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ミステリの祭典

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白い兎が逃げる
作家アリス&火村シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2003年11月
平均点6.47点
書評数17人

No.17 7点 虫暮部
(2021/02/16 11:49登録)
 謎解きに挑戦する楽しさではなく、上手く組み合わさったパズルの完成形を鑑賞するソレ(悪い意味ではない)。「地下室の処刑」の真相が凄いツボ。でもやはり、時刻表はちょっと苦手で……。

No.16 5点 ボナンザ
(2020/04/23 21:54登録)
それほどインパクトのある作品はないが、丁寧に作った感のある短編集。

No.15 6点 mediocrity
(2019/06/25 23:47登録)
短編3作+中編の表題作。全て火村シリーズ。
①『不在の証明』
これが一番良かった。警察をまくために路地裏に隠れていたひったくり犯の証言と、被害者の関係者の意外な証言によって殺人の真相が解明する。
②『地下室の処刑』
これも面白かった。他の作品でも出てきたテロ組織がらみの事件。展開も面白いし殺人の真相も面白い。
③『比類のない神々しいような瞬間』
最近テレビドラマ(山村美紗サスペンスか『刑事ゼロ』か『科捜研の女』。どれかは忘れたけど「京都物」だった)でこのダイイングメッセージのネタが使われてました。こういう一部の人にだけ分かる系のものはあまり好きじゃないです。最後の決定的証拠もあんまり。
④『白い兎が逃げる』
これだけ他より明らかにページ数が多いし期待していたんだけど、それほどいいと思わなかった。『マジックミラー』はすごかったけど、鉄道トリック物はよほど凝ってないと面白くないですね。

平均を取って6点にしましたが、前半2作8点、後半2作4点という感じで、かなり評価に差があります。後半2作は正直2時間ドラマの平均レベルくらいかなと。

No.14 6点 パメル
(2018/09/09 01:19登録)
4編からなる中短編集。
アリバイ崩し、ダイイングメッセージの謎、思いも寄らない意外な動機とバラエティに富んだ作品集で嬉しい。
表題作の「白い兎が逃げる」は追う側と追われる側がいつの間にか入れ替わる展開。鉄道絡みですが、時刻表トリックが苦手な方でもマニアック過ぎないので楽しめると思います。全体的には特筆すべき作品は無いが、ハズレも無いといった印象。
余談ですが「白い兎が逃げる」はP・T企画がプロデュースし、観客参加型ミステリ(ゲーム形式のミステリ演劇イベント)が開催されるそうです。(2018年9/28~9/30大阪 浄土宗慶典院にて)。

No.13 7点 ねここねこ男爵
(2017/11/03 02:07登録)
粒揃いの短編集。
この人はワンアイデアを手堅くまとめるのが上手いです。
地下室の処刑の『なぜ死刑執行直前に毒殺したのか?』は結構好きです。

どんでん返しと衝撃の真実が好きな人は読んではいけません。

No.12 6点 ボンボン
(2016/05/08 20:27登録)
表題作よりも、他の3作の方が納得できたし、好きだ。
どれも使い古されたネタと状況の中で、スレスレの間隙をぬって鋭く突いてくるオチが見事。特に「比類のない神々しいような瞬間」の落とし方は素敵だった。
表題作の「白い兎が逃げる」は兎関連の話題をこれでもかと詰め込んでくるところが、もはやダジャレ風味。どうしても「なんで、人を殺した?」というところが、弱くて残念。

No.11 8点 青い車
(2016/02/24 22:28登録)
以下、各話の感想。
①『不在の証明』 双子の絡んだアリバイ崩しと思いきや実は単純なところに真相が転がっていた、という話。手堅いつくりです。
②『地下室の処刑』 ホワイダニットが肝となる短篇です。この毒殺の動機はちょっと強引な気もしますが、意表を突いていて十分楽しめます。
③『比類のない神々しいような瞬間』 これはかなりお気に入り。ふたつのダイイング・メッセージが用意されており、ひとつは予備知識が必要ですが、もうひとつの被害者が意図しない形で証拠となったメッセージの着想が秀逸です。
④『白い兎が逃げる』 一見ストレートな鉄道・飛行機もの。しかし、直前まで女性をつけていたストーカー男が殺害されるという要素が加わることで、ガチガチの本格に仕上がっています。トリックの発想もなかなか良く、(僕はしませんでしたが)当時の時刻表があれば眺めながら読むのも面白いかも。

総じて自分の好みと合致する本格ものばかりで、しかもそれぞれが違ったタイプの味わいです。作家アリスシリーズでは上位に位置する一冊だと思います。しかし②で登場したシャングリラ十字軍ですが、こういったカルト集団はシリーズに不要であるばかりか邪魔ではないかという気がします。

No.10 6点 斎藤警部
(2015/08/11 16:00登録)
このアリスさんは良かった。 表題作、女優さんの造形も魅力的、企画の鮮やかなアリバイ崩し、わくわくして読めました。 「地下室の処刑」における「毒殺の理由」と、それが看破されるきっかけ、唸らせるね。

No.9 6点 まさむね
(2014/10/19 23:00登録)
 私事ですが鳥取を訪問する予定があったため,敢えてこの日程に合わせて手にした次第。
 で,表題作。あれ?鳥取自体はあまり登場しないのね…ってのは自分勝手すぎるか。でも個人的に利用機会が多い(現に今回も利用した)関西空港も舞台だったから,まぁいいか。ちなみに,この空港を利用する機会の多い人間にとっては結構わかり易いトリックだったですかねぇ。中編の長さが必要だったのか,内容的にも疑問。
 表題作よりも,「不在の証明」と「地下室の処刑」の2短編をお薦めしたいかな。

No.8 6点 あい
(2013/04/21 00:13登録)
どの作品もインパクトは強くなかったものの、しっかりまとまっていて良かった。個人的には地下室の処刑が面白かった。

No.7 7点 mozart
(2013/03/03 16:46登録)
自分がこれまでに読んだこの(火村+作家アリス)シリーズの中では、どれも高水準に位置する作品群だと思います(同じ国名シリーズ以外の作品である「暗い宿」よりはずっと面白い)。ただ、最も分量のある表題作については、犯人の「動機」に関する伏線が(途中から怪しいと思っていたにもかかわらず)なかなか読み取ることができず、やや唐突な印象は拭いきれませんでした。

No.6 6点 黒い夢
(2012/10/03 08:24登録)
ロジックはもちろんですが、それぞれのストーリーもよかったと思います。
作者の短編は安定感があり、安心して読めるのがうれしいです。

No.5 7点 測量ボ-イ
(2009/05/23 18:45登録)
この短編集はなかなか粒よりの、水準以上のレベルだと
思います。
個人的には表題作よりも、「不在の証明」の方が好みで
しょうか。

No.4 6点 こう
(2008/12/03 23:57登録)
 国名シリーズの一部より断然出来が良いと思いました。「不在の証明」も「地下室の処刑」も小さいロジックですが悪くないと思います。「比類のない神々しいような瞬間」はダイイングメッセージは相変わらず良くないと思います。ラストも勘のいい人でも察するのが難しく正直賞味期限切れかなと思います。表題作は個人的に苦手なアリバイトリック物でもありますが楽しめる仕上がりになっていたと思います。

No.3 6点 おしょわ
(2008/01/14 14:44登録)
国シリーズじゃないので扱い地味ですが、何気に悪くないです。

No.2 8点 姑獲鳥
(2007/08/09 02:41登録)
面白いです。

No.1 7点 vivi
(2007/06/03 02:12登録)
火村シリーズの短編集。
『不在の証明』は非常にロジカルな作品。ああいう風に言われたら、言い逃れはできないですね。
表題作はアリバイトリックもので、中編とも言える作品。
ドラマがよく書かれていて、とても面白かったです。
火村と犯人の対決前で物語が終わると言うのは、かなりカッコいい構成でした♪

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