皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 青春ミステリ ] 冷たい校舎の時は止まる |
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辻村深月 | 出版月: 2004年06月 | 平均: 5.45点 | 書評数: 11件 |
講談社 2004年06月 |
講談社 2007年08月 |
講談社 2019年06月 |
No.11 | 7点 | ぴぃち | 2024/07/29 21:10 |
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降りしきる雪のある日、有数の進学校である高校の校舎に閉じ込められた8人。時間の止まった時計、一人足りない写真、思い出せない学園祭の日に自殺した同級生の顔と名前。
定番とも言えるクローズドサークルであり、先行作品への敬愛が随所に感じられる設定にもかかわらず、斬新で鮮烈。屈託を抱えた高校生たちの心情描写も見事で、張り巡らされた伏線を、細かいところまで回収しているのが好印象。 |
No.10 | 7点 | 風桜青紫 | 2015/12/19 23:23 |
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辻村さんは若手でもトップクラスの実力だと思ってるけど、良くも悪くもこれはデビュー作。青春ストーリーぶりが実にスイーツ的というか、うさん臭い。作者と同じ名前の主人公で逆ハーレムをつくっちまうのはどうよ。それでも、ただの妄想スイーツ小説で終わらないと思えるのは、現実に根差した悪玉キャラクターの存在ゆえか。ハルちゃんとか、昭彦の友だちを自殺させた奴とか、「こういう奴おるわー」となる。しかも悪玉だからときって完全に悪い人間でもない(ハルちゃん、清水さん擁護しちゃうし)。だから登場人物がいらついて、そこから、なにやら話がふくらんでいく。辻村さんはこのタイプの話運びが実に上手。人物の視点ごとにけっこうテイストが変わってくるから、宮部みたいに単調な引き延ばしにはならず、見ていて楽しい(それでも無駄に厚いというあるようだが、まあ、そこは趣味の問題でしょう)。いろいろ問題点はあるものの、それ覆すほどのパワーも持った作品。でもやっぱスイーツだな(笑)。 |
No.9 | 4点 | シレン | 2011/03/05 23:53 |
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話はそれなりに面白かったが、とにかく無駄に長いと感じた。
冗長で、せっかくの謎への期待も薄れてしまう。 読者への挑戦のページもあるので終盤は楽しめました。 |
No.8 | 4点 | いけお | 2010/12/14 13:39 |
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ジャンル的には苦手だったが、わるい作品ではないと思う。
みんないい人だったのは逆に意外だった。 |
No.7 | 5点 | テレキャス | 2010/03/19 04:58 |
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ホラーファンタジーと青春群像って感じかな。
長いんですが、最後まで読ませる力量はあると思います。 登場人物8人、全員の回想が用意されている点が長くなった理由だろう。 みんな良い奴過ぎて一人くらい嫌な奴がいた方が盛り上がったのになぁって思ったりします。 ちょっと驚かさせてくれる仕掛けもあり、一応はメフィスト賞作品と言ったところだろうか。 学園ものが好きな人は読んで損はないと思います。 |
No.6 | 7点 | あるびれお | 2009/06/23 05:29 |
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誰かのインナ・スペースに閉じ込められた登場人物たち。誰が閉じ込めた者なのか、というところがキーになってくる作品だが、結論から言ってしまうと、想像していた解答とはちょっと違ったものの、想定の範囲内の決着だったかな、と感じた。ただ、誤解してほしくないのは、だから面白くなかったか、といえば、十分に面白かったし、他の作品も読んでみたいと思わされるものだった。以下「ネタバレ」になるが、
個人的には「春子」が別の名前(座敷童子的に)で紛れ込んでいると思ったのだが、座敷童子は別に居たのか...まあ、菅原の章を読んでいて、いくつも違和感を感じさせる記述があったのだから、粋な「読者への挑戦」の前に気づけたはずなのだが。 |
No.5 | 3点 | nukkam | 2009/03/26 16:55 |
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(ネタバレなしです) 辻村深月(1980年生まれ)の2004年発表のデビュー作ですが文章はなめらかで読みやすいです。第16章の前に読者への挑戦状風なメッセージがあるというので本格派推理小説かなと期待して読みましたが、ああいう超自然的な舞台設定では真相も無限に用意可能にしか思えず、謎解きの面白さは感じませんでした。これはホラー小説と割り切った方が間違いなさそうです。残虐シーン連発タイプのプロットではありませんが、それでも私は苦手でして...。 |
No.4 | 7点 | vivi | 2009/03/05 00:59 |
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ミステリとしての仕掛けや内容は弱くても、
最後まで読者を引っ張っていくプロットはすごいです。 先が読めない展開、サスペンス・・・ 久しぶりに一気に読まされた作品でした。 ヒロの話が書いてある章は、 それだけで1つの小説になるかと思うほど丁寧で、 ミステリの流れとしては、まどろっこしい思いもしたのですが、 そこに重要な伏線が張ってあったとは・・・ ミステリという観点を離れても、いい小説だったと思います☆ |
No.3 | 5点 | ちぃ | 2009/03/02 22:07 |
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読んでみて・・・ミステリという感じはあまりしなかった・・。
確かに読みやすい作品なので、面白いといえばおもしろいのですが、量が多いだけに、途中で読むのが面倒になってしまう気が・・ 登場人物のエピソードが長かったような・・ 普段ミステリ-をあまり読まない人にはおすすめかも・・? |
No.2 | 5点 | レン | 2008/12/02 02:28 |
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着想の妙と、このページ数で、最後まで読者を惹きつける力量は評価します。
やや無理はあるものの、驚かされるどんでん返しもありましたし。 ただ、やっぱり甘いというか青いというか・・・きれいすぎる感はあります。 鷹野と昭彦のキャラの書き分けができていないのと、あやめの影が薄いのも気になる。 「これはこれで楽しめるけれど、物足りない」というのが全体的な感想です。 |
No.1 | 6点 | ぷねうま | 2008/04/25 06:37 |
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とても器用な作者だと思った。めちゃくちゃ分厚い本だが、だれてきそうなとこでポイントをうまいこと突いてきて飽きさせずに読ませる。
叙述トリックもあるし、読者への挑戦状もあるというこってり具合なのだが、この作品を本格ミステリとして捉えられないのはちょっとやりすぎなぐらいの爽やかすぎる読後感のせいか。 若者にオススメの青春小説。 |