょうか。左通りのコテージに泊まっていた人物であっても、あらかじめ、こけしをカウンターから持ち去っておけば犯行は可能です。消去法によって人物を除外出来るのは犯行が不可能な場合であって、犯行の可能性の高い・低いの観点から可能性の低い人物を除外するのは間違っています。
・ 犯人が糸を結び直してヤカンによる警報装置を復元した理由について、警報装置が不発であったことを強くアピールしたかったからだと星園は説明しています。それならば、復元せずに糸が切れたままで放置しておけば良かったのではないでしょうか。ヤカンの口がドアにつかえたことによる不発も、糸が切れたことによる不発も同じことです。逆に、結び目を付けることは、現場に居る時間が長くなり、犯人が仕掛けを意図的に復元したことが明白にもなり、結び目を付けることが出来ない2人が除外されるなど、マイナスにしかなりません。

 麻子には、この2点も修正してもらいたかったと思います。
 ラストに向けたストーリーの流れは面白いと思いますが、叙述部分を除くと、雪の足跡、ミステリーサークル、ヤカンによる警報装置などの道具立ては肩透かしで、ロジックも杜撰に感じられ、ミステリーとしての骨格部分が弱いと感じました。私自身が叙述トリックをあまり評価していないこともあって、低い採点となりました。
 この作品のロジックに文句をつけること自体、筋違い、ピントはずれなのでしょうけれども。

No.82 4点 ムラ
(2011/06/16 17:38登録)
ひとまず携帯やラジオがポピュラーじゃない時代というの懐かしさを感じる。
内容はフェアと書いてあるとおり正統派な感じのトリック。と、いうよりフェアにしようと頑張ったトリックというほうが正しいのだろうか。ミスリードが割りと分かりやすかったが正当な感じで来ていたので嫌いではない。
メイントリックは読めたけどその他の細かいほうのトリックはいまひとつわからなかった。ミステリサークルのところとかは特に推理に至るのが難しかった気がする。
「ウザイ女」を絵に描いて額縁入れて美術館に飾ったら前売り券が千枚売れたようなキャラが二人もいるのはどうも辛かった。あとちょっと長かった。
あと犯人最後豹変しすぎな気が(笑)

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