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[ 本格 ]
幽霊の死
キャンピオン氏
マージェリー・アリンガム 出版月: 1954年02月 平均: 5.50点 書評数: 2件

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早川書房
1954年02月

グーテンベルク21
2018年08月

No.2 7点 2022/06/01 20:50
タイトルの意味がよくわからない小説です。事件の大元となると言ってもいい高名な画家は既に死んで何年にもなりますが、その幽霊が出るとかいうこともありません。比喩的な意味ではあるのでしょうが、あいまいで、作中で「幽霊」という言葉が出てくるわけでもありません。
最初のうちはフーダニットな感じなのですが、第2の殺人が起こった直後、全体の半分過ぎあたりで、キャムピオン氏(こう表記されています)は犯人が誰であるか悟ります。その後間もなく死因がはっきりした段階で、彼はオーツ警部に自分の考え(推理というほど確たるものではない)を語るのです。で、それからは動機が問題になり、その動機も判明すると、最後はキャムピオン氏と犯人との対決というサスペンス調になる、ちょっと変わった構成です。一貫性がないと言う人もいるかもしれませんが、個人的には気に入りました。

No.1 4点 kanamori 2010/04/16 22:03
素人探偵アルバート・キャンピオン、シリーズ第6作。
残念ながらアリンガムとの相性はあまりよくありません。本作と次の「判事への花束」も、いちおう代表作ともいわれる作品だと思いますが、訳文が古いせいもあるかもしれませんが、探偵の人物造形がいまいちよく分からないため、物語に入り込めませんでした。最近訳出された作品も読んでみましたが、本格ミステリじゃなく、古いスリラー&サスペンスの様相で、これはまったく守備範囲外。英国4大古典女流ミステリ作家の一人というのは、現在での評価では、ちょっとどうなんでしょうか。


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マージェリー・アリンガム
2018年06月
ホワイトコテージの殺人
平均:6.00 / 書評数:3
2018年04月
葬儀屋の次の仕事
平均:5.50 / 書評数:2
2016年11月
クリスマスの朝に
平均:5.33 / 書評数:3
2016年08月
幻の屋敷
平均:5.25 / 書評数:4
2014年10月
窓辺の老人
平均:5.25 / 書評数:4
2007年12月
甘美なる危険
平均:5.00 / 書評数:1
2007年08月
クロエへの挽歌
平均:6.25 / 書評数:4
2006年09月
屍衣の流行
平均:5.67 / 書評数:3
2005年09月
陶人形の幻影
平均:4.00 / 書評数:1
2005年06月
殺人者の街角
平均:5.67 / 書評数:3
2005年01月
検屍官の領分
平均:6.00 / 書評数:1
2001年11月
霧の中の虎
平均:5.33 / 書評数:3
1962年01月
反逆者の財布
平均:5.00 / 書評数:2
1957年01月
手をやく捜査網
平均:5.50 / 書評数:2
1956年07月
判事への花束
平均:5.00 / 書評数:3
1954年02月
幽霊の死
平均:5.50 / 書評数:2
不明
ミステリー・マイル
平均:5.00 / 書評数:1