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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
悪党パーカー/殺人遊園地
悪党パーカー
リチャード・スターク 出版月: 1977年01月 平均: 6.67点 書評数: 3件

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早川書房
1977年01月

No.3 7点 クリスティ再読 2026/08/28 14:27
さて悪党パーカーの中でも名作、というイメージを持っていた作品なので、ずっと読みたく思っていた。うん、確かに冬季閉園中の遊園地に追われて逃げ込んだパーカーが、地元ヤクザの組織的マンハント作戦をかい潜りつつ反撃し、逃亡する小説だから、遊園地施設のギミック満載で面白いに決まっているよ。映画化しないかな...でも、実在の遊園地を舞台にすると、営業上のメリット・デメリットいろいろ考えちゃうだろうね(苦笑)

キーはいったん逃げ込んでから、ヤクザ側が汚職警官たちとの関係で6時間ほど無駄に費やして、パーカーに迎撃準備をさせる余裕を与えたこと。しかし、そのパーカーの抵抗が、ヤクザ組織との全面戦争に発展する...どうするパーカー、体力にも武器にも限界があり、一人で大人数を相手にするのも限界がある...

という話。「ランボー」とか「パイナップルARMY」みたいなものだな。サバイバル的な興味が大きい。
まあ、大量殺戮をしてしまったら逆に逃亡が難しくなるから、ストイックなまで「効果的な襲撃」を厳選していくのと、自分の手持ちリソースの制限との間でのトレードオフを考え考え戦うパーカーの姿が興味深い。

まあだから、面白さのわりに地味な駆け引きが目立つな。そういうあたりをリアリティとして好意的にみるべきだろう。

本作の「名作イメージ」だけど、ちょっと調べると、「悪党パーカー」シリーズは1960年代後半に初期5冊がポケミスで紹介されて人気が出たけど、角川に新作を持っていかれて紹介が中断し、ミステリ文庫創刊で創刊当時から採用されて人気が再燃し、中間の作品紹介を飛ばして、本作が改めてポケミスで紹介されなおしたという経緯があるようだ。それで印象が強いんだな。異色作ではある。

No.2 7点 雪 2019/12/13 06:11
 引退した犯罪プランナー・デントのプランに乗り、集金中の現金輸送車を襲撃したパーカー。首尾良く現金七万三千ドルをせしめたものの、パトカーの追跡に焦ったドライバーの運転ミスで車は横転し、相棒の俳優強盗グロフィールドは逮捕されてしまう。辛くも車からはい出たパーカーは近隣の遊園地〈ファン・アイランド〉に逃げ込むが、現場近くの駐車場には一部始終を眺めている者がいた。ギャングの幹部カリアートと用心棒ベニッジオ、それに彼から金を受け取っていた二人の警官たちだ。
 ラジオで事件を知ったカリアートは悪徳警官オハラに逃走を偽証させ、組織から応援を呼んで奪った金を横取りしようと目論む。だがパーカーは事前に施設のあちこちに罠を仕掛け、ギャングたちを向かえ撃つのだった。
 1970年発表のシリーズ第14作目。総決算ともいえる第16作「殺戮の月」の前日譚で、雪と氷に閉ざされたシーズンオフの遊園地を舞台に、一対多の銃撃戦が展開します。
 必殺の罠を仕掛けてカリアートを葬ったパーカーですが、オハラとの格闘で水中に転落し、体力を消耗してしまいます。しょっぱなにリーダーを失い出直しを図る悪徳警官とギャングたち。パーカーはその隙に冷水で震える身体を拭い、シャワーを浴びて体力を回復させます。ですが翌朝目を覚ました彼が見たのは、後継者を殺され怒りに震えるボスのロジーニと、倍以上に増えた武装ギャングたち。ロジーニはハンド・マイクで仇打ちを宣言しますが、当のパーカーは拳銃を失い丸腰状態。水の中に落ちた拍子に落としてしまったのでした。果たして彼はこの絶体絶命の窮地から抜け出せるのでしょうか? というお話。
 縦横無尽にギミックを用いた対決&脱出物。土地勘の無いパーカーですが、安全策を選んだカリアートがトラブルでもたつく間に管理事務所から地図を入手。施設内の全容を把握し万全の構えで待ち受けます。ポケットブックで170Pほどの短さながら叩き込まれたアイデアの数々はなかなかで、特にミラーハウスの仕掛けは考えてあります。パーカーが鏡に白丸を描きなぐっている時は、全く彼の意図が掴めませんでした。
 邦題はアレですが、遊園地で戦うというのはロマンというか童心をくすぐると言うか、夢のあるシチュエーションですね。電源を点けて施設を稼動させたり、ちゃんと意味もあるけど作者はノリノリでやってます。十数冊書いてまだこんな作品が出るんだから、愛読者がゴロゴロいるのも分かるわ。

No.1 6点 kanamori 2010/05/24 22:03
悪党パーカーシリーズの第14弾。
今作は屈指の異色作と言えると思います。地元ギャングに追われ休業中の遊園地に逃げ込んだパーカーひとりのサバイバル戦。
全編にわたって、複数の敵との壮絶な死闘が繰り広げられ、パーカーが一人また一人と倒していく描写は圧巻で、活劇サスペンスの秀作だと思います。


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