皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
レッドキングさん |
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平均点: 5.25点 | 書評数: 818件 |
No.158 | 3点 | 殺人鬼- 綾辻行人 | 2019/02/10 16:48 |
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この小説で、人物叙述トリックの部分を、驚け楽しめという方が無理だ。 |
No.157 | 4点 | クラインの壷- 岡嶋二人 | 2019/02/09 21:30 |
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将来、精密なバーチャル感覚装置が作られて、それでもなお、こんなこと言える自信はないけれど、「夢から覚めた夢」を見ることはあっても、「今この瞬間は夢ではなく、間違いのない現実だ」と明確に自覚する夢なぞ見たことない。 |
No.156 | 6点 | そして扉が閉ざされた- 岡嶋二人 | 2019/02/09 21:23 |
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実に「あるある感」感じる真相だ。その時には全く自覚がなく、忘却されていた事柄で、思い返した時に「今だから解る」事柄として明確になる出来事って・・・。 |
No.155 | 5点 | 症例A- 多島斗志之 | 2019/02/09 21:07 |
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20世紀前半に、ミステリが隆盛したのとフロイトが流行したのは軌を一にしているという説を聴いたことがある。
現代の心理学界でフロイト流精神分析が「異端」ということは知っている。ましてや精神医学においてはなおの事だろう。そりゃあ鬱病を患って精神科行った際に、幼少期トラウマの物語作らされても意味ないし、抗鬱剤飲んだ方が手っ取り早いし。ミステリにおいても、二重人格多重人格ネタは双子ネタレベルに幼稚感がするが、ミステリの「真相解明」と無自覚だった自己の「心の解明」って、いまもなお魅力的なテーマなんだな、困ったことに。 |
No.154 | 5点 | 時の鳥籠- 浦賀和宏 | 2019/02/08 19:59 |
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一時期、この作家の全小説を読破していこうと思ったこともあった。この作品位まではよく覚えているが、その後、突然に興味が失せてしまい、名前すら忘れていた。 |
No.153 | 5点 | 記憶の果て- 浦賀和宏 | 2019/02/08 19:56 |
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佐藤友哉や舞城王太郎のこと思い出していたら この作家のこともフト思い出した。それなりに面白かったかな。 |
No.152 | 2点 | 世界は密室でできている。- 舞城王太郎 | 2019/02/08 19:41 |
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この作家が、カーや島荘なみのトリックを考案し、なおその上で自作品をパロディの様な物と化すことができたのならば さぞや素晴らしかったろう。 |
No.151 | 3点 | フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人- 佐藤友哉 | 2019/02/08 19:11 |
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なんだかんだ、この人の小説をずっと読んでいた。千のなんたらとバックベアードとかいうので完全に見限るまでは。その後この小説家、「何か」から卒業して「純文学」に栄転できたのかな。 |
No.150 | 4点 | エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子ときせかえ密室- 佐藤友哉 | 2019/02/08 19:00 |
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「この手」の小説家の中では・・・乙一以外では・・・一番好きかな。で、この小説家の作品ではこれが一番良かったかな。 |
No.149 | 6点 | アクロイド殺し- アガサ・クリスティー | 2019/02/07 14:01 |
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野暮な奴がミステリの悪口言う時「アクロイドやYの悲劇がどんなに面白いと言ったって、しょせん驚ろかしてそれで終わりだろ?」て引用する位に日本ではミステリを代表する作品だから、いまさらネタバレもクソもないと思うから書くけど、昔は広辞苑の類にも「アクロイド殺し:記述者即犯人という意表をついたアガサ・クリスティの・・」って項目があったはずだ。
高名な評論家が、「アクロイド」とか「Yの悲劇」は犯人が分かってから読み返す方が面白い、とか書いていたが・・実際たしかにそうだったが・・今、あらためて読み返しても「こんなもんだったか」が冷静な感想となる。ただ、作品への懐かしき思い入れを込めて点数にはオマケを付けたい。 |
No.148 | 4点 | ドーヴァー 4/切断- ジョイス・ポーター | 2019/02/06 11:44 |
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「ブラックユーモア」って評判とタイトルから「あれ」連想して 期待して読んだんだけれども 最後は曖昧にはぐらかされちまった。女流だしなあ そこまでお下品にはなれんよなあ。 |
No.147 | 6点 | プレーグ・コートの殺人- カーター・ディクスン | 2019/02/05 20:51 |
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「まだらの紐」や「斜め屋敷」同様に、けっして「密室」ではないんだよな 窓あるし。ただそれをどう不可能らしく見せるかにかかってくるわけで、そこで初めてオカルトが生きてくる。 |
No.146 | 5点 | 白い僧院の殺人- カーター・ディクスン | 2019/02/05 20:41 |
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雪と足跡の「密室」って感心したことないんだよな、麻耶雄嵩の「夏と冬の奏鳴曲」除いて。でもこれは納得できる。 |
No.145 | 3点 | 爬虫類館の殺人- カーター・ディクスン | 2019/02/05 20:36 |
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爬虫類って銘打ってるんだから、トリックにオオトカゲかアナコンダが絡んでほしかったな。でも「爬虫類を愛してる奴が自殺のみちづれにするわけない」って少し良い話だ。 |
No.144 | 6点 | ユダの窓- カーター・ディクスン | 2019/02/04 12:26 |
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トリックそれ自体を箇条書きされたら小学生向けレベルだろうに かくも面白い法廷サスペンスに仕上がっている。 |
No.143 | 6点 | 皇帝のかぎ煙草入れ- ジョン・ディクスン・カー | 2019/02/04 12:19 |
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トリックもオカルトもなしのカー流「幻の女」風サスペンス。目と頭が認識した「個物」と「一般名詞」のずれと操作。タイプの違う二人の「ろくでなし」男と印象操作されやすい女。探偵とヒロインのラブロマンスのオマケ付き。 |
No.142 | 7点 | 曲った蝶番- ジョン・ディクスン・カー | 2019/02/02 14:08 |
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トリック自体は少年マンガレベルだろうが、登場人物ことごとくのフリークさがよい。特に主犯共犯の一見クールな異常さが素晴らしい。内容から言って「悪魔の人形」「金髪の魔女」とか妥当だろうに、このタイトル。オカルト趣味とトリックよりも、屈折した情念のドラマ重視の暗示とみた。 |
No.141 | 7点 | とむらい機関車- 大阪圭吉 | 2019/02/01 15:00 |
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このサイト見てたらこれが出てきて「あ!これがあった」と思い出した。
「坑鬼」良かったねえ。トリック自体はいくらでも元ネタ辿れるんだろうけれども、炭坑という場面設定と描写に見事に嵌っていた。 |
No.140 | 4点 | スペイン岬の秘密- エラリイ・クイーン | 2019/01/28 14:07 |
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何故に死体は 帽子とステッキ除いて全裸だったのか? それは犯人が服一式を必用としたから。何故に犯人は犯行現場を去る時に服一式を必用としたのか? それは・・・。 クイーンの「読者への挑戦状」では、初めて犯人を当てられた。プロットからして、犯人あれしかないだろうし。でもかんじんな「ロジック」は分からなかった。結局、クイーンの「ロジック」って、全ての容疑者が「AのためにはBしなければならない」と探偵と同じように判断し、その論理に基づいて行動して初めて成立するもので、「BしなければならないがBしない」や「Cする」と行動された場合には成立しなくなってしまう。 |
No.139 | 3点 | チャイナ蜜柑の秘密- エラリイ・クイーン | 2019/01/13 11:34 |
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被害者の服と室内の調度が「逆さま」になっていた殺人。二つある扉の一つは内側からカンヌキが掛かっていた。
何故に服は「逆さ」に着せられていたのか? 元々「逆さ」だった服の一部から被害者の属性が判明するのを防ぐ目くらましのため・・(だが、これ我ら日本人の絶対多数にはピンと来ないよ。ゼッタイ。) 何故に調度は「逆さ」に動かされたのか? あるトリックの実行とその隠蔽のため。(また分かりづらくせせこましいトリック!) 何故に一つの扉のみ「密室」になっていたのか? 犯人にその扉からしか出られない事情があり、その隠蔽のため・・。 容疑者Aがそこからしか出られず、他の容疑者はもう一つの扉からしか出られなかったこの場合、「Aは犯人でありえる」というロジックは成立するが「他の容疑者は犯人でありえない」というロジックは成り立たない。そもそも、あのトリック自体、万一成立したとしても「多重解釈」の一例にすぎん。 ※この「密室殺人」、全然「密室」してないじゃん。 |