皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ クライム/倒叙 ] 贋作ゲーム |
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| 山田正紀 | 出版月: 1978年10月 | 平均: 6.33点 | 書評数: 3件 |
![]() 文藝春秋 1978年10月 |
![]() 文藝春秋 1983年01月 |
![]() 扶桑社 2008年12月 |
| No.3 | 7点 | パメル | 2026/05/14 07:18 |
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| 綿密な計画、専門技術、限界状況での判断という要素が絡み合ったプロの仕事としての犯罪や任務が描かれた4編からなる中短編集。
「贋作ゲーム」有名美術館で展示されようとしている絵画は実は贋作。それを阻止しようとする。困難な状況の中で、ほんのわずかな空隙を突いて目的を達成しようと、あの手この手でアプローチする展開は、まさに作者らしい冒険小説といえる。なんといってもゲームそのものが根底からひっくり返されるラストには爽快さを感じる。 「スエズに死す」爆発処理のプロの「俺」は、娘の命と引き替えに、パレスチナ・ゲリラから機雷を回収するようにという困難な依頼を受ける。「俺」は、パレスチナ・ゲリラの優秀な人物とタッグを組み、時間も材料も圧倒的に足りない中で頭をめぐらせながら、奇妙な方法で目的を達成しようとする。ラストはサプライズ・エンディングが待っている。伏線が見事。 「エアポート・81」公開前の洋画の海賊版を密輸する映画カメラマンの主人公が、それを盗まれたことからハイジャックする羽目になるプロセスをテンポ良く描き出している。周囲を警察と機動隊で包囲された状態の飛行機から脱出するというクライマックスは、少々現実味に欠けるが本作が最も楽しめた。 「ラスト・ワン」「俺」は愛する女のために、金融事務所の金庫から金を奪うことになった。その紙幣が所長の犯罪の証拠となるというのだ。極限状況の中で最後の一手に全てを賭ける作戦が描かれ、綿密な計画と突発的な判断が交錯する。「俺」自身のトラウマの克服も絡み読み応えがある。 |
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| No.2 | 6点 | 虫暮部 | 2020/01/09 11:59 |
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| 作者曰く“実行不可能な作戦を数人のチームが達成する”シリーズの短編4本。個々の作戦は面白いし、短編サイズで過不足ないネタを上手く配している。しかし基本コンセプトが共通なのでどうしても似通った印象。主人公がみな世を拗ねてうらぶれた中年男なので尚更。そして、同趣向の長編に比べて切迫感が無いと言うか、やや淡白。 | |||
| No.1 | 6点 | kanamori | 2010/05/09 12:47 |
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| 犯罪をゲーム感覚で読める襲撃小説の短編集。
悪党パーカーシリーズにコンゲーム風のテイストを加味したような、アクションと頭脳戦を両方楽しめる逸品。 コンピュータ管理の列車からの絵画の強奪作戦「贋作ゲーム」、絶対に排除不可能と思われる機雷の除去作戦「スエズに死す」など、いずれも最後のオチが効いています。 |
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